婚約破棄を受け入れたのは、この日の為に準備していたからです

天宮有

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第2話

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 パーティが終わったから私は屋敷に戻ると、家族会議が行われようとしていた。

 大広間にお父様とお母様、妹ソフィーがいて……お父様が私に叫ぶ。

「シーラよ。レヴォク様が婚約破棄を言い渡したのは貴様が原因だ! ソフィーがいなければルザード家がどうなっていたかわからんぞ!」

「お父様の言うとおりです。お姉様は危険過ぎる力を持っていますし、もう誰も婚約してくれないでしょう」

「そうね……それならシーラは、レヴォク様に買われた方がいいわ」

 そう言って――お父様が、事前にレヴォクと決めていた計画について話し出す。

 私は婚約破棄を宣言された後、ガルク伯爵家に売られることとなっているようだ。

 これはルザード子爵家とガルク伯爵家が、主に私の力で領地が繁栄されていることを隠すためでもある。
 私に奴隷にする首輪の魔法道具をつければ、誰にも知られることはないと考えているからだ。

 更に今まではレヴォクの婚約者だからと私に無茶をさせてこなかったけど、これからは奴隷のような扱いにすることで酷使するつもりらしい。

 お父様から話を聞いた私は呆れながら、確認するために尋ねる。

「これ以上の繁栄を望み、私を酷使させるなんて……本気ですか?」

「酷使? お前は今まで、余裕そうに問題を対処していたように見える。普通なら酷使と思われるかもしれないことでも、お前からすれば普通のことだ」

「お父様の言う通り。お姉様は異常なのですから、奴隷として酷使されるのがお似合いです!」

 無茶苦茶な発言だけど、お父様達は本気でそう考えているようだ。

 ――私の強すぎる力を知って私の家族、ルザード子爵家は変わってしまった。

 利益だけを求め、領地が近かったガルク伯爵家と組むことで私を最大限に利用しようとしている。

 これは全て事前に知っていたから動揺していないけど……もし何も知っていなければ、私は奴隷として酷使されていたかもしれない。

 この日の為に準備していたから冷静になることができて――私は、家族に告げる。

「そうですか。それなら――私は、この家から出ていきます」

 私はルザード子爵家を捨てることを決意していたから、出ていくことを家族に宣言した。
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