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15 毒耐性スキル?
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マットのことは悪い人間ではないとは思っている。
フォートレスの住民を救ったことや、伯爵令嬢の先生でもあることからかなりの切れ者だろう。しかし、知り合って間もないこの男を、何もかも正直に教えられるほど信用できてはいない。
どうやって誤魔化すかを考えたが、スーと打ち合わせもない言い逃れ方なので安易にするしかなかった。
「宿屋にいても、他に人がいるのだから、そっちの名前を出すのはダメだろう?」
「え――」
「マット、悪いがさっきのやり取りを忘れてくれると助かる。俺の冒険者としての通り名はプリだから」
スーとの間にこんな取り決めなど作っていない。だが、俺の中身が非常に複雑なのはスーだけが知っている。これまでずっと俺はプリとして振る舞って来たのだから、スーにも意図は通じるはずだ。
一方のマットもあっさりと了承して、すっかり萎縮してしまったスーヘ慈愛に満ちたと言えるほど優しい視線を向けた。
「構わないさ。フォレスト伯爵ご令嬢もミレーと偽名を使われていたくらいだし、人にはそれぞれ事情ってものがある。ちなみに俺のマットは本名だがな」
「ごめんなさいです。スーも気をつけるのです」
「お前はそれより食い物に気をつけろ」
「ひどいのです。プリちゃんはそんなこと言わないのですっ」
「だって今の俺はカッシーだし」
「う一、カッシーさんは意地悪なのです」
恨みがましい目をしたスーが俺の服の袖を引っ張ると、さすがに言い過ぎたかもしれないと少し反省した。
「悪かった。俺はプリでありカッシーでもあるけど、これからは気をつけてくれよ」
「はいです」
「よし」
笑顔に戻ったスーの頭へ自然に手が出て俺が撫でていると、マットが顎に手を当てて妙な表情を浮かべている。
「痴話ゲンカは終わったか?」
「誰が痴話ゲンカだ‼」
「お前達二人の雰囲気は、どう見てもお友達以上にしか見えないぞ?」
「はあ?」
「気づいていないなら教えておいてやる。一緒に旅をしたミレーネ様も同じような感想だったから、そう見えるということだ。お前には名前以外に気を付けることがあるみたいだな」
忠告と受け取ればいいのか揶揄されたと感じればいいのか、そのどちらもか。反応に困る俺の隣では、スーがさっきよりもさらに顔を上気させて、妙にソワソワとしている。
つい最近知り合ったばかりの人間から、女の子同士が恋人関係にあると誤解されたのだから、かなり恥ずかしいのだろう。
俺は中身が三十路前の男――でなくて三百才超の樫なのかもしれないが、非常に若い女の子が恋人なんて……悪い気はしない。
かなりの天然ではあるが、スーはかわいい顔をしているし、性格も素直で好感が持てる。しかし今の俺は、プリであることを忘れてはならない。
「ありがたく忠告を受け取って、次からは気をつけることにするよ。それで、スーは何処へ行きたい?」
「そいつは俺からクエストとして頼んでもいいか?」
話を戻そうとした俺へスーが答える前に、マットがロを挟んだ。
「シルビアヘ行ってもらいたい」
「シルビアと言うと、フォレスト伯爵の従うシルビ公爵家のお膝元なのです」
情勢に疎い俺のためにスーがそれとなく説明をしてくれると、マットは以前にこの部屋へ来た時にした仮の話とよく似た内容を、補足して再び口にした。
「そしてダグレス帝国とシルビ公国は長年の敵対関係にある。今回の騒ぎは、この手が通用するかを試しただけで、本命はきっとシルビだ」
「どうしてそんなことがわかる?」
「シルビでも年内に大きな祭りが予定されている。それに帝国は日照り続きで、今年は本当に食糧難らしい」
「――なるほど、食糧に困る国からわざわざフルーツが運ばれるはずがないので疑いも持たれにくい。しかし実情は、他国の食糧が喉から手が出るほど欲しいということか。そこはわかったとして、マットの師匠が対策を打ったのだから、同じ手は通用しないだろう?」
