43 / 91
第四章
言葉遣いを直すこと
しおりを挟む
リサは、正式にルカがユリウスの奴隷として登録され、堂々とモント領へ帰ることが決まってから、ルカの言葉遣いにうるさくなった。語尾にはですますをつけなさい。呼び捨てではなく名前の下には様をつけなさい。してもいい?ではなく、よろしいでしょうかと言いなさい。
王都のモント領館にいる時から帰りの馬車の中でもみっちりと仕込まれ、段々身についてきた。でも舌がもつれそうで疲れる。見かねたユリウスが、「俺や屋敷の者たちの前では不要だぞ」と言ってくれたから助かった。
モント領のユリウスの屋敷に帰ってきたら、たくさんの人が集まっていて驚いた。ユリウスが、堂々と馬車からルカを連れ出したので更にびっくりした。
大丈夫だとユリウスが言ったから衆目を気にせず馬車を出たけれど、あちこちから聞こえる声はしっかりルカの耳にも入った。
希少種の奴隷。あの堅物辺境伯がまさか。奥方ならまだしも性奴隷を堂々と連れ帰るとは。好意的な声はなく、あまり歓迎されていないということはわかった。
約三週間ぶりの屋敷に入るとほっとした。
ほっとしたのも束の間、ユリウスはルカの手を引いてすぐに応接室へ入り、そこでまたモント騎士団長だという男とその妹を紹介された。うまく自己紹介できたと思う。リサに教えられた通り、ワンピースをつまんでお辞儀して、最大限丁寧な言葉遣いで話した。
ルカは名乗っただけでどっと疲れた。長い間馬車に揺られていた疲れもある。コーバスとエミーには聞こえないよう、小声でポポに会いたいと言ったらユリウスが許してくれたのでよかった。
やっとほっと気を抜き、ポポを肩に乗せたときだ。ポポが鋭く鳴いた。ポポが警戒している。振り返ったらエミーが立っていた。巻毛のふわふわした女の子だ。すとんと裾の落ちた、深い赤のワンピース姿のエミーをルカはじっと見た。どうしてこんなところにいるのだろう。答えを探してしばらくエミーを見つめ、ルカは一つの結論に達した。
「迷われましたか?」
トイレにでも行って、応接室に戻ろうとして迷ったのかと思った。が、エミーは「いえ、違います」とルカの言葉に畳み掛けるようにすぐさま返答した。
なんとなく、エミーが怒っているような気がして、ルカははてと首を傾げた。何も悪いことはしていない。会ってまだ数分くらいだ。言葉だって二三言交わしただけ。そのどこに、この巻毛のふわふわとした優しそうな少女の機嫌を損ねる要素があったのだろう。わからない。
「あ、ポポ」
ルカがじっとエミーを見ていると、ポポが突然、開いたままだったゲージから駆け出し、エミーの脇をすり抜けた。
「きゃっ!」
エミーは驚いて尻もちをつき、ポポは屋敷の廊下をだっと走り出した。
「待って。ポポ」
ポポを追いかけたいが、目の前のエミーも気になる。こういうとき助け起こせばいいのかどうなのか。リサは教えてくれなかった。早くポポを追いかけたいけれど、呆然としているエミーも気になる。どうしようと迷っていると、廊下の向こうから走ってくる足音がした。
「エミー! どうした?」
コーバスだ。エミーの小さな悲鳴を聞きつけて、コーバスが走ってきた。その後ろにはユリウスもいる。
コーバスは尻餅をついているエミーを助け起こした。
「大丈夫か? こけたのか?」
「……大丈夫です。ちょっと、驚いてしまって」
エミーはちらりとルカを見た。それを見てコーバスは鋭い声を出した。
「希少種に何かされたのか?」
「いえ、その……。何でもないんです」
どうしてはっきり言わないのだろう。ポポが飛び出してきて驚いたのだと。それともシマリスに驚いたなんて、知られたくないのだろうか。
「あ、そうだ。ポポは」
ルカが思い出してコーバスとエミーの横をすり抜けようとすると、腕をコーバスにつかまれた。普段剣を握るからだろうか。強い力で痛い。
「エミーに何をした?」
「何もしていません」
「ならどうして妹はこんなところでこけているんだ?」
「それは……」
言っていいのだろうか。エミーがもし秘密にしたいと思っているなら、言うべきではない。
「それは、その……」
どう答えていいのかわからない。腕をつかむコーバスの力が強くなった。
「やめろコーバス」
