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~拓海~

その後

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俺はそのことがあって以降…

当然のことだが、葉月と電話やラインで接するたびに、罪悪感を覚えるようになった。
あんなことをしてしまったのだから、当然のことだ…。

今度、葉月に直接会ったときに、果たして葉月を真っ直ぐに見ることができるだろうか…

俺はぼうっと天井を眺めて、
自分のしてしまった過ちを振り返る。
でも…もう、後悔しても遅い… 
俺はもう、あれから…          既に何度も…



コンコンコン…

ドアをノックする音がする…。



また、来たのか…

俺は時計を見る。
夜、6時…   また… かな。

俺はドアスコープを除く。
茶髪の女。
やっぱりだ。

ドアを開けると、
瑠衣が鍋を両手で抱えて、俺ににっこりと微笑む。

「やっほ。拓海くん…ご機嫌いかが?夕飯食べちゃった?」
「いや、まだ…」
「なら良かった!カレー作ったんだ!一緒に食べない?」
「…ああ、さんきゅー。散らかってるけど…上がって」

瑠衣がにこにこと笑いながら玄関でサンダルを脱ぐ。
相変わらずのミニスカート… 軽い、露出狂かな…
本当に、葉月とは正反対のファッションだ。

「全然、片付いてるじゃん! あ…拓海くん、ご飯ある?ルーしか持ってきてないけど、ないなら部屋から持ってくるよ?」

「あ…白飯ならある…炊いてる… 大丈夫。」
「そっか、ならすぐに食べよ?温めてきたから、冷めないうちにさ…今日は拓海くんの好きって言ってたチキンカレーに挑戦したんだ~。」

「おう…」

俺は鍋を受け取り、二人分の皿に、白飯をよそう。
瑠衣が、俺の横に並んでその皿にたっぷりのカレーをかける。

「うふ…いい匂い… 良かった、拓海くん部屋にいなかったらどうしようって思ってたけど…ふふ…」

瑠衣は二つの皿を小さなテーブルに並べる。
俺は冷蔵庫から缶ビールを二つ、取り出す。

「あ!!やった、今日はお酒あるんだ~ いえい…!」

瑠衣が俺から缶を受け取り、満面の笑みを浮かべる。


「じゃ、いただきま~す!」
「いただきます…」

いつからこんな風に… なったんだっけ…
俺は本当に、駄目人間だな…
葉月がこの様子を見たら、怒るかな…

マニキュアの塗られた派手な指を見つめながら、

  俺は静かに、カレーを口に運んだ。






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