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第25話

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ゼノラス視点

 俺は部屋で1人になって、数日前の出来事を思い出す。
 目論み通りにならず、取り乱して叫んでしまう。

「クソッッ……父上に頼んでまでルリサを戦わせようとしたのに、魔法を使わずに終わってしまった!!」

 ルリサに問題を対処させて讃えれば、全て上手くいくと考えていた。

 サレアが呼ぶモンスターを強化したはずなのに、今までより弱い気がする。
 そして戦っている兵士達の調子はよくて、俺は何が起こっているのかわからなかった。

「まさか……ルリサが味方を強化して、敵を弱らせていたのか!?」

 そんなことを考えてしまうが、今までルリサはそんな魔法を使っていない。
 覚えようにも時間がないはずだから、推測が違っていると考えてしまう。

「ルリサに何が起きているのかわからない……俺はもう、サレアに期待するしかなさそうだ……」

 ルリサが変化したのは3カ月ぐらい前で、今までの事態を予想できるとは思えない。
 全て予測していたレオンがいることを、俺とサレアは何も知らなかった。
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