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~彼氏~
助け舟
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「あ…の、…旅行は…」
私がたどたどしく話を始めようとすると、
杉崎さんが言葉を被せる。
さらっと、違和感のない助け舟を出してくれる…。
「旅行は…万事うまくいったよ!宴会の進行が一番心配だったけど…皆さ…後半は酔い過ぎて陽気になって…だから俺たちはあまり気を使わなくて済んで…
割と早くに俺と水無月さんの肩の荷は降りた感じだったよね…?」
杉崎さんが私に微笑みかける。
「はい…そうですね!二次会も散り散りにカラオケに行く人とか屋上のバーや…外に出て行く人とか色々…施設的に充実していて…良かったですよね、あの旅館にしていて…。ほんと、杉崎さんの手配のおかげです。」
私も明るく返事をする。
「ふーん…そっか…んで、おまえは二次会参加したの…?カラオケとか?」
拓海が踏み込んで聞いてくる…。
「あ…私は疲れたから宴会までの参加で部屋に戻ったよ…大勢の前でのカラオケとか無理だし…他の人は遊びに出たみたいだけど…。」
「ふーん…そういうとこ、葉月らしいな…んで、杉崎さんは二次会に行ったんですか…?まさか、そのまま男だけで夜の街にシレッと繰り出したとか…?ははっ…」
拓海は相変わらず、失礼だ…冗談に過ぎなくても林さんはあまりいい気がしないだろう…
でも、林さんは気にしていない素振りでにこにことしていた。
「えー修哉さんひどい…まさか拓海さんの予想通り、綺麗なお姉さんのいるお店に繰り出したの…?」
ケラケラと陽気に笑う林さん…。
やはり、根が明るい性格のようだ…
私にはとても真似できない…
杉崎さんが答える。
「夜の街か…はは。俺は部屋でくつろいでいたら、いきなり主任に部屋に来いと呼び出されて…かなり飲まされたよ…おかげで翌日は二日酔い…参ったよ…」
積極的な嘘は、なにひとつ言っていない…
だから、ある意味で、言葉に説得力がある。
「…ですか…ざーんねん!杉崎さんキチンとした感じだから、どうにかアラ探ししたかったんですが…」
拓海がそう言って、笑う。
なんとか、旅行については乗り切れたみたいだ…
話題はすぐに別の内容に移り、その後、ヒヤヒヤとすることもなく、お開きになった。
「ではまた、失礼します…」
お互いに挨拶をし合い、店を後にする。
「さっ、帰ろうぜっ、葉月~。あー…俺、なんか眠くなってきたわ…」そう言いながら、私の腰に手を回し、グイッと引き寄せる拓海…
背後にまだ、杉崎さん達がいるかもしれないのに…
人前でこんなこと、して欲しくない…
そう思いながらも、
振り向くのが少しだけ怖くて、私は拓海と並んで家へ向かった…。
私がたどたどしく話を始めようとすると、
杉崎さんが言葉を被せる。
さらっと、違和感のない助け舟を出してくれる…。
「旅行は…万事うまくいったよ!宴会の進行が一番心配だったけど…皆さ…後半は酔い過ぎて陽気になって…だから俺たちはあまり気を使わなくて済んで…
割と早くに俺と水無月さんの肩の荷は降りた感じだったよね…?」
杉崎さんが私に微笑みかける。
「はい…そうですね!二次会も散り散りにカラオケに行く人とか屋上のバーや…外に出て行く人とか色々…施設的に充実していて…良かったですよね、あの旅館にしていて…。ほんと、杉崎さんの手配のおかげです。」
私も明るく返事をする。
「ふーん…そっか…んで、おまえは二次会参加したの…?カラオケとか?」
拓海が踏み込んで聞いてくる…。
「あ…私は疲れたから宴会までの参加で部屋に戻ったよ…大勢の前でのカラオケとか無理だし…他の人は遊びに出たみたいだけど…。」
「ふーん…そういうとこ、葉月らしいな…んで、杉崎さんは二次会に行ったんですか…?まさか、そのまま男だけで夜の街にシレッと繰り出したとか…?ははっ…」
拓海は相変わらず、失礼だ…冗談に過ぎなくても林さんはあまりいい気がしないだろう…
でも、林さんは気にしていない素振りでにこにことしていた。
「えー修哉さんひどい…まさか拓海さんの予想通り、綺麗なお姉さんのいるお店に繰り出したの…?」
ケラケラと陽気に笑う林さん…。
やはり、根が明るい性格のようだ…
私にはとても真似できない…
杉崎さんが答える。
「夜の街か…はは。俺は部屋でくつろいでいたら、いきなり主任に部屋に来いと呼び出されて…かなり飲まされたよ…おかげで翌日は二日酔い…参ったよ…」
積極的な嘘は、なにひとつ言っていない…
だから、ある意味で、言葉に説得力がある。
「…ですか…ざーんねん!杉崎さんキチンとした感じだから、どうにかアラ探ししたかったんですが…」
拓海がそう言って、笑う。
なんとか、旅行については乗り切れたみたいだ…
話題はすぐに別の内容に移り、その後、ヒヤヒヤとすることもなく、お開きになった。
「ではまた、失礼します…」
お互いに挨拶をし合い、店を後にする。
「さっ、帰ろうぜっ、葉月~。あー…俺、なんか眠くなってきたわ…」そう言いながら、私の腰に手を回し、グイッと引き寄せる拓海…
背後にまだ、杉崎さん達がいるかもしれないのに…
人前でこんなこと、して欲しくない…
そう思いながらも、
振り向くのが少しだけ怖くて、私は拓海と並んで家へ向かった…。
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