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第48話

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 夕食を終えて――私は部屋で、心配してくれたゼロアを思い返す。

「龍人というのは気になりましたけど、私の魔力なら対処できるでしょう」

 レヴォクは龍人と取引できないとゼロアは考えていたけど、追い詰められているから何をしてもおかしくはない。

 ゼロアは私に危険な目に合って欲しくないようだけど、もし龍人が現れたとしても対処する。

「今までドラゴンを撃退してきましたし、今回も大丈夫のはず」

 幻獣の頂点と言っていたけど、私の魔力は幻獣の弱点となる。

 今までドラゴンを難無く倒してきたからこそ、龍人が相手でも問題ないと考えていた。

「明後日になれば、レヴォクの処分が決まって――全てが終わります」

 レヴォクが行動するなら今日か明日だと思うけど、今日は終わろうとしている。

 何もなかった辺り、明日も大丈夫のはずと私は考えてしまう。

 今日はゼロアと、楽しい1日を過ごせていた。

 私は――今日みたいな日がこれからも続いて欲しいと、心から願っていた。
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