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【2章】後攻ハルト 無自覚に攻め返す
11.返り討ちにされてしまいました
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旦那様が甘ったるいのはなにも寝室のなかだけの話ではありません。
朝食の準備中も、旦那様はわたくしのことをものすごく気遣ってくださいます。
本当は旦那様も『一緒に作る』と申し出てくださったのですが、食事というのは胃袋を掴む貴重な機会ですから! 丁重にお断りして、毎朝わたくしが作らせていただいています。
「あの……旦那様は座っていてください。ここはわたくしが」
「なにを言う。あとは盛り付けをして運ぶだけなんだし、このぐらいは俺にさせてほしいんだ。それに……この間『少しでも長く一緒にいたい』と伝えただろう?」
ああ、ダメです……ズキュン、と胸を撃ち抜かれました。もう、何度目のことでしょう?
(旦那様、短期間の間にわたくしの殺し方を心得すぎていらっしゃいませんか?)
最初は全然そんな感じじゃなかったのに。
というか、プレヤさんからは『あいつの攻略は難しいから、絶対に長期戦を覚悟したほうがいい』って聞いていたわけですよ。ですからわたくしも、相当策略を練って、覚悟を持って、旦那様との一騎打ちに挑みに来たわけです。
それなのに、ここ最近の旦那様は本当に甘々で……いえ、嬉しいんですよ。嬉しいんですけれども! こんなに甘々なのに、万が一結婚できなかったら辛いじゃないですか! こんなに好きにさせといて責任をとってくれないなんてあんまりです。
思わずムッと唇を尖らせていたら、旦那様はポンポンとわたくしの頭を撫でてきました。
「お疲れ様、クラルテ。昨日ははじめての出動で疲れただろう? せめてこのぐらいはさせてくれ」
「……旦那様」
まずい。これは非常にまずいです。わたくし、今ものすごく旦那様にギュッと抱きつきたい! 大好きって大声で叫びたい!
でもでも、今はまだそこまでスキンシップを許されている気がしないし、そもそもキッチンでそういうことをするのは危険すぎます。
仕方がないので、隣でお茶を淹れることにしました。今朝はシンプルにノンフレーバーで。お料理の邪魔をしない味のものを選びました。
旦那様はわたくしが淹れたお茶を美味しいって言って飲んでくれます。多分、本当は『毎日ティータイムを楽しみたい』ってタイプじゃないと思うんですけど、いつもわたくしに合わせてくださっている。そんなさりげない優しさがすごく好きで。
(美味しくなれ~~! ついでに旦那様がわたくしのことを好きになってくださいますように!)
旦那様に少しでも喜んでいただけるよう、今日も今日とて念を込めます。
「さあ、食べようか」
「はい!」
旦那様と二人きりの食堂で、わたくしたちは向かい合って食事をはじめました。
日勤のわたくしと違って、旦那様は一日置きにしか家に帰ってきません。ですから、こうして家で食事がとれるのは、とてつもなく貴重な機会だと認識しています。人は食事を通して互いを知り、親しくなるもの――三大欲求のひとつを共に満たすことで、一体感的なものを得られるのだとなにかの本に書いてあったからです。効果の程は今のところ謎ですが、だからこそ、小さな努力をコツコツと積み重ねていきたいところ。
「そういえば、遅くなってしまったのだが……週末から使用人が来てくれることが決まったよ」
「本当ですか! それは……ちょっぴり残念です」
「残念?」
「はい。旦那様と二人きりの生活、大好きだったんですけど……」
本当に。冗談なんかじゃなく本気で。わたくしは旦那様とのこの生活を気に入っておりました。
ただ、旦那様が仰ることもちゃんと理解していて。貴族という身分柄、世間体というものは大事です。わたくしが家事をしているということは、わたくしというより、旦那様の名誉に関わることですから。きちんと受け入れなければならないと理解しています。
(でもなぁ……)
さっきみたいにキッチンで甘い時間を過ごすことはなくなってしまうし、旦那様の胃袋をつかめる機会も格段に落ちてしまいます。
おそらく、わたくしがキッチンを使うことを許してもらえるのは、お菓子を作るときぐらいでしょう。普通、貴族の令嬢は料理を作ったりしませんからね……。
「クラルテの気持はよくわかるよ」
「へ?」
本当に? わかるんですか? わかっちゃうんですか?
それってつまり、わたくしが旦那様が大好きすぎて、いつでもどこでもアタックしたくて、ついでに誰にも見せたくないという独占欲まで絡んじゃうんですけど、そこのところまでわかっていらっしゃるのでしょうか?