「果実なのだから形はいくらでも変えられる。祭りで警戒心と財布の紐の緩んだ民衆が、気軽にロにするものへ仕込みさえすれば、丸薬の準備にも効果を発揮するのにも時間は掛かるし、それで十分だ」
辛辣な話だが筋は通っている。だが俺達が巻き込まれる理由が全然わからない。いや、つい先ほど俺の名前やスーとの関係で少し弱味を見せてしまったので、何かを協力させる腹かも知れないと、俺は警戒感を強めた。
「で、俺達が一緒に行く理由は? どうしてマットがこんなことをやっているんだ?」
「俺のは腐れ縁だ。フォレスト伯爵には色々と世話になっている。お前達については、まず被災者だ。そして一番回復が早かった。他の者はまだ唸っているやつが多い。ぜひ実情をシルビアのギルドで話して欲しい」
「師匠の薬草丸が効いてきたら大丈夫だろう?」
「全員に効くかどうかは保証できないと師匠が言っている」
「何故だ?」
「そもそも場当たり的な対処で研究は足りていない。だからこそスーの自力回復もとても大切な情報になる」
「ふふふ、それはスカウトの能力なのですっ」
俺の気も知らず、腰に手を当てて小さな胸を張るスカウトの鼻が得意げに上へ向いている。
常識不足な俺はそのままスルーしてしまったが、マットは目を丸くしていた。
「そんな能力は聞いたことがないぞ⁉」
「ハイなのですっ。きっと毒耐性スキルが発揮されたのです!」
「そ、それをどうやって手に入れた⁉」
「ひたすら怪しい物を食べ続けるのですっ。けっしてお腹かが空いているからとかではないのですっ」
「……ま、まあそういうことにしておくか」
「あ、ああ、助かる」
「で、行ってくれないだろうか?」
「はいです」
マットがやけに食いついた分、スーのおかしな種明かしに微妙な空気が流れたが、スーはあっさり了承をしたので俺も断らなかった。
スーにしてみれば、シルビにもダンジョンはいくらでもあるから問題ないらしく、俺達はマットの依頼を再び受けることになった。
こんな風にいつも人に流されていて本当に大丈夫なのだろうか。いつか痛い目に遭うかもしれない。
フォートレスの住民を救ったことや、伯爵令嬢の先生でもあることからかなりの切れ者だろう。しかし、知り合って間もないこの男を、何もかも正直に教えられるほど信用できてはいない。
どうやって誤魔化すかを考えたが、スーと打ち合わせもない言い逃れ方なので安易にするしかなかった。
「宿屋にいても、他に人がいるのだから、そっちの名前を出すのはダメだろう?」
「え――」
「マット、悪いがさっきのやり取りを忘れてくれると助かる。俺の冒険者としての通り名はプリだから」
スーとの間にこんな取り決めなど作っていない。だが、俺の中身が非常に複雑なのはスーだけが知っている。これまでずっと俺はプリとして振る舞って来たのだから、スーにも意図は通じるはずだ。
一方のマットもあっさりと了承して、すっかり萎縮してしまったスーヘ慈愛に満ちたと言えるほど優しい視線を向けた。
「構わないさ。フォレスト伯爵ご令嬢もミレーと偽名を使われていたくらいだし、人にはそれぞれ事情ってものがある。ちなみに俺のマットは本名だがな」
「ごめんなさいです。スーも気をつけるのです」
「お前はそれより食い物に気をつけろ」
「ひどいのです。プリちゃんはそんなこと言わないのですっ」
「だって今の俺はカッシーだし」
「う一、カッシーさんは意地悪なのです」
恨みがましい目をしたスーが俺の服の袖を引っ張ると、さすがに言い過ぎたかもしれないと少し反省した。
「悪かった。俺はプリでありカッシーでもあるけど、これからは気をつけてくれよ」
「はいです」
「よし」
笑顔に戻ったスーの頭へ自然に手が出て俺が撫でていると、マットが顎に手を当てて妙な表情を浮かべている。
「痴話ゲンカは終わったか?」
「誰が痴話ゲンカだ‼」
「お前達二人の雰囲気は、どう見てもお友達以上にしか見えないぞ?」
「はあ?」
「気づいていないなら教えておいてやる。一緒に旅をしたミレーネ様も同じような感想だったから、そう見えるということだ。お前には名前以外に気を付けることがあるみたいだな」
