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<団長一日目>1
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「ところで名前何やった?」
健太の失礼な一言に、光久は動じる事無く笑顔を返す。
「そんな事だろうと思いましたよ‥‥」
呆れた様子で団旗とペンを受け取るハカセ。
「やっぱり字は綺麗な方が良いからな!」
まるで自分が書いているような健太の口ぶりに「そうですね」と反論するでもなくハカセは名前を記入した。
「ヨッシャ~!三人揃った~!これで応援団結成決定やな!」
白々しく健太がハカセに目配せするとハカセは「どうせ断っても無駄ですからね」と団旗のすでに自分の名前が記入されている部分を指差した。
「その通~り!」
完成したばかりの団旗を、ハカセから取りあげ振りかざす健太。
「今日から俺達はギャング応援団の仲間や!」
爽やかに健太は二人の肩を抱く。
「こっちがハカセで、俺が団長の健太やヨロシクな!」
健太の自己紹介に合わせて、ハカセと光久は照れ臭そうに会釈した。
「とりあえず、あだ名を決めなアカンな~」
腕組み悩む健太。
「光久だからミッチーはどうですか?」
「そんな英語みたいなんはアカン!応援団っぽくないやろ!」
安易なハカセの命名を一蹴する健太。
「応援団的あだ名って例えばどういうのですか?」
バカにした様子でハカセが笑いながら聞くと「そうやな~、雨竜でどうや!」と健太は光久の顔も見ずに答えている。
「まるでゲームの戦士ですね」
命名と余りにも掛け離れた光久の顔を見て呆れ顔のハカセ。
「解った!背が低いからチビで決定や!」
失礼な命名を指差して決めつける健太。
「そんなに身長差ないですよ」
光久を気遣うハカセを余所に「もう決定や、チビでええやんな~!」とまるでペットに呼びかけるかのように、光久に聞く健太。
光久が笑顔で頷くので、ハカセは反論出来なくなっている。
「ヨッシャ今日は帰るぞチビ!明日から忙しいからな~!」
自分で付けたあだ名を気に入っているのか、当然のように早速使う健太。
「また団員募集ですか?」
ハカセの問いに「明日からは練習や~!」と大声をあげ健太は早々と自転車にまたがる。
「ちょっと待ってください、練習って何をする気ですか?」
ハカセとチビも慌てて自転車に乗り込む。
「もちろん応援の練習や!」
勢い良く走りだした健太は何かに気づき、少し進んだ所で立ち止まった。
「急に止まらないでくださいよ!」
「恋の始まりかな、俺に手振ってる‥‥」
気が抜けたように健太は一点を見つめている。
「そんな訳ないでしょう」
健太の自転車を避けてハカセが前を見ると、同級生位の女の子が笑顔で立っていた。
「って事は、もしかしてチビの彼女か?」
健太が振り返ると、手を振り返しながらも大袈裟に首を振るチビ。
「どっちやねん!」
もどかしそうに足踏みをする健太に「友達って事じゃないですか」とフォローするハカセ。
「なーんや、じゃあ俺達は先に行こか!」
立ち止まっていた健太は一言「また明日な~!」とチビに告げ自転車で駆け出し。
ハカセも二人に一礼した後、健太を追って去って行った。
翌日の休み時間。
「さあ~、知らね~!トイレじゃね~!」
チビの居場所を聞いたハカセと健太に、教室中の生徒がクスクスと小声で笑う。
「なんや3組の奴達!まあええわ、俺一人で洋介誘いに行くから!」
不機嫌そうに早足で教室を出た健太を「では僕は掲示板見に行くので」と引き止めて告げるハカセ。
「なんやまだ洋介嫌がってんのか?」
健太が面倒臭さそうに頭を掻きながら聞くと「揉め事はお断りですね!」とハカセは断言して去って行った。
仕方なく又一人で洋介を誘いに行く健太は「洋介~また来たぞ!」と自信有り気に洋介の居る教室に入った。
「お前は暇なんけ?」
座席に座ったまま授業中寝ていたのか、寝起き顔で答える洋介。
「違うねんって!今回はグッドニュースやねん!」
嬉しそうに瞳を輝かせる健太とは対照的に「ほうけ、一応聞こけ」と洋介はあくびをしている。
「スゲーぞ!新しい団員が一人増えてん!」
「ほ~う、どんな奴?」
一転して前のめりになり話しを聞く洋介。
「背が俺より低いから、あだ名が昨日チビに決まったな」
「応援団でチビって?声がデカイんけ?」
からかうでもなく洋介は真剣な表情をしている。
