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春日部 42

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「なんか、家族で一緒に寝れるやつ、らしい。」
「わぁー。こんなのがあったんだね! これでキャンプの時も一緒に寝れるね。嬉しい。……プレゼント二つも用意してくれて、ありがとう、春日部。」
「ああ。」

    ニコニコ顔の町屋を見てホッとした。
    二年連続寝袋シュラフをプレゼントすんのはどうなんだ?って我ながら思ったし、家で毎日くっついて寝てんのにキャンプでも同じ寝具で寝たいのかよ、なんて突っ込まれたらハズ過ぎっから。

    喜んでくれて本当に良かった。

    ちょっと寝てみてもいい?って町屋に聞かれたから「もちろん」って頷いた。
    二人でテントの中に入ると町屋は入り口のファスナーを閉めた。3分の2くらい。

    オイルランタンはLEDのモンと違って換気の必要があっからテントを閉め切るとやべぇ。
    一酸化炭素中毒になっちまう。
    町屋はそれを配慮して全部閉めなかったんだと思う。


    テント内は入り口を3分の2塞いだことでさっきより薄暗くなって、ランタンの光が強調された。
    ギラギラしてねぇ温かくて優しい光は、見慣れたはずのテント内をムーディーにする効果があるらしい。
    町屋も同じ様に思ったのか「なんだかグランピングっぽい雰囲気じゃない?」って言ってはしゃいだ。そんではしゃぎながら、アウトドアジャケットを脱いで寝袋に潜り込んだ。

「わー、寝心地いい! 布団で寝てるみたい。中で腕広げても余裕あるし。」

    顔だけ寝袋から出して、中でもぞもぞ動いてる町屋がガキみてぇでほほえましい。

「そうか。良かった。」

    嬉しそうに笑ってる町屋の顔を見ると俺も嬉しくて横になってる町屋を上から覗き込んで頭を撫でた。

「ありがとう。本当に嬉しい。寝袋もランタンも。」
「ああ。」
「……春日部も横になってみてよ。」

    町屋の瞳がちょっとだけ妖しく潤んでるのを気付かねぇ振りして、俺も上着脱いで横になった。

    『家族寝袋』と謳うだけあって男二人で寝ても寝返りが打てるくらい余裕がある。
    ちゃんとダウンが入ってっから温けぇ。
    それでも肩口が開いてるから真冬には何か対策をしなきゃなんねぇだろうけど、今の季節にはぴったりだ。

「うん、いいな。」

    何より町屋の温かさが伝わってくるのがいい。
    条件反射みてぇに二の腕を町屋の頭に持ってくと、町屋も頭を浮かせてすんなりとそれを受け入れた。

    腕枕してる時の『町屋を預かってる』って感じが好き過ぎる。

「でしょー?」

    腕枕されながら、まるで自分が選んできたかのように自慢げに頷く町屋がおかしくて吹き出すと、町屋も「あははー」って気の抜けた笑い声を出した。

    笑い合ってそれが収まるとちょっとした沈黙が流れて、俺はこの時間をいつまで満喫できんのか逆算を始めてた。
    温泉施設出たのが4時頃。
    だから今は4時半頃か?
    夕飯は6時から作り始めるとして、焚き火の準備は5時半頃からしねぇとな。
    あと一時間か。

「……あのさ、春日部。」
「ん?」

    町屋は仰向けから体を横向きにして俺と目を合わせた。

「墓地で、このままでいいのか、って言ってくれてありがと。」
「あんなの別に……改めて礼を言われるようなモンでもねぇよ。」

    あれで余計関係が拗れちまってたら、ただのお節介になってたワケだし。

「ううん、あの時、お祖父様と話をしてなきゃ、お祖父様の思いを一生知ることが無かったかもしれない。……春日部が僕の心に寄り添ってくれて、勇気をくれたからだよ。ホントに、すごく感謝してる。」

    10センチもねぇ距離で町屋に真っすぐ潤んだ瞳で見つめられっと、ちょっとそわそわする。
    それでなんて返事したらいいか分かんなくなって「ん」って短く返して頭を撫でた。
    わざと髪をくしゃくしゃにするように撫でてると、町屋の目が細められた。

