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昭和アイドル
桂木文、あどけなさから儚さへ、薄倖ゆえの消えない残像
2012年11月に書いた記事。
●♯19才♭
79年の秋に発表された、桂木文のサードシングル「19才」。
さだまさしがグレープ時代に書いたもののカバーだが、19才になろうとしてる女の子の微妙な心境を描いたものなので、当時まさにそんな年頃だった彼女にはよく似合ってた。
最近、前にも増して、女性の転機について考える。
転機といっても、就職とか結婚より「子供」や「少女」でなくなるのはいつか、みたいなことなんだけど。
初潮を迎えたとき、胸が膨らみ始めたとき、恋をしたとき、キスをしたとき、処女じゃなくなったとき・・・
彼女はデビュー当時、160センチ弱で50キロという体型だったが、その後、35キロまで痩せて休業。
落語家と結婚したものの、スピード離婚してしまう。
その会見で、元夫やその一門の女将から「ぬいぐるみを抱いて寝るような子供」「結婚できない体」などと言われ、泣き続けたことは語り草になっている。
そういう人が、この、少女から大人になる戸惑いを主題とする曲を、その数年前に歌っていたことは、やはり興味深い。
のちに痩せ姫になるような人は、ふっくらしててもどこか儚げだから、それをスタッフが感じ取ったということか。
・・・・・・
コメントと返し、としては、こんなやりとりが。
・・・桂木文さんは、芸能界には向かなかったとどこかで書かれているのを見ましたが納得です。30を過ぎて2冊ほど写真集出してましたが最後の一冊は、杉田かおるが使えなかったためピンチヒッターでと聞いたことがあります。・・・
素材的にはいいものを持ってたんでしょうが、たしかに「向かなかった」ということになりそうです。ただ、輝きが束の間だった分、その可能性を惜しむファンも多くて、それもひとつの幸せかな、と。アイドルとして好きな人、痩せ姫として好きな人、両方から愛されてるみたいですしね。
・・・・・・
アイドルとしては、浅田美代子や岸本加世子を継ぐ「歌の上手くない美少女」路線であどけない輝きを放ち、痩せ姫としてはきわどい写真集を出したり、旅番組で温泉に浸かったりして官能的な儚い美を体現した。
巨大掲示板の彼女がテーマのスレッドでは、アイドル時代のファンと痩せ姫時代のファンがぶつかることなく共存していて、それも彼女の人柄かなと感じたりしたものだ。
林家一門、特にこぶ平改め正蔵には好感を抱き続けているが、しん平のことはよくわからず、また、海老名香葉子のような姑には恐怖しかない。
ただ、実生活での挫折と受難がその後に出した写真集を独特なものにした。
その手の写真集の被写体としては異例なその体型が、薄倖の残像のように、見る者を惹きつけるというか。
数奇な運命をたどったアイドルとして、史上有数の存在といえる。
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