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内腿の山百合ーー薄緑の花弁に隠された,蜜の旋律を歌う二人だけの練習曲
第11話:きれいな敗北,降伏の儀式
堪えきれない声が喉の奥で弾ける。それは羞恥というよりも,脳を痺れさせるような暴力的なまでの快楽に屈した,敗北の歓声だった。
「んぅぅ……っぁあっ!!」
指ではない。
大輝先輩の唇が,ピンクのレース越しに,蜜の溢れるそこを直接塞いだのだ。
蜜を吸い取らんばかりにレースの上から強く吸われる感覚。
布一枚という境界線があるせいで,その感覚が,かえって鮮明に伝わり,私の脳を焼いた。
唇の動きに合わせて,蜜を吸って束になった茂みがぐにゃりと歪み,重くなったショーツが皮膚の一部のようにぬるりとうごめく。
「……んっ,……あ,……もう,……はやく……っ」
ーー(はやく,シャワーに行かせて……。)
けれど,大輝先輩はその「はやく」という絶叫を,再び別の意味で受け取ったのだろう。
ショーツの両端に指がかかる。
(あ……違うのに……。でも……)
一瞬,言葉で拒もうとした。
けれど,身体は裏腹に,そして正直に,彼が脱がしやすいように,勝手に腰を浮かせてしまっていた。
ーー間違っていなかったのかもしれない。
そう思った次の瞬間,布地の防壁さえも奪われた剥き出しの場所に,彼の熱い舌が直接,深く沈み込んだ。
「……っ,んぁ,……せん,ぱい……もう,いいから……っ」
大輝先輩の口が,狂おしく屹立した「めしべ」を直接,強く吸い上げる。
昨日独りで弄んだときには決して辿り着けなかった未知の振動。背中が跳ね,脳内が真っ白に塗り潰されていく。
けれど大輝先輩は,「真っ白」に塗りつぶす寸前でふっと唇を離した。
視界がちかちかと明滅し,思考が細かな砂のように崩れていく。
……………………………………………………………………………………
ただ,自分が熱い生き物として彼の腕に抱かれているという断片的な記憶だけが,泥のように重く脳に沈殿していた。
大輝先輩は,そんな私の虚脱などお構いなしに私を優しく抱きかかえ,明るすぎる浴室へと運んだ。
「あの日」の痛みを二度と繰り返させないという彼の「不器用な誠実さ」が,今の私にとっては,逃げ場を失った熱を煮詰め続ける,とんでもない焦らしとなって襲いかかる。
「ザーーッ,」という無機質な水音。
「……っ,んぁ,……せん,ぱい……もう,いいから……っ」
石鹸の泡が,熱く昂ぶった私の「身体」を包み込み,彼の指がその形を確かめるように滑る。
(先輩のバカ……。もう,限界なの……。優しさなんて,今は拷問でしかないのに……)
泡越しに触れ合う,二人の熱い身体。
ボディーソープの香りに包まれる私は清潔に見えるけれど,内側は彼へのドロドロとした飢餓感で満ちていた。
もう,綺麗なままでいようなんて思わない。
私の理性とともに,先輩の理性も,この手で粉々に砕いてしまいたかった。
「……はやく……こわして……」
私は,彼の胸に顔を埋め,その言葉を,降伏の宣言として,そして最後の挑発として,吐き出した。
シャワーが止まり,大輝先輩は震える私の身体を大きなバスタオルで包み,丁寧に,でもその指先がわずかに震えるような,手つきで水分を拭き取った。
乾いたタオルの感触が,熱を持ちすぎた私の肌には,かえって暴力的なまでの刺激となって伝わる。
……………………………………………………………………………………
バスタオルが床に滑り落ち,遮るもののない二人の裸身が,吸い付くようにぴたりと重なる。
重なり合った肌の境界線からは,逃げ場のない熱が立ち上っていた。
どちからともなく始まる激しいキス。
あの日,お互いの出方を探り合っていたような遠慮はもうどこにもない。
