君を好きになるなんて絶対にありえない!

ジャック

文字の大きさ
19 / 92
1章

第18話

しおりを挟む
「特別に教えてあげるね。髪を変えた理由はねー、ずっとストレートに憧れてたから!」


ホッと胸をなで下ろした。これでこの昼ご飯は平和に終わることが出来るだろう。もう俺は食い終わっているから、あとはトレーを直すだけだし。だけどアレだな。全く期待していなかったとは言え、あれだな。ちょっとガッカリ感があるな。うん、これは気のせいだ。何かの気の迷いだろう。


それにしてもこの学校に入った時ストレートじゃなかったっけ?それにストレートって簡単に出来ると思うんだけど?まぁ、いいか。


俺はトレーを返すために立ち上がった。


「それとね、この休みの間に遊ぶ予定があってさ、その人の為にちょっと変えてみたんだ♪」


「えぇ~?誰なのよ、それ~!」「真美にも春が来たの~?」

なんて言う声が聞こえるが無視してトレーを返しに向かう。


幻聴…じゃなかったよな?それだと俺の為みたいに聞こえるんだけど?いや、まだ分からないぞ。もしかしたらあの後に誰かと遊ぶ予定があったのかもしれないな!


うん!そうに違いない!!


「…ご馳走様でした。」とトレーを返したら、陽を向かいに行く。あいつももう食べ終わってると思う。そうして陽の席の方を向いたら偶然だが!北風と目が合った気がした。その瞬間に北風は俺に腹立つような微笑みを浮かべていた。


あれは多分こう言ってるのだろう。


「やってやったぜ!」と。言外に俺に言ってるのだろう。


陽とできなかったことアイコンタクトが北風と出来るとはな…。意味が合ってるとしたらすげぇムカつくな。でも、それだと北風の言うその人は俺の事になるからやっぱり違うんだろう。


だが、俺は何も反応することなく、「陽、行くぞ。」とだけ言って、俺と陽で食堂に出た。


「さっきの話なんだけどさ、神楽。」


「北風の発言か?それに関することなら聞きたくねぇぞ。」


「違うよ。」


「じゃあ、なんだよ?」


「お前がトレー返してる間にな、木村さんたちが「あの人誰?」って俺に神楽のこと聞いてきたんだよ。」


失礼じゃないかな?いや、でも実際に関わりがある訳では無いし、俺は有名ではなく無名だから仕方ないか。


「俺がお前のこと言うとしたらそれより早くに、北風さんが「あの人は川野くんと同じクラスの荒木神楽くんだよー。意外と面白くて優しいんだよー。」だってさ。」


何も言葉が出ないな。なんて言い返したらいいんだよ?俺のHPなら既に0だぞ?


「お前、北風さんにあんなこと言われて悪い気してないだろ?」


「は?なんでそう思うんだよ?」


「だって、トレー開始に行く時も今もちょっと笑ってるぞ?それに、文句も俺に言ってこないし」


そう言われて初めて俺は自分の口に手を置く。そこで初めて気づいた。ちょっと笑ってることに。俺の表情筋はどうしちまったんだろうか?


「それよりどう思う?北風さんの話を聞いて。」


とりあえずちょっとだけ話を逸らす。


「その人ってお前のことだろ?それ以外に有り得るの?」


やっぱそう思うよな…。だとしたらあの時の北風の微笑みの意味はやっぱりそういうことだろうな。俺は遊ばれたのか?なんか腹立つな。


「まだ、北風さんのこと気に食わないの?」


「あぁ、やっぱり変わらねぇよ。」


「理由は?」


「それより俺はお前に言いたいことがある。お前にアイコンタクトした意味がな?聞け、じゃなくて黙って食えもしくは関わるなって意味だったんだよな。」


「え?マジで?今日の流れからしたらあの意味は『俺は恥ずかしくて聞けないから陽頼む!』にしか取れなかったんだけど?」


はぁ~。こいつとアイコンタクトで会話することは難しそうだな。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

