14 / 68
第14話
しおりを挟む
レヴォク視点
婚約破棄を言い渡した翌日――今日は、俺の元に売られたシーラが来ることとなっている。
ルザード家に会うため廊下を歩き応接室に向かっている最中、俺は呟く。
「これで俺達は更に飛躍することができるだろう。シーラを奴隷にすれば、もう逃げられることを心配しなくていい!」
奴隷にする首輪の魔法道具は着けた後、お互いが同意すれば主従関係が成立する。
ルザード子爵家を捨てて平民になるぐらいなら、シーラは俺の下僕となる道を選ぶだろう。
そう確信していたのに――応接室にルザード子爵家がやって来た際に、シーラの姿が見えないことに俺は焦る。
「……おい。シーラはどうした?」
「それが――」
俺が尋ねると、昨日パーティが終わった後の出来事をルザード家の領主が話した。
その内容を聞いて、焦った俺は叫ぶしかない。
「馬鹿が! 誓約書に名前を書いただと!?」
「お、落ち着いてください。シーラは平民になっても問題ないと考えていましたけど……すぐ帰って来るに決まっています!」
そう言われて……冷静になった俺は、本心を呟く。
「そうだな。ソフィーを新たな婚約者にしたのはシーラを酷使するためだけ、俺の元に無能しか残らない結末は避けたい」
「っっ……そう、ですか」
思わず口が滑り、ソフィーが悔しさから全身を震わせていた。
この時の俺は、まだシーラがすぐ戻ってくると考えている。
そして――数日経ってもシーラが戻ってこないせいで、俺は更に焦っていた。
婚約破棄を言い渡した翌日――今日は、俺の元に売られたシーラが来ることとなっている。
ルザード家に会うため廊下を歩き応接室に向かっている最中、俺は呟く。
「これで俺達は更に飛躍することができるだろう。シーラを奴隷にすれば、もう逃げられることを心配しなくていい!」
奴隷にする首輪の魔法道具は着けた後、お互いが同意すれば主従関係が成立する。
ルザード子爵家を捨てて平民になるぐらいなら、シーラは俺の下僕となる道を選ぶだろう。
そう確信していたのに――応接室にルザード子爵家がやって来た際に、シーラの姿が見えないことに俺は焦る。
「……おい。シーラはどうした?」
「それが――」
俺が尋ねると、昨日パーティが終わった後の出来事をルザード家の領主が話した。
その内容を聞いて、焦った俺は叫ぶしかない。
「馬鹿が! 誓約書に名前を書いただと!?」
「お、落ち着いてください。シーラは平民になっても問題ないと考えていましたけど……すぐ帰って来るに決まっています!」
そう言われて……冷静になった俺は、本心を呟く。
「そうだな。ソフィーを新たな婚約者にしたのはシーラを酷使するためだけ、俺の元に無能しか残らない結末は避けたい」
「っっ……そう、ですか」
思わず口が滑り、ソフィーが悔しさから全身を震わせていた。
この時の俺は、まだシーラがすぐ戻ってくると考えている。
そして――数日経ってもシーラが戻ってこないせいで、俺は更に焦っていた。
38
あなたにおすすめの小説
後悔などありません。あなたのことは愛していないので。
あかぎ
恋愛
「お前とは婚約破棄する」
婚約者の突然の宣言に、レイラは言葉を失った。
理由は見知らぬ女ジェシカへのいじめ。
証拠と称される手紙も差し出されたが、筆跡は明らかに自分のものではない。
初対面の相手に嫉妬して傷つけただなど、理不尽にもほどがある。
だが、トールは疑いを信じ込み、ジェシカと共にレイラを糾弾する。
静かに溜息をついたレイラは、彼の目を見据えて言った。
「私、あなたのことなんて全然好きじゃないの」
【完結】私を捨てた皆様、どうぞその選択を後悔なさってください 〜婚約破棄された令嬢の、遅すぎる謝罪はお断りです〜
くろねこ
恋愛
王太子の婚約者として尽くしてきた公爵令嬢エリシアは、ある日突然、身に覚えのない罪で断罪され婚約破棄を言い渡される。
味方だと思っていた家族も友人も、誰一人として彼女を庇わなかった。
――けれど、彼らは知らなかった。
彼女こそが国を支えていた“本当の功労者”だったことを。
すべてを失ったはずの令嬢が選んだのは、
復讐ではなく「関わらない」という選択。
だがその選択こそが、彼らにとって最も残酷な“ざまぁ”の始まりだった。
幼馴染と仲良くし過ぎている婚約者とは婚約破棄したい!