「……春日部、好き。」
「ん。」

    今度は胸のくすぐったさで、返事が短くなった。
    頭撫でてた手を耳に滑らせて指先で擽って、つるんとした頬にも触れた。
    町屋はうっとりした顔でされるがままだから、赤い唇にも指を伸ばした。

    しっとりと柔らかい感触が、ぱくりと咥えられてぬるりと温かい感触に変わって、一気に甘ったるい感情が押し寄せてきた。

「キスしても、いい?」

    どう考えてもキスする場面だろって時に、わざわざそんなこと町屋が聞いてきたのは墓地で俺が「あとで」とか「夜に」とか言ったせいなんだろう。

    いいって返事の代わりに唇を寄せると、ちょっと厚めの柔らかい唇を町屋も俺の方へ寄せてきた。

    凸凹を合わせるように啄ばんで、思う存分感触を楽しむ。

    やがてキスはねっとりした深い感じに変わってった。

    舌が絡み合って唾液の混じる『ちゅく』って音がした時、あ、このまま続けたらやべぇんじゃね?って気付いた。

    入り口は3分の1開いてる。
    外から中を見ることは覗き込もうとしなぎゃ無理だけど、声は漏れる。

    もし誰かが近くを通ったらやばくねぇか?
    やばさで言えば、過去一。
    鍵のあった大学のトイレより、ほぼ人が来ねぇような山ん中の駐車場でやった青姦よりもやべぇだろ。

    そうは思っても俺の体をまさぐりだした町屋の手をを止められねぇ。
    せめて声だけは出さねぇように、合わせた唇をより深くすると町屋は興奮したのか、キスしながら服の裾から手を突っ込んで直接肌に触れてきた。
    しっとりとした綺麗な町屋の手が、俺の腹から上に上がって乳首を捕らえた。
    そこをきゅっと、摘ままれてビクンって体が動いちまった。
    その反動で町屋のチンチンに自分のチンチンを押し付ける形になった。
    ぐり、って擦れ合った瞬間に俺は吐息が漏れて、町屋からも鼻にかかった「あっ」って声が聞こえた。

    二人で一緒に寝れる寝袋なんて用意しちまったら、こんなことになるのは分かってたし、期待しちまってたけど、まだこんな時間だ。

    キャンプ場自体の客は少ねぇとは言え、温泉施設だけを利用してる人は結構いる。
    区画サイトは端っこだけど、近くに小さい滝もあっから、それを見にくる奴もいるかもしれねぇ……。

    やべぇと思ってんのに離れたくなくて、町屋の体にしがみついた。
    町屋はそれに応えるようにどんどん大胆になってった。
    服は次々脱がされて、俺も町屋の服を脱がして寝袋の中で二人とも全裸になっちまった。

    二人のチンチンを擦り合わせながら、上と下を入れ換えてキスを繰り返す。

    途中、体が熱くて寝袋から這い出た。そして寝袋の上でまた絡み合った。

    気持ちいい。

    唇も乳首もチンチンも。
    まだ触れられてねぇケツがヒクヒク疼いて熱くなってる。
    町屋の質量を早く感じたくて腰がうねる。


    「したい」そう言ったのは、俺か?町屋か?わかんねぇけど、町屋は脱いだ上着のポケットからゴムを取り出した。

    町屋が温泉施設で仮眠取ってる間に準備してたから、生でもいい……生がいいんだけど、後始末が大変になっから、ゴムを着けることになった。
    あと、そこら辺にザーメンが飛び散ったら掃除が大変だから、俺のチンチンにもゴムがはめられた。

    町屋の手でゴムを着けられんのは初めてで変な感じがした。
    チンチンが久々に窮屈だ。

    でも、町屋の指が中に入ってきたら、チンチンの窮屈さなんてすぐに気になんなくなった。



    ほぐされて、蕩けて、もう我慢できねぇよ、って思った頃に足広げられて、正常位で町屋のチンチンは入ってきた。

    気持ちよくてやべぇ声が出そうになんのを、手で口を押さえて必死に耐えた。
    そうやって耐えてんのに、町屋は俺の手を引っ張って口から外して「春日部の声聞きたい」なんて馬鹿なこと言ってくる。