Side北風真美


「あれ?どうしたの?真美。」


荒木くんと川野くんが食堂から出た後も私たちはご飯を食べていた。そしたら急に歩香が私に聞いてきた。


それにしても川野くんの元に帰ってくる時の彼の顔、面白かったな。ちょっとイラついてたぽいけども。多分私の顔を見て「してやったり!」というのが伝わったのだろう。


「んー?どういうこと?」


「自分で気づいてないの?ちょっと顔赤いよ。耳も。熱でもあるの?」


そこまで言われて気づいた。耳を触ると結構熱い。なんでだろ?


「うーん。この部屋ちょっと暑いのと、さっき暖かいお茶飲んだからかな~。」


「大丈夫?」


「うん!気にしないでよー」


「そういえばなんで荒木くんを知ってたの?」


急に茜が、そんなことを言ってきた。本当は荒木くんについてなんて、知らない振りをしようと思っていたのだけれど、ちょっとした気の迷いで、言ってしまった。彼は優しい人だからみんなに知って欲しいって思ったのかな?うーん、よく分からないや。


「何回か関わることがあったんだ♪」


そんなふうに言ったけど嘘では無いので、罪悪感はない。


「今の真美、たのしそうだね…。」


そんなふうに見えるのかな?でもまぁ、確かに最近ちょっと楽しい。理由は?って聞かれたら思い当たることが1つある。


それは荒木くんと関わったからだろう。


荒木くんは、面白くて、意外と強くて、かっこよくて、優しい。「私」を見てくれる。


これからの高校生活が少し変わるような、そんな予感を今の私は感じていた─







後書き

昼休みのお話でした!


次からは新たなイベントが始まります!



感想お待ちしております!

しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

10年ぶりに再会した幼馴染と、10年間一緒にいる幼馴染との青春ラブコメ

桜庭かなめ
恋愛
 高校生の麻丘涼我には同い年の幼馴染の女の子が2人いる。1人は小学1年の5月末から涼我の隣の家に住み始め、約10年間ずっと一緒にいる穏やかで可愛らしい香川愛実。もう1人は幼稚園の年長組の1年間一緒にいて、卒園直後に引っ越してしまった明るく活発な桐山あおい。涼我は愛実ともあおいとも楽しい思い出をたくさん作ってきた。  あおいとの別れから10年。高校1年の春休みに、あおいが涼我の家の隣に引っ越してくる。涼我はあおいと10年ぶりの再会を果たす。あおいは昔の中性的な雰囲気から、清楚な美少女へと変わっていた。  3人で一緒に遊んだり、学校生活を送ったり、愛実とあおいが涼我のバイト先に来たり。春休みや新年度の日々を通じて、一度離れてしまったあおいとはもちろんのこと、ずっと一緒にいる愛実との距離も縮まっていく。  出会った早さか。それとも、一緒にいる長さか。両隣の家に住む幼馴染2人との温かくて甘いダブルヒロイン学園青春ラブコメディ!  ※特別編6が完結しました!(2026.1.21)  ※小説家になろう(N9714HQ)とカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録や感想をお待ちしております。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。

桜庭かなめ
恋愛
 高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。  とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。  ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。  お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!  ※特別編3が完結しました!(2025.12.18)  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。

手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない

みずがめ
恋愛
 宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。  葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。  なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。  その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。  そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。  幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。  ……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

迷子を助けたら生徒会長の婚約者兼女の子のパパになったけど別れたはずの彼女もなぜか近づいてくる

九戸政景
恋愛
新年に初詣に来た父川冬矢は、迷子になっていた頼母木茉莉を助け、従姉妹の田母神真夏と知り合う。その後、真夏と再会した冬矢は真夏の婚約者兼茉莉の父親になってほしいと頼まれる。 ※こちらは、カクヨムやエブリスタでも公開している作品です。

処理中です...