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第33話
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私は負傷している冒険者の人達を眺めて、アインに尋ねる。
「魔物の襲撃では、負傷者が出てしまうのですね」
「魔物の群れによる襲撃は、世界規模で最も危険な災害とされています。むしろ俺とセリスの力があったからこそ、この程度で済んでいます」
確かに、負傷している人は普通に動けるぐらいで、回復役を飲めば問題なく治るはず。
それでも私達後衛職の人、更に私達の後ろにある街の人達を守ってくれたから……私は治したいと思っていた。
「アイン。私は回復魔法を使い、彼等を治します」
「それは……そうですね。俺の方からもお願いいたします」
アインが止めようとしたのは、ジェイク達が私を捜索していることを知っているからだ。
私は聖女の力はないけど、回復魔法は使える。
回復魔法を使える人は少ないから、私が冒険者として活動していることをジェイク達が知るかもしれない。
それでも……アインは嬉しそうに、私に頼んでいる。
回復魔法で治していくと、冒険者の人がお礼を言って私に尋ねる。
「ありがとうございます……もしや、貴方が本当の聖女ではありませんか?」
「いいえ、私は聖女ではありません」
世界に数人しかいない聖女は有名で、サイール国に聖女がいることは有名だ。
助けた冒険者の人は、何人か私が聖女なのか聞いていたけど……私は否定する。
本物の聖女は、間違いなく聖女の力が使える元妹ローナだ。
ローナの態度のせいで、私は冒険者の人達から聖女だと思われていた。
「魔物の襲撃では、負傷者が出てしまうのですね」
「魔物の群れによる襲撃は、世界規模で最も危険な災害とされています。むしろ俺とセリスの力があったからこそ、この程度で済んでいます」
確かに、負傷している人は普通に動けるぐらいで、回復役を飲めば問題なく治るはず。
それでも私達後衛職の人、更に私達の後ろにある街の人達を守ってくれたから……私は治したいと思っていた。
「アイン。私は回復魔法を使い、彼等を治します」
「それは……そうですね。俺の方からもお願いいたします」
アインが止めようとしたのは、ジェイク達が私を捜索していることを知っているからだ。
私は聖女の力はないけど、回復魔法は使える。
回復魔法を使える人は少ないから、私が冒険者として活動していることをジェイク達が知るかもしれない。
それでも……アインは嬉しそうに、私に頼んでいる。
回復魔法で治していくと、冒険者の人がお礼を言って私に尋ねる。
「ありがとうございます……もしや、貴方が本当の聖女ではありませんか?」
「いいえ、私は聖女ではありません」
世界に数人しかいない聖女は有名で、サイール国に聖女がいることは有名だ。
助けた冒険者の人は、何人か私が聖女なのか聞いていたけど……私は否定する。
本物の聖女は、間違いなく聖女の力が使える元妹ローナだ。
ローナの態度のせいで、私は冒険者の人達から聖女だと思われていた。
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