「イヤ、喋られんのやけど‥‥」
気まずそうに小声で答える健太。
健太の失礼な一言に、光久は動じる事無く笑顔を返す。
「そんな事だろうと思いましたよ‥‥」
呆れた様子で団旗とペンを受け取るハカセ。
「やっぱり字は綺麗な方が良いからな!」
まるで自分が書いているような健太の口ぶりに「そうですね」と反論するでもなくハカセは名前を記入した。
「ヨッシャ~!三人揃った~!これで応援団結成決定やな!」
白々しく健太がハカセに目配せするとハカセは「どうせ断っても無駄ですからね」と団旗のすでに自分の名前が記入されている部分を指差した。
「その通~り!」
完成したばかりの団旗を、ハカセから取りあげ振りかざす健太。
「今日から俺達はギャング応援団の仲間や!」
爽やかに健太は二人の肩を抱く。
「こっちがハカセで、俺が団長の健太やヨロシクな!」
健太の自己紹介に合わせて、ハカセと光久は照れ臭そうに会釈した。
「とりあえず、あだ名を決めなアカンな~」
腕組み悩む健太。
「光久だからミッチーはどうですか?」
「そんな英語みたいなんはアカン!応援団っぽくないやろ!」
安易なハカセの命名を一蹴する健太。
「応援団的あだ名って例えばどういうのですか?」
バカにした様子でハカセが笑いながら聞くと「そうやな~、雨竜でどうや!」と健太は光久の顔も見ずに答えている。
「まるでゲームの戦士ですね」
命名と余りにも掛け離れた光久の顔を見て呆れ顔のハカセ。
「解った!背が低いからチビで決定や!」
失礼な命名を指差して決めつける健太。
「そんなに身長差ないですよ」
光久を気遣うハカセを余所に「もう決定や、チビでええやんな~!」とまるでペットに呼びかけるかのように、光久に聞く健太。
光久が笑顔で頷くので、ハカセは反論出来なくなっている。
「ヨッシャ今日は帰るぞチビ!明日から忙しいからな~!」
自分で付けたあだ名を気に入っているのか、当然のように早速使う健太。
「また団員募集ですか?」
ハカセの問いに「明日からは練習や~!」と大声をあげ健太は早々と自転車にまたがる。
「ちょっと待ってください、練習って何をする気ですか?」
ハカセとチビも慌てて自転車に乗り込む。
「もちろん応援の練習や!」
勢い良く走りだした健太は何かに気づき、少し進んだ所で立ち止まった。
「急に止まらないでくださいよ!」
「恋の始まりかな、俺に手振ってる‥‥」
気が抜けたように健太は一点を見つめている。
「そんな訳ないでしょう」
健太の自転車を避けてハカセが前を見ると、同級生位の女の子が笑顔で立っていた。
「って事は、もしかしてチビの彼女か?」
健太が振り返ると、手を振り返しながらも大袈裟に首を振るチビ。
「どっちやねん!」
もどかしそうに足踏みをする健太に「友達って事じゃないですか」とフォローするハカセ。
「なーんや、じゃあ俺達は先に行こか!」
立ち止まっていた健太は一言「また明日な~!」とチビに告げ自転車で駆け出し。
ハカセも二人に一礼した後、健太を追って去って行った。
翌日の休み時間。
「さあ~、知らね~!トイレじゃね~!」
チビの居場所を聞いたハカセと健太に、教室中の生徒がクスクスと小声で笑う。
「なんや3組の奴達!まあええわ、俺一人で洋介誘いに行くから!」
不機嫌そうに早足で教室を出た健太を「では僕は掲示板見に行くので」と引き止めて告げるハカセ。
「なんやまだ洋介嫌がってんのか?」
健太が面倒臭さそうに頭を掻きながら聞くと「揉め事はお断りですね!」とハカセは断言して去って行った。
仕方なく又一人で洋介を誘いに行く健太は「洋介~また来たぞ!」と自信有り気に洋介の居る教室に入った。
「お前は暇なんけ?」
座席に座ったまま授業中寝ていたのか、寝起き顔で答える洋介。
「違うねんって!今回はグッドニュースやねん!」
嬉しそうに瞳を輝かせる健太とは対照的に「ほうけ、一応聞こけ」と洋介はあくびをしている。
「スゲーぞ!新しい団員が一人増えてん!」
「ほ~う、どんな奴?」
一転して前のめりになり話しを聞く洋介。
「背が俺より低いから、あだ名が昨日チビに決まったな」
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「イヤ、喋られんのやけど‥‥」
気まずそうに小声で答える健太。
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