痛みに眉根を寄せたルカに気がつき、ユリウスがコーバスの手をルカから引き剥がした。ルカはユリウスの後ろに回り込み、腰にしがみついてうかがうようにエミーを見た。目が合うと、エミーはふいっとそらした。やはり何も言うなということなのか。ポポに驚いたのなら驚いたと、隠す必要がないのならとっくにそう言っているだろう。この少女にとっては、シマリスに驚くことは人に隠すべき恥ずかしいことなのかもしれない。
「おい、ユリウス。そいつを庇うのは結構だが、もっとちゃんとしつけろよ。エミーが何もないところで、何もしていないのに転ぶはずはないんだ。そいつが何かしたに決まっている。そうだろ? ルカ」
コーバスは、ルカが何かしたと決めつけている。それも悪いことを。コーバスはエミーのスカートの裾を直してやりながら、ルカを睨んだ。ルカは、ユリウスの後ろにこそこそと隠れた。敵意や強い視線を向けられるのは怖い。ユリウスのシャツをぎゅっと握りしめた。
「やめろコーバス。ルカのことは俺の責任だ。あまりルカの前で声を荒げるな。ルカが怖がる」
「はいはい。じゃあ俺はそろそろ帰るよ。あまり長居して、ルカとの時間を奪っては悪いからな」
「そんな心配は無用だ」
「……今のは嫌味だ。ったく、冗談だけでなく、嫌味も通じないのかよ。じゃあな」
コーバスはひらひらと手を振る。
「待て。エミーにまだ土産を渡していない」
ユリウスが止めると、コーバスは「土産って気分でもないだろ」とエミーを見た。
「……欲しいです」
エミーがか細く呟いた。
「そうか? ならもらっていくか」
「こっちだ」
ユリウスはコーバスとエミーを再び応接室の方へ導く。ルカはユリウスから手を離すと、くるりと踵を返した。ポポをさがさないと。ルカが走り出すと、後ろからコーバスの声が聞こえた。
「見かけはかわいいが、やっぱり奴隷だな。礼儀がなってない」
言われたのはルカなのに、なぜかユリウスのことを悪く言われたようで、ちくりと胸が痛んだ。
そうか。とルカはそこで納得した。ユリウスの奴隷だから、ルカのことは全部持ち主のユリウスのせいになるのか。リサが必死でルカの言葉遣いを直そうとしたのは、だからなんだ。
あとでリサに、さっきみたいなときはどうしたらいいのか、聞いてみなければならない。次は失敗しないように。ユリウスが嫌味を言われないように。
王都のモント領館にいる時から帰りの馬車の中でもみっちりと仕込まれ、段々身についてきた。でも舌がもつれそうで疲れる。見かねたユリウスが、「俺や屋敷の者たちの前では不要だぞ」と言ってくれたから助かった。
モント領のユリウスの屋敷に帰ってきたら、たくさんの人が集まっていて驚いた。ユリウスが、堂々と馬車からルカを連れ出したので更にびっくりした。
大丈夫だとユリウスが言ったから衆目を気にせず馬車を出たけれど、あちこちから聞こえる声はしっかりルカの耳にも入った。
希少種の奴隷。あの堅物辺境伯がまさか。奥方ならまだしも性奴隷を堂々と連れ帰るとは。好意的な声はなく、あまり歓迎されていないということはわかった。
約三週間ぶりの屋敷に入るとほっとした。
ほっとしたのも束の間、ユリウスはルカの手を引いてすぐに応接室へ入り、そこでまたモント騎士団長だという男とその妹を紹介された。うまく自己紹介できたと思う。リサに教えられた通り、ワンピースをつまんでお辞儀して、最大限丁寧な言葉遣いで話した。
ルカは名乗っただけでどっと疲れた。長い間馬車に揺られていた疲れもある。コーバスとエミーには聞こえないよう、小声でポポに会いたいと言ったらユリウスが許してくれたのでよかった。
やっとほっと気を抜き、ポポを肩に乗せたときだ。ポポが鋭く鳴いた。ポポが警戒している。振り返ったらエミーが立っていた。巻毛のふわふわした女の子だ。すとんと裾の落ちた、深い赤のワンピース姿のエミーをルカはじっと見た。どうしてこんなところにいるのだろう。答えを探してしばらくエミーを見つめ、ルカは一つの結論に達した。
「迷われましたか?」
トイレにでも行って、応接室に戻ろうとして迷ったのかと思った。が、エミーは「いえ、違います」とルカの言葉に畳み掛けるようにすぐさま返答した。
なんとなく、エミーが怒っているような気がして、ルカははてと首を傾げた。何も悪いことはしていない。会ってまだ数分くらいだ。言葉だって二三言交わしただけ。そのどこに、この巻毛のふわふわとした優しそうな少女の機嫌を損ねる要素があったのだろう。わからない。
「あ、ポポ」
ルカがじっとエミーを見ていると、ポポが突然、開いたままだったゲージから駆け出し、エミーの脇をすり抜けた。
「きゃっ!」