彼の大きな手が私の腰を抱き寄せ,私の小さな胸が彼の厚い胸板に押しつぶされる感覚に,心臓の音が二つ分,重なって響く。
「……っ,んん……っ,はぁ……っ」
「……陽菜さん……。……んっ」
混ざり合う吐息と,絡み合う舌。
彼の大きな掌が,私のお尻を包み込むように捉え,そこから這い上がるように背中をゆっくりと撫で上げていく。
指先が背骨の節をなぞるたび,私の背筋を熱い電流が駆け抜けた。
あまりの熱量に,ついに我慢できず私は自分からキスを中断した。
膝の力がふっと抜け,私は崩れ落ちるように彼の首筋にしがみつく。
「……あ,……せん,ぱい……っ,まって……」
「……待てない。……もう,無理だよ……」
大輝先輩の掠れた声が首筋を震わせる。彼は私を壊れ物を扱うような手つきで,ゆっくりとベッドに横たえた。
水分を含んだ重い髪が,頬や枕にじわりと冷たい輪を広げていく。
「……ひぁっ,……ぁ,んん……っ!」
大輝先輩の指が,私の茂みの下の「熱い」粘膜に触れる。
彼の指先は微かに震えていた。けれどその震えを悟られまいとするように,彼は執拗に,私の「容れ物」の入り口を解きほぐしていく。一箇所を攻める余裕なんて彼にもなくて,ただ「痛ませたくない」という一心で,基礎を固めるように丹念に,何度も何度も指を動かす。
「……ぁ,んん……っ。……せん,ぱい……もう……」
熱を帯びた指先が,私の粘膜のひだを一枚ずつ確かめるような慎重な指使いで撫で上げ,記憶の中にある「あの日」の拙い輪郭を容赦なく塗り潰していく。
「……んっ,……ふぅ,……はぁ……っ……」
言葉を返す代わりに,彼の指が「容器」の内側へと滑り込む。
私の「容れ物」は,何の抵抗もなく彼を受け入れていた。
自分の激しい呼吸音と,指の節が粘膜と擦れる「ぬちゃっ」とした重い音。
それが,彼が執拗に解きほぐし,蜜が溢れ出すにつれて,かすかな「くちゅ,り」という軽やかな水音へと変わっていく。
鼓膜を震わせるその生々しい二つの音は,私が限界まで昂ぶっていることを隠そうともせず,不慣れな指が粘膜を熱く撫で上げるたび,私の「容れ物」からは驚くほどの蜜が,溢れ出していく。
けれど,その指が,不意に引き抜かれた。
「……ぁ,……や,だ……先輩……っ」
空虚に喘ぐ私を宥めるように,彼は熱い吐息を残したまま,呟いた。
「……陽菜さん。もう,我慢しなくていいんだね」
大輝先輩の声は,先ほどまでの優しさを脱ぎ捨て,低く,抗いがたい響きを帯びていた。
彼の両手が,私の両脚をゆっくりと左右に広げる。
あらわになる,熱く湿った茂み。
私は反射的に手でそこを隠そうとしたけれど,彼の大きな手が脚先から茂みへと滑り,私の手を優しく,丁寧にずらした。
ーー至近距離で,「そこ」を直接見られている感覚。
自分でも見たことのない場所を,最も愛する人に晒している。
きっと今,私は誰よりも無様で,甘い蜜に塗れて,赤く熟しきっているに違いない……。
想像するだけで,恥ずかしさと興奮で脳が溶けそうになる。
けれど,私の身体は正直に,彼の頭を自身の「そこ」へと強く押し付けていた。
「……っ,んぁ……!」
柔らかくも力強い,舌の面が,ゆっくりと往復する。
ーー未知の感覚。
指では決して再現できない,粘膜を直接,熱く掻き回されるような衝動。
さらに,彼の荒く,熱い鼻息が直接粘膜に吹きかかり,それが指よりもずっと高い温度で,私の理性をじりじりと焼き焦がしていく。
その熱い舌先が,蜜の溢れる私の「容れ物」の入り口に直接沈み込む。
「……ぁっ!! ……や,だ……そこっ……!」
喉の奥を直接撫でられているような,逃げ場のない異物感と,脳を直接痺れさせるような暴力的な快楽。
舌先が内側をなぞるたびに,奥のほうが私の意思とは無関係に切なく収縮し,さらなる蜜を絞り出してしまう。
