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~杉崎~
制御不能
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はあ…
俺は部屋の片隅で、彼女がシャワー室に足早に向かうのを、背中で感じ取った。
バタン… カチャ …カチャ
きゅっ… …シャー… … …
ああ…
今… 彼女は生まれたままの姿で…あの扉の向こうに…。
本当に…俺としたことが…
あの、純粋な彼女に、なんてことを…してしまったんだろう…。
居酒屋までは…普通に楽しかったんだ…本当に。
彼女と話すのも…美味いものを一緒に食べるのも…彼女の笑顔も…一緒にいるだけで幸せだった。
ずっと話していたいと…彼女となるべく長く一緒にいたいと、ただ…そう思っていただけだった…。
あんな場所でのキスは、さすがにまずかったとは思うけど、彼女も恥じらいながら一生懸命応じてくれて…もう、離したくないと思った。
でもそれでも… 彼女が拓海と…例の彼氏ときちんと別れてから…
俺だって、智花に話をして…正式に独りになってから彼女と…そう、思っていたのに…。
彼女が口にしたあの一言で、俺は…おかしくなった。
水無月さんは言った。
拓海が週末にまたこっちに来ると…。
その時にゆっくり、話をすると…。
それは当然のことだ。
俺だって智花に話さねばならない。
好きな人ができたと…相手は水無月さんだと、きっと彼女には言わざるを得ない…。
それが、智花に直接会ってなのか電話なのかそこはまだ定かではないが、近いうちに話すことになるだろう。
だが、…馬鹿な俺は、彼女の真っすぐで正直な言葉に、動揺した。
…週末に拓海が来る…
つまりはまた、前に居酒屋で4人偶然に会った時と同様、九州から奴が…彼女の家に泊りにくるということだ。
拓海は彼女の部屋に泊り…彼女にどんな淫らなキスをし、彼女の身体を…何度むさぼるのだろう…
彼女がどのタイミングで拓海に俺とのことを…言うにしろ、いざ、会ってしまえば…
きっと奴は…一度は…彼女を抱くに違いない。
もしかしたら彼女の言葉に逆上して、…彼女をいつもよりもさらに、激しく求めるかもしれない…。
彼女のあの白い…華奢な身体に…あの男が… のしかかり… 何度…
そんな淫らな…情景が…彼女のあの…たった一言で…俺の頭によぎった…。
不意に、よぎってしまったのだ…
その瞬間から、俺は…自分の感情をコントロールできなくなった。
彼女はまだ、あの男の恋人であることに変わりはなく…
…俺が今、どうこうと言える立場じゃないのはわかっているのに…
ただ…嫌だと、確かに思った。
あの男が彼女に触れるのも…
彼女の唇も…その、身体にすら、拓海に…触れられたくないと、思ってしまった…。
馬鹿な俺…。
まだ、俺は奴と同じ土俵に立ててもいないのに…。
俺は静かに目を閉じて、彼女の先ほどまでの姿を思い起こす…。
俺は部屋の片隅で、彼女がシャワー室に足早に向かうのを、背中で感じ取った。
バタン… カチャ …カチャ
きゅっ… …シャー… … …
ああ…
今… 彼女は生まれたままの姿で…あの扉の向こうに…。
本当に…俺としたことが…
あの、純粋な彼女に、なんてことを…してしまったんだろう…。
居酒屋までは…普通に楽しかったんだ…本当に。
彼女と話すのも…美味いものを一緒に食べるのも…彼女の笑顔も…一緒にいるだけで幸せだった。
ずっと話していたいと…彼女となるべく長く一緒にいたいと、ただ…そう思っていただけだった…。
あんな場所でのキスは、さすがにまずかったとは思うけど、彼女も恥じらいながら一生懸命応じてくれて…もう、離したくないと思った。
でもそれでも… 彼女が拓海と…例の彼氏ときちんと別れてから…
俺だって、智花に話をして…正式に独りになってから彼女と…そう、思っていたのに…。
彼女が口にしたあの一言で、俺は…おかしくなった。
水無月さんは言った。
拓海が週末にまたこっちに来ると…。
その時にゆっくり、話をすると…。
それは当然のことだ。
俺だって智花に話さねばならない。
好きな人ができたと…相手は水無月さんだと、きっと彼女には言わざるを得ない…。
それが、智花に直接会ってなのか電話なのかそこはまだ定かではないが、近いうちに話すことになるだろう。
だが、…馬鹿な俺は、彼女の真っすぐで正直な言葉に、動揺した。
…週末に拓海が来る…
つまりはまた、前に居酒屋で4人偶然に会った時と同様、九州から奴が…彼女の家に泊りにくるということだ。
拓海は彼女の部屋に泊り…彼女にどんな淫らなキスをし、彼女の身体を…何度むさぼるのだろう…
彼女がどのタイミングで拓海に俺とのことを…言うにしろ、いざ、会ってしまえば…
きっと奴は…一度は…彼女を抱くに違いない。
もしかしたら彼女の言葉に逆上して、…彼女をいつもよりもさらに、激しく求めるかもしれない…。
彼女のあの白い…華奢な身体に…あの男が… のしかかり… 何度…
そんな淫らな…情景が…彼女のあの…たった一言で…俺の頭によぎった…。
不意に、よぎってしまったのだ…
その瞬間から、俺は…自分の感情をコントロールできなくなった。
彼女はまだ、あの男の恋人であることに変わりはなく…
…俺が今、どうこうと言える立場じゃないのはわかっているのに…
ただ…嫌だと、確かに思った。
あの男が彼女に触れるのも…
彼女の唇も…その、身体にすら、拓海に…触れられたくないと、思ってしまった…。
馬鹿な俺…。
まだ、俺は奴と同じ土俵に立ててもいないのに…。
俺は静かに目を閉じて、彼女の先ほどまでの姿を思い起こす…。
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