エミーは驚いて尻もちをつき、ポポは屋敷の廊下をだっと走り出した。
「待って。ポポ」
ポポを追いかけたいが、目の前のエミーも気になる。こういうとき助け起こせばいいのかどうなのか。リサは教えてくれなかった。早くポポを追いかけたいけれど、呆然としているエミーも気になる。どうしようと迷っていると、廊下の向こうから走ってくる足音がした。
「エミー! どうした?」
コーバスだ。エミーの小さな悲鳴を聞きつけて、コーバスが走ってきた。その後ろにはユリウスもいる。
コーバスは尻餅をついているエミーを助け起こした。
「大丈夫か? こけたのか?」
「……大丈夫です。ちょっと、驚いてしまって」
エミーはちらりとルカを見た。それを見てコーバスは鋭い声を出した。
「希少種に何かされたのか?」
「いえ、その……。何でもないんです」
どうしてはっきり言わないのだろう。ポポが飛び出してきて驚いたのだと。それともシマリスに驚いたなんて、知られたくないのだろうか。
「あ、そうだ。ポポは」
ルカが思い出してコーバスとエミーの横をすり抜けようとすると、腕をコーバスにつかまれた。普段剣を握るからだろうか。強い力で痛い。
「エミーに何をした?」
「何もしていません」
「ならどうして妹はこんなところでこけているんだ?」
「それは……」
言っていいのだろうか。エミーがもし秘密にしたいと思っているなら、言うべきではない。
「それは、その……」
どう答えていいのかわからない。腕をつかむコーバスの力が強くなった。
「やめろコーバス」
痛みに眉根を寄せたルカに気がつき、ユリウスがコーバスの手をルカから引き剥がした。ルカはユリウスの後ろに回り込み、腰にしがみついてうかがうようにエミーを見た。目が合うと、エミーはふいっとそらした。やはり何も言うなということなのか。ポポに驚いたのなら驚いたと、隠す必要がないのならとっくにそう言っているだろう。この少女にとっては、シマリスに驚くことは人に隠すべき恥ずかしいことなのかもしれない。
「おい、ユリウス。そいつを庇うのは結構だが、もっとちゃんとしつけろよ。エミーが何もないところで、何もしていないのに転ぶはずはないんだ。そいつが何かしたに決まっている。そうだろ? ルカ」
コーバスは、ルカが何かしたと決めつけている。それも悪いことを。コーバスはエミーのスカートの裾を直してやりながら、ルカを睨んだ。ルカは、ユリウスの後ろにこそこそと隠れた。敵意や強い視線を向けられるのは怖い。ユリウスのシャツをぎゅっと握りしめた。
「やめろコーバス。ルカのことは俺の責任だ。あまりルカの前で声を荒げるな。ルカが怖がる」
「はいはい。じゃあ俺はそろそろ帰るよ。あまり長居して、ルカとの時間を奪っては悪いからな」
「そんな心配は無用だ」
「……今のは嫌味だ。ったく、冗談だけでなく、嫌味も通じないのかよ。じゃあな」
コーバスはひらひらと手を振る。
「待て。エミーにまだ土産を渡していない」
ユリウスが止めると、コーバスは「土産って気分でもないだろ」とエミーを見た。
「……欲しいです」
エミーがか細く呟いた。
「そうか? ならもらっていくか」
「こっちだ」
ユリウスはコーバスとエミーを再び応接室の方へ導く。ルカはユリウスから手を離すと、くるりと踵を返した。ポポをさがさないと。ルカが走り出すと、後ろからコーバスの声が聞こえた。
「見かけはかわいいが、やっぱり奴隷だな。礼儀がなってない」
言われたのはルカなのに、なぜかユリウスのことを悪く言われたようで、ちくりと胸が痛んだ。
そうか。とルカはそこで納得した。ユリウスの奴隷だから、ルカのことは全部持ち主のユリウスのせいになるのか。リサが必死でルカの言葉遣いを直そうとしたのは、だからなんだ。
あとでリサに、さっきみたいなときはどうしたらいいのか、聞いてみなければならない。次は失敗しないように。ユリウスが嫌味を言われないように。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました
大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――
王宮地味女官、只者じゃねぇ
宵森みなと
恋愛
地味で目立たず、ただ真面目に働く王宮の女官・エミリア。
しかし彼女の正体は――剣術・魔法・語学すべてに長けた首席卒業の才女にして、実はとんでもない美貌と魔性を秘めた、“自覚なしギャップ系”最強女官だった!?