「ずずっ」っと彼が私の「蜜」を吸う音が部屋に響く。
入り口のひだを押し広げ,熱い吐息とともに内側をかき回されるたび,私の腰はシーツから大きく跳ね上がり,足の指先までが「ぴん」と硬直した。
……………………………………………………………………………………
私の「蜜」で口元と鼻筋を濡らした彼が顔を上げたとき,そのあまりにも愛おしく,淫らな光景に,私はいたたまれないほどの恥ずかしさを感じた。
私は彼を力いっぱい抱き寄せ,感謝を込めて激しくキスをした。
ボディーソープの香りと,私自身の「蜜」の匂いが混ざり合った,強烈な匂いを深く吸い込む。
(……ああ,ようやく……。このまま,先輩の熱で焼き尽くして……)
「……せん,ぱい……はやく……はやく,いれて……?」
私は火照った顔を彼の首筋に埋め,可愛く,でも切実な声でそうねだった。
「……ごめんね。……でも,ちゃんと……ゴムつけなきゃ」
暗闇の中,小さな音が響く。
彼が鞄から取り出し,暗闇の中,迷いのない手つきで彼がコンドームをつける気配が伝わってきた。
「……この前,うまくできなくて待たせちゃったから。僕も,練習したんだよ……」
「……え……っ?」
(……僕「も」……?)
大輝先輩の告白に,私は心臓が止まるかと思った。
一瞬,昨夜のあの惨めな「予習」を見抜かれたのかと戦慄したけれど,彼の声にそんな意地悪な響きは微塵もなかった。
彼はただ,自分一人の至らなさを恥じ,私を完璧に愛するために,独りでその「練習」を重ねてきただけなのだ。
けれど,その無自覚な「も」という言葉が,皮肉にも私と彼の孤独な夜を繋いでしまった。
同じように一人で「予習」をしていた先輩。
その滑稽なまでの生真面目さが重なり合ったことが,今はどんな愛の言葉よりも深く,私の心の芯を溶かしていった。
準備を終えた彼が,私の腰を両手でしっかりと固定した。
「……いれるよ。……陽菜さん」
私は応える代わりに,彼の背中に回した指先に力を込め,爪を立てた。
ーーあの日,痛みに震えた6月の記憶。そして,昨夜,独りで自分の身体を汚した空虚な「予習」。
彼は私の震える膝を割り,その間に自身の身体をゆっくりと沈めた。
遮るもののない肌と肌が触れ合う面積が増えるたび,吸い付くような熱が互いの境界線を曖昧にしていく。
そして,ゆっくりと,本当にミリ単位の慎重さで,彼という圧倒的な質量が私の中へと踏み込んでくる。
「……っ,……ぁ……ぐっ」
やはり無痛ではいられない。
ーー「予習」では決して学べない,「芯」の太さ。
指で丹念に解かれたはずなのに,いざ彼が入り口を抜けてこようとすると,自分の身体の限界を超えた何かが強引に入り込んでくるような,逃げ場のない圧倒的な圧迫感が私を襲う。
内側の粘膜が悲鳴を上げる一歩手前で,「みしり」と音を立てるように押し広げられていく鈍い痛み。
「……いた,くない……? ……大丈夫?」
途中で動きを止め,彼が私の顔を覗き込む。暗がりのなか,彼の瞳は不安そうに揺れていた。自分の快楽を押し殺し,私の反応だけを命綱にしているような顔。
「……いた,くっ……ない……。……いいの。……そのままで……っ」
私は痛みを逃がすように,彼の首筋に顔を埋め,背中に回した腕にぎゅっと力を込めた。
その痛覚が,かえって「今,先輩が私の中にいる」という実感を鮮明にさせる。
大輝先輩は,私の許可を噛みしめるように,最後の一押しで最深部まで到達した。
肺から全ての空気が押し出され,痛みの向こう側から,じんわりと痺れるような熱い充足が湧き上がってくる。
「……陽菜さん……。ごめん。……ありがとう……,……ありがとう……。」
彼は何度も私の耳元でそう呟いた。
私の目から,熱い涙がひとすじ,こぼれ落ちた。