忠告と受け取ればいいのか揶揄されたと感じればいいのか、そのどちらもか。反応に困る俺の隣では、スーがさっきよりもさらに顔を上気させて、妙にソワソワとしている。
つい最近知り合ったばかりの人間から、女の子同士が恋人関係にあると誤解されたのだから、かなり恥ずかしいのだろう。
俺は中身が三十路前の男――でなくて三百才超の樫なのかもしれないが、非常に若い女の子が恋人なんて……悪い気はしない。
かなりの天然ではあるが、スーはかわいい顔をしているし、性格も素直で好感が持てる。しかし今の俺は、プリであることを忘れてはならない。
「ありがたく忠告を受け取って、次からは気をつけることにするよ。それで、スーは何処へ行きたい?」
「そいつは俺からクエストとして頼んでもいいか?」
話を戻そうとした俺へスーが答える前に、マットがロを挟んだ。
「シルビアヘ行ってもらいたい」
「シルビアと言うと、フォレスト伯爵の従うシルビ公爵家のお膝元なのです」
情勢に疎い俺のためにスーがそれとなく説明をしてくれると、マットは以前にこの部屋へ来た時にした仮の話とよく似た内容を、補足して再び口にした。
「そしてダグレス帝国とシルビ公国は長年の敵対関係にある。今回の騒ぎは、この手が通用するかを試しただけで、本命はきっとシルビだ」
「どうしてそんなことがわかる?」
「シルビでも年内に大きな祭りが予定されている。それに帝国は日照り続きで、今年は本当に食糧難らしい」
「――なるほど、食糧に困る国からわざわざフルーツが運ばれるはずがないので疑いも持たれにくい。しかし実情は、他国の食糧が喉から手が出るほど欲しいということか。そこはわかったとして、マットの師匠が対策を打ったのだから、同じ手は通用しないだろう?」
「果実なのだから形はいくらでも変えられる。祭りで警戒心と財布の紐の緩んだ民衆が、気軽にロにするものへ仕込みさえすれば、丸薬の準備にも効果を発揮するのにも時間は掛かるし、それで十分だ」
辛辣な話だが筋は通っている。だが俺達が巻き込まれる理由が全然わからない。いや、つい先ほど俺の名前やスーとの関係で少し弱味を見せてしまったので、何かを協力させる腹かも知れないと、俺は警戒感を強めた。
「で、俺達が一緒に行く理由は? どうしてマットがこんなことをやっているんだ?」
「俺のは腐れ縁だ。フォレスト伯爵には色々と世話になっている。お前達については、まず被災者だ。そして一番回復が早かった。他の者はまだ唸っているやつが多い。ぜひ実情をシルビアのギルドで話して欲しい」
「師匠の薬草丸が効いてきたら大丈夫だろう?」
「全員に効くかどうかは保証できないと師匠が言っている」
「何故だ?」
「そもそも場当たり的な対処で研究は足りていない。だからこそスーの自力回復もとても大切な情報になる」
「ふふふ、それはスカウトの能力なのですっ」
俺の気も知らず、腰に手を当てて小さな胸を張るスカウトの鼻が得意げに上へ向いている。
常識不足な俺はそのままスルーしてしまったが、マットは目を丸くしていた。
「そんな能力は聞いたことがないぞ⁉」
「ハイなのですっ。きっと毒耐性スキルが発揮されたのです!」
「そ、それをどうやって手に入れた⁉」
「ひたすら怪しい物を食べ続けるのですっ。けっしてお腹かが空いているからとかではないのですっ」
「……ま、まあそういうことにしておくか」
「あ、ああ、助かる」
「で、行ってくれないだろうか?」
「はいです」
マットがやけに食いついた分、スーのおかしな種明かしに微妙な空気が流れたが、スーはあっさり了承をしたので俺も断らなかった。
スーにしてみれば、シルビにもダンジョンはいくらでもあるから問題ないらしく、俺達はマットの依頼を再び受けることになった。
こんな風にいつも人に流されていて本当に大丈夫なのだろうか。いつか痛い目に遭うかもしれない。
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