「っ、無理。誰かにっ、んッ、……聞かれちまう、だろッ…――やっ、アアアんッ♡♡♡」

    ぐん、と一番奥、――俺の曲がり角を突かれて星が飛ぶくらいの快感に襲われて声が出ちまった。

「大丈夫。っ、ここまで人は来ないよ、……多分。もう外は薄暗いし。聞こえちゃっても、ふ、ラジオかなんかだと、ん、キモチイッ……く、思うんじゃないかな、……多分。」

    どんなラジオだよ。
    しかも『多分』って二回も言ったな。お前だって全然確証ねぇじゃん。
    そんな突っ込みも出来ねぇくらいに乱される。


「町屋ッ、そこばっかり、ア、突くなッ、出ちまうからっ、ン…ッあ♡」
「ん、いっぱい、出して、いいよっ。ゴムの中身、後で全部飲んであげるからッ……っ、春日部っ、キツいっ。」

    町屋が変態みてぇなこと言うから、ケツがキュンキュンして町屋を締め付けちまった。
    それでも容赦無く突かれて、俺は我慢できなくなった。

「ひァ、イクッ、……アッ、あ、あ……あ……あッ。」

    細切れに出た声と連動するみてぇに、ザーメンはぴゅ、ぴゅ、ってゴムの中に吐き出された。
    精液溜めんトコが白く膨らんでる。それを町屋は嬉しそうに「いっぱい出たね」って指で突付いた。



    オイルランタンの温かみのある光に照らされた町屋の体はヤバかった。
    想像以上にエロくてカッコ良くて。
    快感で涙が滲んで光が乱反射する。キラキラん中に町屋がいて、俺だけを見てる。

    汗かいて必死な顔でイクの我慢してる。
    それ見てるだけでも、出そうになる。

「町屋ぁ、好きぃ♡ アアアんッ、ン、きちち、いっ、俺の町屋ぁ♡♡♡」

    下から抱きついて、そのまま半回転して俺が上になった。


「あ、ダメ、春日部っ、そんな腰振られたら、あ、いっちゃうっ。」
「出せっ、ん、我慢、ふっ♡ すんなッ、ファあンッ、やぁ♡ アン♡ あっ、出てるっ、んんーっ、いっぱいいい♡♡」

    中でゴムがぶわっと膨らんで、奥を擽るように優しく刺激されて、自分のチンチンからもビュッってザーメンが弾けた。

    俺の下で町屋は、はぁはぁ言いながら俺のチンチンに手を伸ばした。

    外されるゴム。
    大量に入ってる俺のザーメン。
    町屋はそれを宣言通り飲んだ。
    ゴムを摘まんで掲げ、流れ落ちてくる液体を口を開け、舌で迎え入れて、口ん中いっばいになってんのを俺に見せつけた。そんで、ごくん、と喉を上下させてうまそうに飲み込んだ。
    口の端に流れたザーメンも指で掬って舐めた。

「ごちそうさま。」

    エロ過ぎて頭がクラクラした。

    チンチンの方は出しすぎてちょっと休憩させて、って感じだけど、ケツの方はもっともっと、って町屋を欲してる。
    緩やかにケツを振ると、腰をがっちり掴まれた。
    まだガチガチの町屋のチンチンで下から突き上げられた。

「ひああっ、ひあっ、ふぁあッ、いああっ♡♡」
「――っ。

    変な喘ぎ声が口から出てっけど『これは外国のラジオの音だ』って開き直って、だらしなく口開けて町屋だけに集中した。

    血管が切れそうなくらいの気持ち良さと、求められてるって幸福感が入り交じって勝手に涙が出てくる。
    出てくるそばから町屋に舐め取られて、俺の体液どんだけ摂取する気だよって愛しくて、また勝手に涙が出た。

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