重なり合った胸の鼓動が,どちらのものか分からないほど激しく共鳴する。
私は彼を絶対に逃がさないように,彼の背中に回した腕をさらに強く閉じ合わせ,脚を彼の腰に絡めた。
それは,私なりの降伏の儀式だった。
「んぅぅ……っぁあっ!!」
指ではない。
大輝先輩の唇が,ピンクのレース越しに,蜜の溢れるそこを直接塞いだのだ。
蜜を吸い取らんばかりにレースの上から強く吸われる感覚。
布一枚という境界線があるせいで,その感覚が,かえって鮮明に伝わり,私の脳を焼いた。
唇の動きに合わせて,蜜を吸って束になった茂みがぐにゃりと歪み,重くなったショーツが皮膚の一部のようにぬるりとうごめく。
「……んっ,……あ,……もう,……はやく……っ」
ーー(はやく,シャワーに行かせて……。)
けれど,大輝先輩はその「はやく」という絶叫を,再び別の意味で受け取ったのだろう。
ショーツの両端に指がかかる。
(あ……違うのに……。でも……)
一瞬,言葉で拒もうとした。
けれど,身体は裏腹に,そして正直に,彼が脱がしやすいように,勝手に腰を浮かせてしまっていた。
ーー間違っていなかったのかもしれない。
そう思った次の瞬間,布地の防壁さえも奪われた剥き出しの場所に,彼の熱い舌が直接,深く沈み込んだ。
「……っ,んぁ,……せん,ぱい……もう,いいから……っ」
大輝先輩の口が,狂おしく屹立した「めしべ」を直接,強く吸い上げる。
昨日独りで弄んだときには決して辿り着けなかった未知の振動。背中が跳ね,脳内が真っ白に塗り潰されていく。
けれど大輝先輩は,「真っ白」に塗りつぶす寸前でふっと唇を離した。
視界がちかちかと明滅し,思考が細かな砂のように崩れていく。
……………………………………………………………………………………
ただ,自分が熱い生き物として彼の腕に抱かれているという断片的な記憶だけが,泥のように重く脳に沈殿していた。
大輝先輩は,そんな私の虚脱などお構いなしに私を優しく抱きかかえ,明るすぎる浴室へと運んだ。
「あの日」の痛みを二度と繰り返させないという彼の「不器用な誠実さ」が,今の私にとっては,逃げ場を失った熱を煮詰め続ける,とんでもない焦らしとなって襲いかかる。
「ザーーッ,」という無機質な水音。
「……っ,んぁ,……せん,ぱい……もう,いいから……っ」
石鹸の泡が,熱く昂ぶった私の「身体」を包み込み,彼の指がその形を確かめるように滑る。
(先輩のバカ……。もう,限界なの……。優しさなんて,今は拷問でしかないのに……)
泡越しに触れ合う,二人の熱い身体。
ボディーソープの香りに包まれる私は清潔に見えるけれど,内側は彼へのドロドロとした飢餓感で満ちていた。
もう,綺麗なままでいようなんて思わない。
私の理性とともに,先輩の理性も,この手で粉々に砕いてしまいたかった。
「……はやく……こわして……」
私は,彼の胸に顔を埋め,その言葉を,降伏の宣言として,そして最後の挑発として,吐き出した。
シャワーが止まり,大輝先輩は震える私の身体を大きなバスタオルで包み,丁寧に,でもその指先がわずかに震えるような,手つきで水分を拭き取った。
乾いたタオルの感触が,熱を持ちすぎた私の肌には,かえって暴力的なまでの刺激となって伝わる。
……………………………………………………………………………………
バスタオルが床に滑り落ち,遮るもののない二人の裸身が,吸い付くようにぴたりと重なる。
重なり合った肌の境界線からは,逃げ場のない熱が立ち上っていた。
どちからともなく始まる激しいキス。
あの日,お互いの出方を探り合っていたような遠慮はもうどこにもない。
彼の大きな手が私の腰を抱き寄せ,私の小さな胸が彼の厚い胸板に押しつぶされる感覚に,心臓の音が二つ分,重なって響く。
「……っ,んん……っ,はぁ……っ」
