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第49話

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レヴォク視点

 時間は遡り――休日の昼過ぎ、俺達は行動に出ようとしている。

 スミスが呼び寄せた龍人の力によって、全てを終わらせようと決意していた。

「それではこれより、龍人ラウザーをこの場に召喚いたします」

「頼む……寿命を奪われるのは辛いが、処刑になるよりはマシだ」

 俺はスミスから話を聞いて、とにかくラウザーを不機嫌にさせないよう言われている。

 ラウザーが現れてからはスミスが頼むようで、俺は同意すればいい。

 本心からシーラ達を憎み、処刑を免れたいと決意している俺の同意によって寿命が奪えるようだ。

 宝石のような魔法道具を取り出して、スミスが魔力を込める。

 どうやら転移の力が籠もっているようで、龍人が目の前にやって来るようだ。

 そして――スミスが魔法道具を破壊して、俺の目の前に1人の青年が現れる。

 屈強な人間にしか見えない存在だが――腕や手の一部は赤い。

 長い赤髪で牙が生えている美青年、龍人ラウザーはスミスを眺めて話す。

「人間がオレを召喚したということは頼みたいことがあるようだな。それ以外なら消えてもらう」

 スミスの返答を待っているラウザーは、とてつもない威圧感がある。

 機嫌を損ねたら最期だと、俺は確信していた。
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