ルイス
恋愛
ダイダロス王国の侯爵令嬢であるエレナは、リグリット公爵令息と婚約をしていた。
同じ18歳ということで話も合い、仲睦まじいカップルだったが……。
そこに現れたリグリットの幼馴染の伯爵令嬢の存在。リグリットは幼馴染を優先し始める。
あまりにも度が過ぎるので、エレナは不満を口にするが……リグリットは今までの優しい彼からは豹変し、権力にものを言わせ、エレナを束縛し始めた。
「婚約破棄なんてしたら、どうなるか分かっているな?」
その時、エレナは分かってしまったのだ。リグリットは自分の侯爵令嬢の地位だけにしか興味がないことを……。
そんな彼女の前に現れたのは、幼馴染のヨハン王子殿下だった。エレナの状況を理解し、ヨハンは動いてくれることを約束してくれる。
正式な婚約破棄の申し出をするエレナに対し、激怒するリグリットだったが……。
もうあなた達を愛する心はありません
佐藤 美奈
恋愛
セラフィーナ・リヒテンベルクは、公爵家の長女として王立学園の寮で生活している。ある午後、届いた手紙が彼女の世界を揺るがす。
差出人は兄ジョージで、内容は母イリスが兄の妻エレーヌをいびっているというものだった。最初は信じられなかったが、手紙の中で兄は母の嫉妬に苦しむエレーヌを心配し、セラフィーナに助けを求めていた。
理知的で優しい公爵夫人の母が信じられなかったが、兄の必死な頼みに胸が痛む。
セラフィーナは、一年ぶりに実家に帰ると、母が物置に閉じ込められていた。幸せだった家族の日常が壊れていく。魔法やファンタジー異世界系は、途中からあるかもしれません。
「君の作った料理は愛情がこもってない」と言われたのでもう何も作りません
今川幸乃
恋愛
貧乏貴族の娘、エレンは幼いころから自分で家事をして育ったため、料理が得意だった。
そのため婚約者のウィルにも手づから料理を作るのだが、彼は「おいしいけど心が籠ってない」と言い、挙句妹のシエラが作った料理を「おいしい」と好んで食べている。
それでも我慢してウィルの好みの料理を作ろうとするエレンだったがある日「料理どころか君からも愛情を感じない」と言われてしまい、もう彼の気を惹こうとするのをやめることを決意する。
ウィルはそれでもシエラがいるからと気にしなかったが、やがてシエラの料理作りをもエレンが手伝っていたからこそうまくいっていたということが分かってしまう。
婚約破棄してくださって結構です
二位関りをん
恋愛
伯爵家の令嬢イヴには同じく伯爵家令息のバトラーという婚約者がいる。しかしバトラーにはユミアという子爵令嬢がいつもべったりくっついており、イヴよりもユミアを優先している。そんなイヴを公爵家次期当主のコーディが優しく包み込む……。
※表紙にはAIピクターズで生成した画像を使用しています
私はあなたの正妻にはなりません。どうぞ愛する人とお幸せに。
火野村志紀
恋愛
王家の血を引くラクール公爵家。両家の取り決めにより、男爵令嬢のアリシアは、ラクール公爵子息のダミアンと婚約した。
しかし、この国では一夫多妻制が認められている。ある伯爵令嬢に一目惚れしたダミアンは、彼女とも結婚すると言い出した。公爵の忠告に聞く耳を持たず、ダミアンは伯爵令嬢を正妻として迎える。そしてアリシアは、側室という扱いを受けることになった。
数年後、公爵が病で亡くなり、生前書き残していた遺言書が開封された。そこに書かれていたのは、ダミアンにとって信じられない内容だった。
始まりはよくある婚約破棄のように
喜楽直人
恋愛
「ミリア・ファネス公爵令嬢! 婚約者として10年も長きに渡り傍にいたが、もう我慢ならない! 父上に何度も相談した。母上からも考え直せと言われた。しかし、僕はもう決めたんだ。ミリア、キミとの婚約は今日で終わりだ!」
学園の卒業パーティで、第二王子がその婚約者の名前を呼んで叫び、周囲は固唾を呑んでその成り行きを見守った。
ポンコツ王子から一方的な溺愛を受ける真面目令嬢が涙目になりながらも立ち向い、けれども少しずつ絆されていくお話。
第一章「婚約者編」
第二章「お見合い編(過去)」
第三章「結婚編」
第四章「出産・育児編」
第五章「ミリアの知らないオレファンの過去編」連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる