婚約破棄を受け入れたのは、この日の為に準備していたからです

天宮有

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第33話

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 学園の午後の授業は中止になって、避難していた広場では生徒達が集まっている。

 今まで幻獣が現れたことはなかったようで、とにかく広場に集めて先生達が守ろうとしていたようだ。

 全学年の生徒がバラバラに集まっているから、私とゼロアがいなくても気づかれてはいなさそう。

 私達は生徒達の様子を窺っていると、隣にいたゼロアが小声で話す。

「仮面の魔法道具で見えにくくなっていたが、謎の生徒がドラゴンを倒したと話題になっているようだ」

「ドラゴンを一目見ようとした生徒に、見られていたのかもしれません」

「性別は不明でも、先生達が止められなかったのに1人で幻獣を倒した謎の生徒……ドラゴンを見ようとした生徒は何人もいて、全員が同じ証言をしているようだ」

 ゼロアが用意していなかった魔法道具がなければ、大変なことになっていた気がする。

 魔法学園にドラゴンが現れた理由を、私は呟く。

「恐らくこれは、レヴォクの目論見でしょう」

「ああ。エシウス領にドラゴンを向かわせず、学園に向かわせるとは思わなかった」

「学園にドラゴンを出して、私が行動するのか確認したかったのかもしれません」

「仮面の魔法道具を用意しておいて正解だった。これはレヴォクにとっても予想外のはずだ」

 ゼロアがそう言って、私は頷く。
 学園を襲撃したドラゴンを対処することができて、私は安堵していた。
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