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~杉崎~
戸惑い
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ヤバい…
彼女…水無月葉月と別れ…俺は足早に自宅へ向かった。
ヤバいヤバい…
俺は一体今日…何を…なんてことを…あの…若い彼女に…してしまったんだろう…
キスをしてみる?…とか…俺の方から、けしかけてしまった…
最初は…ちょっとした悪戯心だった…のに…途中から、セーブできなくなった…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
彼女が…今も遠距離を続けながら長年付き合っている彼氏が、初めての彼氏だって口にするのを聞いて
そっか、付き合いはかなり長いけど、経験は一人だけなのかって…
見るからに清純そうな、初心な雰囲気の彼女を見ていて、なるほどな…って、俺はそう思った。
最初に彼女が新人としてうちの会社に入ってきたときから…そんな印象だった。
4月にあった大勢の社員が参加する歓迎会の場で、真っ赤な顔をしながら、付き合っている彼氏がいるって答えた時には、軽く違和感を覚えたほどに…彼女はいい意味で、すれていなかった。
俺から見ると、絶対に汚してはいけない真っ白なイメージの女性…。
彼氏とか、男友達とか…そういう荒々しい野郎どもの部類が…周りにいないイメージだった。
でも、彼女には実のところ、タクミ…という、高校時代からの付き合いだという男…彼氏がいたのだ。
一度お互いのデートの際に店で鉢合わせ、軽い挨拶をしたが、上背のあるなかなかのイケメン…そうだ…身体もがっしりしていて、男の代表…みたいな雰囲気の奴だった。喧嘩も強そうな…
俺はさっき、彼女の話を聞いて…彼女はキスもその先も全て…あの男としか…したことがないのか…
俺の頭は馬鹿みたいに、そんなことを考えてしまっていた…
経験は一人だけ…まるで、くだらない男の考えるようないやらしい妄想だ…一回りも下の女性の…いったい何を想像してんだ…
彼女の性格はとても控えめで…だけど、仕事には全力投球…本当に一生懸命で、手を抜くことはしない。
驚いたのは…石田さんが、仕事でミスった時だ…
あれは絶対、アイツのミスなのに…
彼女は奴を…真っ向から責めることはしなかった…普通に、キレてもいい場面…
対外的には自分のミスのように扱われて処理をされ…内心ははらわたが煮えくり返っても仕方がない状況だったに違いないのに…彼女は表面上、その感情を必死に抑えているように、俺の眼には映った。
…自己犠牲の精神が…あまりに痛々しい…
もっと楽に生きたらいいのに…
アイツのミスだって…声高らかに主張すればいいのに…
結果、俺の方が内心苛立ち、主任と石田さんに抗議というか意見した…。
まあ、それを彼女に伝えただけで、少しはホッとしたみたいで、それだけで俺は嬉しい気持ちになれたのだけど。
ああ…それにしても俺…最近の俺は…なんかおかしい…というか、ヤバい…
彼女…水無月葉月と別れ…俺は足早に自宅へ向かった。
ヤバいヤバい…
俺は一体今日…何を…なんてことを…あの…若い彼女に…してしまったんだろう…
キスをしてみる?…とか…俺の方から、けしかけてしまった…
最初は…ちょっとした悪戯心だった…のに…途中から、セーブできなくなった…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
彼女が…今も遠距離を続けながら長年付き合っている彼氏が、初めての彼氏だって口にするのを聞いて
そっか、付き合いはかなり長いけど、経験は一人だけなのかって…
見るからに清純そうな、初心な雰囲気の彼女を見ていて、なるほどな…って、俺はそう思った。
最初に彼女が新人としてうちの会社に入ってきたときから…そんな印象だった。
4月にあった大勢の社員が参加する歓迎会の場で、真っ赤な顔をしながら、付き合っている彼氏がいるって答えた時には、軽く違和感を覚えたほどに…彼女はいい意味で、すれていなかった。
俺から見ると、絶対に汚してはいけない真っ白なイメージの女性…。
彼氏とか、男友達とか…そういう荒々しい野郎どもの部類が…周りにいないイメージだった。
でも、彼女には実のところ、タクミ…という、高校時代からの付き合いだという男…彼氏がいたのだ。
一度お互いのデートの際に店で鉢合わせ、軽い挨拶をしたが、上背のあるなかなかのイケメン…そうだ…身体もがっしりしていて、男の代表…みたいな雰囲気の奴だった。喧嘩も強そうな…
俺はさっき、彼女の話を聞いて…彼女はキスもその先も全て…あの男としか…したことがないのか…
俺の頭は馬鹿みたいに、そんなことを考えてしまっていた…
経験は一人だけ…まるで、くだらない男の考えるようないやらしい妄想だ…一回りも下の女性の…いったい何を想像してんだ…
彼女の性格はとても控えめで…だけど、仕事には全力投球…本当に一生懸命で、手を抜くことはしない。
驚いたのは…石田さんが、仕事でミスった時だ…
あれは絶対、アイツのミスなのに…
彼女は奴を…真っ向から責めることはしなかった…普通に、キレてもいい場面…
対外的には自分のミスのように扱われて処理をされ…内心ははらわたが煮えくり返っても仕方がない状況だったに違いないのに…彼女は表面上、その感情を必死に抑えているように、俺の眼には映った。
…自己犠牲の精神が…あまりに痛々しい…
もっと楽に生きたらいいのに…
アイツのミスだって…声高らかに主張すればいいのに…
結果、俺の方が内心苛立ち、主任と石田さんに抗議というか意見した…。
まあ、それを彼女に伝えただけで、少しはホッとしたみたいで、それだけで俺は嬉しい気持ちになれたのだけど。
ああ…それにしても俺…最近の俺は…なんかおかしい…というか、ヤバい…
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