王女付き女官に任命されたその日から、運命が少しずつ動き出す。
訛りだらけのマーレン語で王女に爆笑を起こし、夜会では仮面を外した瞬間、貴族たちを騒然とさせ――
さらには北方マーレン国から訪れた黒髪の第二王子をも、一瞬で虜にしてしまう。
「おら、案内させてもらいますけんの」
その一言が、国を揺らすとは、誰が想像しただろうか。
王女リリアは言う。「エミリアがいなければ、私は生きていけぬ」
副長カイルは焦る。「このまま、他国に連れて行かれてたまるか」
ジークは葛藤する。「自分だけを見てほしいのに、届かない」
そしてレオンハルト王子は心を決める。「妻に望むなら、彼女以外はいない」
けれど――当の本人は今日も地味眼鏡で事務作業中。
王族たちの心を翻弄するのは、無自覚最強の“訛り女官”。
訛って笑いを取り、仮面で魅了し、剣で守る――
これは、彼女の“本当の顔”が王宮を変えていく、壮麗な恋と成長の物語。
★この物語は、「枯れ専モブ令嬢」の5年前のお話です。クラリスが活躍する前で、少し若いイザークとライナルトがちょっと出ます。
嫌われ皇后は子供が可愛すぎて皇帝陛下に構っている時間なんてありません。
しあ
恋愛
目が覚めるとお腹が痛い!
声が出せないくらいの激痛。
この痛み、覚えがある…!
「ルビア様、赤ちゃんに酸素を送るためにゆっくり呼吸をしてください!もうすぐですよ!」
やっぱり!
忘れてたけど、お産の痛みだ!
だけどどうして…?
私はもう子供が産めないからだだったのに…。
そんなことより、赤ちゃんを無事に産まないと!
指示に従ってやっと生まれた赤ちゃんはすごく可愛い。だけど、どう見ても日本人じゃない。
どうやら私は、わがままで嫌われ者の皇后に憑依転生したようです。だけど、赤ちゃんをお世話するのに忙しいので、構ってもらわなくて結構です。
なのに、どうして私を嫌ってる皇帝が部屋に訪れてくるんですか!?しかも毎回イラッとするとこを言ってくるし…。
本当になんなの!?あなたに構っている時間なんてないんですけど!
※視点がちょくちょく変わります。
ガバガバ設定、なんちゃって知識で書いてます。
エールを送って下さりありがとうございました!
【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件
三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。
※アルファポリスのみの公開です。
【完結】記憶喪失の令嬢は無自覚のうちに周囲をタラシ込む。
ゆらゆらぎ
恋愛
王国の筆頭公爵家であるヴェルガム家の長女であるティアルーナは食事に混ぜられていた遅延性の毒に苦しめられ、生死を彷徨い…そして目覚めた時には何もかもをキレイさっぱり忘れていた。
毒によって記憶を失った令嬢が使用人や両親、婚約者や兄を無自覚のうちにタラシ込むお話です。
結婚して5年、冷たい夫に離縁を申し立てたらみんなに止められています。
真田どんぐり
恋愛
ー5年前、ストレイ伯爵家の美しい令嬢、アルヴィラ・ストレイはアレンベル侯爵家の侯爵、ダリウス・アレンベルと結婚してアルヴィラ・アレンベルへとなった。
親同士に決められた政略結婚だったが、アルヴィラは旦那様とちゃんと愛し合ってやっていこうと決意していたのに……。
そんな決意を打ち砕くかのように旦那様の態度はずっと冷たかった。
(しかも私にだけ!!)
社交界に行っても、使用人の前でもどんな時でも冷たい態度を取られた私は周りの噂の恰好の的。
最初こそ我慢していたが、ある日、偶然旦那様とその幼馴染の不倫疑惑を耳にする。
(((こんな仕打ち、あんまりよーー!!)))
旦那様の態度にとうとう耐えられなくなった私は、ついに離縁を決意したーーーー。
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる