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~杉崎~
智花
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俺は、車をマンションの駐車場に止め、智花の荷物を受け取り、エレベーターに乗り込む。
部屋に着くなり、
「お疲れ、まずはゆっくりしてね」
俺は彼女にそう声を掛け、荷物を床に置いてから、キッチンに立つ。
家を出る前に、珈琲を豆から挽くための、準備を済ませていた。
「修哉さん…本当に会いたかった…」
突然気配がしたと思ったら、背後から、智花が俺の腰に腕を回す。
智花の身体から、かなり強めの香水の匂いが漂う…彼女が気に入りのやつだ…
実を言うと、俺はこの香りが好きではない。
かなり甘ったるい花のような香りの中に、スパイシーな香りが少し混じっているような、なんとなく鼻をつく、キツい香り…。
もちろん、智花に言ったことはない。
「うん…そうだね、俺も…。
ともかくも…疲れただろう?まずは珈琲を飲まない?最近ネットですごく美味しい銘柄、見つけたんだけど…」そう、口にする。
正直、いきなり抱き締めあったり、イチャイチャするような気分でもなかった。
俺はとにかく、この美味い珈琲をまず、ゆっくりと智花に味わってもらいたかったのだ。
最近なんとはなしにネットで取り寄せたものだったが、思いのほか味に深みがあり、気に入っていた。
だが、智花は俺から離れる気配がない。
「修哉さん…キス、して…」
…はい…やはりそちらが先なのか…わかったよ…
俺は無言で腰に巻きつく智花の腕を優しく解き、振り返る。
智花の顎に手をかけて上を向かせる。
唇を塞ぐ…舌を差し入れる…
「ん…ふ…、ん…」智花が喘ぐ…
俺は…言われるがままにキスをしながら、
冷めた頭で、智花を見つめていた…
部屋に着くなり、
「お疲れ、まずはゆっくりしてね」
俺は彼女にそう声を掛け、荷物を床に置いてから、キッチンに立つ。
家を出る前に、珈琲を豆から挽くための、準備を済ませていた。
「修哉さん…本当に会いたかった…」
突然気配がしたと思ったら、背後から、智花が俺の腰に腕を回す。
智花の身体から、かなり強めの香水の匂いが漂う…彼女が気に入りのやつだ…
実を言うと、俺はこの香りが好きではない。
かなり甘ったるい花のような香りの中に、スパイシーな香りが少し混じっているような、なんとなく鼻をつく、キツい香り…。
もちろん、智花に言ったことはない。
「うん…そうだね、俺も…。
ともかくも…疲れただろう?まずは珈琲を飲まない?最近ネットですごく美味しい銘柄、見つけたんだけど…」そう、口にする。
正直、いきなり抱き締めあったり、イチャイチャするような気分でもなかった。
俺はとにかく、この美味い珈琲をまず、ゆっくりと智花に味わってもらいたかったのだ。
最近なんとはなしにネットで取り寄せたものだったが、思いのほか味に深みがあり、気に入っていた。
だが、智花は俺から離れる気配がない。
「修哉さん…キス、して…」
…はい…やはりそちらが先なのか…わかったよ…
俺は無言で腰に巻きつく智花の腕を優しく解き、振り返る。
智花の顎に手をかけて上を向かせる。
唇を塞ぐ…舌を差し入れる…
「ん…ふ…、ん…」智花が喘ぐ…
俺は…言われるがままにキスをしながら、
冷めた頭で、智花を見つめていた…
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