死に戻りオメガと紅蓮の勇者

渡辺 佐倉

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逆行後

二度目25

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ノヴァ様の指が僕の中から抜けたのは、僕がもうドロドロのぐちゃぐちゃで快楽以外のなにも追えなくなった後のことだったと思う。

体をうつぶせにされて尻を引き上げられる。
後孔に当たる熱さにに体が悦んでいるのが分かる。

これがオメガとしての喜びなのだと本能で分かる。
後孔がノヴァ様の昂ぶりを受け入れようとうねっているのが自分でも分かる。


――ズプリ

音は多分しなかったのかもしれない。
だけどそういう体を拓かれる感覚がした後は、中を圧迫される快楽と内側をこすられる快感でいっぱいだった。

ずっ、ずっ、っと最初はゆっくりと体を揺さぶっていたノヴァ様がだんだん動きを激しくしていき僕の尻たぶに体が当たってパンパンと音がする。

それに体が喜んで、あふれさせた愛液が掻き混ぜられるぐちゃぐちゃという音、それから僕とノヴァ様の荒い呼吸ばかりが聞こえる。

気持ちいい。気持ちいい。

限界まで高められるその寸前でノヴァ様が僕に覆いかぶさって耳元で「いい?」と聞いた。
快感に塗りつぶされた頭では一瞬何を聞かれたのか分からなかったけれど、すぐに彼の聞きたいことは分かった。

夢中で頷くとともに思わず中を締め付けてしまう。

う、と短く唸った後、ノヴァ様は僕の耳元を舐めあげた。
まるでお返しだと言っているみたいだった。

それから一際中を強く穿つと、ノヴァ様は僕のうなじに強くかみついた。

視界が一瞬白む。それで自分が達したのだと気が付く。
刹那一気に体中に広がる多幸感を僕は一生忘れないだろう。

一拍遅れて、ノヴァ様の昂ぶりが一際大きくなって中に白濁をぶちまける。

それを塗り込むようにノヴァ様は二度、三度腰をゆるす。
その度に僕は甘い声を上げ続けてしまった。

ノヴァ様の匂いが一段と濃く感じる。
この匂いを感じることが僕だけになったことがただ嬉しかった。

振り向くようにしてノヴァ様を見上げる。

「番になれて幸せです」

僕が言うと、中に入ったままのノヴァ様の昂ぶりが、更に高度を増した気がした。

「発情期間は三日ほどだったか」
「僕の場合多分そうです」

前回の記憶だとそうだけれど本当のところはよくわからない。
だけど、この幸せな時間を少なくとももう少し味わい続けたい気持ちだった。
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