「……陽菜さん……。……んっ」
混ざり合う吐息と,絡み合う舌。
彼の大きな掌が,私のお尻を包み込むように捉え,そこから這い上がるように背中をゆっくりと撫で上げていく。
指先が背骨の節をなぞるたび,私の背筋を熱い電流が駆け抜けた。
あまりの熱量に,ついに我慢できず私は自分からキスを中断した。
膝の力がふっと抜け,私は崩れ落ちるように彼の首筋にしがみつく。
「……あ,……せん,ぱい……っ,まって……」
「……待てない。……もう,無理だよ……」
大輝先輩の掠れた声が首筋を震わせる。彼は私を壊れ物を扱うような手つきで,ゆっくりとベッドに横たえた。
水分を含んだ重い髪が,頬や枕にじわりと冷たい輪を広げていく。
「……ひぁっ,……ぁ,んん……っ!」
大輝先輩の指が,私の茂みの下の「熱い」粘膜に触れる。
彼の指先は微かに震えていた。けれどその震えを悟られまいとするように,彼は執拗に,私の「容れ物」の入り口を解きほぐしていく。一箇所を攻める余裕なんて彼にもなくて,ただ「痛ませたくない」という一心で,基礎を固めるように丹念に,何度も何度も指を動かす。
「……ぁ,んん……っ。……せん,ぱい……もう……」
熱を帯びた指先が,私の粘膜のひだを一枚ずつ確かめるような慎重な指使いで撫で上げ,記憶の中にある「あの日」の拙い輪郭を容赦なく塗り潰していく。
「……んっ,……ふぅ,……はぁ……っ……」
言葉を返す代わりに,彼の指が「容器」の内側へと滑り込む。
私の「容れ物」は,何の抵抗もなく彼を受け入れていた。
自分の激しい呼吸音と,指の節が粘膜と擦れる「ぬちゃっ」とした重い音。
それが,彼が執拗に解きほぐし,蜜が溢れ出すにつれて,かすかな「くちゅ,り」という軽やかな水音へと変わっていく。
鼓膜を震わせるその生々しい二つの音は,私が限界まで昂ぶっていることを隠そうともせず,不慣れな指が粘膜を熱く撫で上げるたび,私の「容れ物」からは驚くほどの蜜が,溢れ出していく。
けれど,その指が,不意に引き抜かれた。
「……ぁ,……や,だ……先輩……っ」
空虚に喘ぐ私を宥めるように,彼は熱い吐息を残したまま,呟いた。
「……陽菜さん。もう,我慢しなくていいんだね」
大輝先輩の声は,先ほどまでの優しさを脱ぎ捨て,低く,抗いがたい響きを帯びていた。
彼の両手が,私の両脚をゆっくりと左右に広げる。
あらわになる,熱く湿った茂み。
私は反射的に手でそこを隠そうとしたけれど,彼の大きな手が脚先から茂みへと滑り,私の手を優しく,丁寧にずらした。
ーー至近距離で,「そこ」を直接見られている感覚。
自分でも見たことのない場所を,最も愛する人に晒している。
きっと今,私は誰よりも無様で,甘い蜜に塗れて,赤く熟しきっているに違いない……。
想像するだけで,恥ずかしさと興奮で脳が溶けそうになる。
けれど,私の身体は正直に,彼の頭を自身の「そこ」へと強く押し付けていた。
「……っ,んぁ……!」
柔らかくも力強い,舌の面が,ゆっくりと往復する。
ーー未知の感覚。
指では決して再現できない,粘膜を直接,熱く掻き回されるような衝動。
さらに,彼の荒く,熱い鼻息が直接粘膜に吹きかかり,それが指よりもずっと高い温度で,私の理性をじりじりと焼き焦がしていく。
その熱い舌先が,蜜の溢れる私の「容れ物」の入り口に直接沈み込む。
「……ぁっ!! ……や,だ……そこっ……!」
喉の奥を直接撫でられているような,逃げ場のない異物感と,脳を直接痺れさせるような暴力的な快楽。
舌先が内側をなぞるたびに,奥のほうが私の意思とは無関係に切なく収縮し,さらなる蜜を絞り出してしまう。
「ずずっ」っと彼が私の「蜜」を吸う音が部屋に響く。
入り口のひだを押し広げ,熱い吐息とともに内側をかき回されるたび,私の腰はシーツから大きく跳ね上がり,足の指先までが「ぴん」と硬直した。
