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第2話:錬金術科の教室、広すぎませんか?
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入学式を終えて、渡された地図を頼りに錬金術科の教室へ向かった。
校舎の最上階――端の端。
何度も階段を上がり、いかにも“特別”というより“隔離”された教室に辿り着く。
――明らかに、遠い。
「絶対これ、意図的だよな……」
地図にものってない道が実際はあるのは卑怯だろ。それに魔術科からかなり遠い場所に設定されてるし。
ボヤきつつ、重い扉を開ける。
「うわぁ……」
思わず声が漏れた。扉の向こうに広がっていたのは、高い天井にアンティーク調のシャンデリア、壁一面を埋め尽くす書棚。中央には実験台と魔法陣の描かれた作業机がゆったり配置されている。
まるで誰かの忘れられた図書館。
「いや、広すぎ」
これを一人で使えというのか。豪華というより、寂しい。
呆れていると、扉の奥から足音が。
ファルマリウス先生が現れる。肩には入学式と同じ、小さな精霊がちょこんと乗っている。
私は、そっとその精霊を見るだけ。“まだ自分の傍にいるわけじゃない”けど、世界の“理”を感じる象徴だ。
「どうだい、エルシア。ここが君の教室だ」
「あ……えっと、広いというか、むしろ広すぎますね。自分にはもったいないくらいです。」
正直な気持ち。
先生は微笑んで、少し寂しそうに部屋を眺める。
「昔は、ここにもたくさん生徒がいた。錬金術が信じられていた頃の名残さ。……でも今は、君だけだ」
私は黙って頷く。
先生は胸ポケットから小さな銀色の鍵を取り出し、私に差し出す。
「これが君のアトリエの鍵だ。必要な素材も、隣の準備室も、全部使っていい。何か困ったら――」
ここで、先生の肩の精霊がちょん、と先生の耳をつついた。
「……困ったときは、私の精霊も手伝おう。今日は君が契約した精霊じゃないから、本当に“お手伝い”になるけどね」
私は驚き、思わず聞き返した。
「……ほんとに、何もかも自由に?」
「あぁ、君の挑戦に制限はないさ。錬金術科のこのアトリエは、今日から君のものだよ」
ゆっくり見るといい。そう言って先生が部屋を出る。
それを見届け、私は改めてアトリエを見渡す。
新しい机、素材棚、埃っぽいけど宝物のような器具たち。
「……よし、まずは基礎の“変成式”でも試してみるか……」
迷いながらも、机の上に素材を並べ、
先生の精霊が「ひょい」と宙を舞い、手伝ってくれる。
契約じゃないので言葉は交わせないが、動作で教えてくれた。
きっと、ここからだ。
ひとりきりだけど、私は錬金術師として、この部屋で世界の“理”に挑む。
今日から、ここが私の城。ぼっちでも、負けないぞ
小さく息を吸い込み、私は再び机に向かった。
校舎の最上階――端の端。
何度も階段を上がり、いかにも“特別”というより“隔離”された教室に辿り着く。
――明らかに、遠い。
「絶対これ、意図的だよな……」
地図にものってない道が実際はあるのは卑怯だろ。それに魔術科からかなり遠い場所に設定されてるし。
ボヤきつつ、重い扉を開ける。
「うわぁ……」
思わず声が漏れた。扉の向こうに広がっていたのは、高い天井にアンティーク調のシャンデリア、壁一面を埋め尽くす書棚。中央には実験台と魔法陣の描かれた作業机がゆったり配置されている。
まるで誰かの忘れられた図書館。
「いや、広すぎ」
これを一人で使えというのか。豪華というより、寂しい。
呆れていると、扉の奥から足音が。
ファルマリウス先生が現れる。肩には入学式と同じ、小さな精霊がちょこんと乗っている。
私は、そっとその精霊を見るだけ。“まだ自分の傍にいるわけじゃない”けど、世界の“理”を感じる象徴だ。
「どうだい、エルシア。ここが君の教室だ」
「あ……えっと、広いというか、むしろ広すぎますね。自分にはもったいないくらいです。」
正直な気持ち。
先生は微笑んで、少し寂しそうに部屋を眺める。
「昔は、ここにもたくさん生徒がいた。錬金術が信じられていた頃の名残さ。……でも今は、君だけだ」
私は黙って頷く。
先生は胸ポケットから小さな銀色の鍵を取り出し、私に差し出す。
「これが君のアトリエの鍵だ。必要な素材も、隣の準備室も、全部使っていい。何か困ったら――」
ここで、先生の肩の精霊がちょん、と先生の耳をつついた。
「……困ったときは、私の精霊も手伝おう。今日は君が契約した精霊じゃないから、本当に“お手伝い”になるけどね」
私は驚き、思わず聞き返した。
「……ほんとに、何もかも自由に?」
「あぁ、君の挑戦に制限はないさ。錬金術科のこのアトリエは、今日から君のものだよ」
ゆっくり見るといい。そう言って先生が部屋を出る。
それを見届け、私は改めてアトリエを見渡す。
新しい机、素材棚、埃っぽいけど宝物のような器具たち。
「……よし、まずは基礎の“変成式”でも試してみるか……」
迷いながらも、机の上に素材を並べ、
先生の精霊が「ひょい」と宙を舞い、手伝ってくれる。
契約じゃないので言葉は交わせないが、動作で教えてくれた。
きっと、ここからだ。
ひとりきりだけど、私は錬金術師として、この部屋で世界の“理”に挑む。
今日から、ここが私の城。ぼっちでも、負けないぞ
小さく息を吸い込み、私は再び机に向かった。
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