……………………………………………………………………………………
私の「蜜」で口元と鼻筋を濡らした彼が顔を上げたとき,そのあまりにも愛おしく,淫らな光景に,私はいたたまれないほどの恥ずかしさを感じた。
私は彼を力いっぱい抱き寄せ,感謝を込めて激しくキスをした。
ボディーソープの香りと,私自身の「蜜」の匂いが混ざり合った,強烈な匂いを深く吸い込む。
(……ああ,ようやく……。このまま,先輩の熱で焼き尽くして……)
「……せん,ぱい……はやく……はやく,いれて……?」
私は火照った顔を彼の首筋に埋め,可愛く,でも切実な声でそうねだった。
「……ごめんね。……でも,ちゃんと……ゴムつけなきゃ」
暗闇の中,小さな音が響く。
彼が鞄から取り出し,暗闇の中,迷いのない手つきで彼がコンドームをつける気配が伝わってきた。
「……この前,うまくできなくて待たせちゃったから。僕も,練習したんだよ……」
「……え……っ?」
(……僕「も」……?)
大輝先輩の告白に,私は心臓が止まるかと思った。
一瞬,昨夜のあの惨めな「予習」を見抜かれたのかと戦慄したけれど,彼の声にそんな意地悪な響きは微塵もなかった。
彼はただ,自分一人の至らなさを恥じ,私を完璧に愛するために,独りでその「練習」を重ねてきただけなのだ。
けれど,その無自覚な「も」という言葉が,皮肉にも私と彼の孤独な夜を繋いでしまった。
同じように一人で「予習」をしていた先輩。
その滑稽なまでの生真面目さが重なり合ったことが,今はどんな愛の言葉よりも深く,私の心の芯を溶かしていった。
準備を終えた彼が,私の腰を両手でしっかりと固定した。
「……いれるよ。……陽菜さん」
私は応える代わりに,彼の背中に回した指先に力を込め,爪を立てた。
ーーあの日,痛みに震えた6月の記憶。そして,昨夜,独りで自分の身体を汚した空虚な「予習」。
彼は私の震える膝を割り,その間に自身の身体をゆっくりと沈めた。
遮るもののない肌と肌が触れ合う面積が増えるたび,吸い付くような熱が互いの境界線を曖昧にしていく。
そして,ゆっくりと,本当にミリ単位の慎重さで,彼という圧倒的な質量が私の中へと踏み込んでくる。
「……っ,……ぁ……ぐっ」
やはり無痛ではいられない。
ーー「予習」では決して学べない,「芯」の太さ。
指で丹念に解かれたはずなのに,いざ彼が入り口を抜けてこようとすると,自分の身体の限界を超えた何かが強引に入り込んでくるような,逃げ場のない圧倒的な圧迫感が私を襲う。
内側の粘膜が悲鳴を上げる一歩手前で,「みしり」と音を立てるように押し広げられていく鈍い痛み。
「……いた,くない……? ……大丈夫?」
途中で動きを止め,彼が私の顔を覗き込む。暗がりのなか,彼の瞳は不安そうに揺れていた。自分の快楽を押し殺し,私の反応だけを命綱にしているような顔。
「……いた,くっ……ない……。……いいの。……そのままで……っ」
私は痛みを逃がすように,彼の首筋に顔を埋め,背中に回した腕にぎゅっと力を込めた。
その痛覚が,かえって「今,先輩が私の中にいる」という実感を鮮明にさせる。
大輝先輩は,私の許可を噛みしめるように,最後の一押しで最深部まで到達した。
肺から全ての空気が押し出され,痛みの向こう側から,じんわりと痺れるような熱い充足が湧き上がってくる。
「……陽菜さん……。ごめん。……ありがとう……,……ありがとう……。」
彼は何度も私の耳元でそう呟いた。
私の目から,熱い涙がひとすじ,こぼれ落ちた。
重なり合った胸の鼓動が,どちらのものか分からないほど激しく共鳴する。
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