「俺だってクラルテと二人きりの生活は捨てがたい。すごく居心地がよくて、温かなひとときだった」
これは……! 脈アリってことでよいでしょうか? さすがに期待してもいいですよね!? というか、こんな思わせぶりなことを言っておいて『勘違いです』はひどい気もしますけど(相手が旦那様ならそれもアリですが)。
「けれど、クラルテは家のことだけでなく、仕事のほうも立派すぎるほど頑張ってくれている。これ以上負担はかけられない」
「旦那様……」
嬉しい。旦那様にこんなふうに言っていただける日が来るなんて――七年前の自分に教えてあげたいぐらい。
じわりと込み上げてきた涙を拭いつつ、わたくしは旦那様に向かって微笑みました。
「わたくしが頑張っているのは、全部旦那様のためです。旦那様にわたくしを見ていただきたくて……認めていただきたくて、それで頑張っているんです」
「ああ、伝わっている。クラルテは十分、よくやっているよ。昨日だってはじめての出動だというのに、慌てることなく転移魔法を使えていた。おかげで俺たちはすぐに現場に向かうことができた。心から感謝している」
旦那様はそう言ってわたくしのことをまっすぐに見つめます。
(伝わっている……)
わたくしの想いが、旦那様に。人からすれば『たったそれだけ』のことかもしれないけど、わたくしにとっては最上級の褒め言葉で。本当に嬉しく思いました。
「そういうわけだから、家ではのんびり過ごしてほしい――いいな?」
「はい……お言葉に甘えさせていただきます」
元々は『旦那様のためになにかをしている』という実感がほしかっただけですし、きちんとわたくしの想いが伝わっているとわかったわけですから。反対する理由はございません。
「それじゃあ、家事をしなくてよくなる分だけ旦那様との時間がとれますね?」
「ん? ああ……まあ、そうなるか?」
そして、わたくしはやはり攻めてこそ! 旦那様にドキドキさせられてばかりでは性に合いません。
「だったら、もっと旦那様に好きになっていただけるよう、色々と頑張らせていただきますね!」
「なっ……!」
なぁんて、まだ具体的な方策は浮かんでいないんですけれども! ここはハッタリでもなんでもいいから、旦那様にわたくしを意識していただかないと!
「――――楽しみにしている」
「…………へ?」
本当にいいんですか!? 楽しみにしていただけちゃうんですか!?
(やっぱり、最近の旦那様はなにかがおかしい)
結局返り討ちにされてしまったわたくしは、ドキドキと胸を高鳴らせつつ、仕事へと向かうのでした。
朝食の準備中も、旦那様はわたくしのことをものすごく気遣ってくださいます。
本当は旦那様も『一緒に作る』と申し出てくださったのですが、食事というのは胃袋を掴む貴重な機会ですから! 丁重にお断りして、毎朝わたくしが作らせていただいています。
「あの……旦那様は座っていてください。ここはわたくしが」
「なにを言う。あとは盛り付けをして運ぶだけなんだし、このぐらいは俺にさせてほしいんだ。それに……この間『少しでも長く一緒にいたい』と伝えただろう?」
ああ、ダメです……ズキュン、と胸を撃ち抜かれました。もう、何度目のことでしょう?
(旦那様、短期間の間にわたくしの殺し方を心得すぎていらっしゃいませんか?)
最初は全然そんな感じじゃなかったのに。
というか、プレヤさんからは『あいつの攻略は難しいから、絶対に長期戦を覚悟したほうがいい』って聞いていたわけですよ。ですからわたくしも、相当策略を練って、覚悟を持って、旦那様との一騎打ちに挑みに来たわけです。
それなのに、ここ最近の旦那様は本当に甘々で……いえ、嬉しいんですよ。嬉しいんですけれども! こんなに甘々なのに、万が一結婚できなかったら辛いじゃないですか! こんなに好きにさせといて責任をとってくれないなんてあんまりです。
思わずムッと唇を尖らせていたら、旦那様はポンポンとわたくしの頭を撫でてきました。
「お疲れ様、クラルテ。昨日ははじめての出動で疲れただろう? せめてこのぐらいはさせてくれ」
「……旦那様」
まずい。これは非常にまずいです。わたくし、今ものすごく旦那様にギュッと抱きつきたい! 大好きって大声で叫びたい!
でもでも、今はまだそこまでスキンシップを許されている気がしないし、そもそもキッチンでそういうことをするのは危険すぎます。
仕方がないので、隣でお茶を淹れることにしました。今朝はシンプルにノンフレーバーで。お料理の邪魔をしない味のものを選びました。
旦那様はわたくしが淹れたお茶を美味しいって言って飲んでくれます。多分、本当は『毎日ティータイムを楽しみたい』ってタイプじゃないと思うんですけど、いつもわたくしに合わせてくださっている。そんなさりげない優しさがすごく好きで。
(美味しくなれ~~! ついでに旦那様がわたくしのことを好きになってくださいますように!)
旦那様に少しでも喜んでいただけるよう、今日も今日とて念を込めます。
「さあ、食べようか」
「はい!」
旦那様と二人きりの食堂で、わたくしたちは向かい合って食事をはじめました。
日勤のわたくしと違って、旦那様は一日置きにしか家に帰ってきません。ですから、こうして家で食事がとれるのは、とてつもなく貴重な機会だと認識しています。人は食事を通して互いを知り、親しくなるもの――三大欲求のひとつを共に満たすことで、一体感的なものを得られるのだとなにかの本に書いてあったからです。効果の程は今のところ謎ですが、だからこそ、小さな努力をコツコツと積み重ねていきたいところ。
「そういえば、遅くなってしまったのだが……週末から使用人が来てくれることが決まったよ」
「本当ですか! それは……ちょっぴり残念です」
「残念?」
「はい。旦那様と二人きりの生活、大好きだったんですけど……」
本当に。冗談なんかじゃなく本気で。わたくしは旦那様とのこの生活を気に入っておりました。
ただ、旦那様が仰ることもちゃんと理解していて。貴族という身分柄、世間体というものは大事です。わたくしが家事をしているということは、わたくしというより、旦那様の名誉に関わることですから。きちんと受け入れなければならないと理解しています。
(でもなぁ……)
さっきみたいにキッチンで甘い時間を過ごすことはなくなってしまうし、旦那様の胃袋をつかめる機会も格段に落ちてしまいます。
おそらく、わたくしがキッチンを使うことを許してもらえるのは、お菓子を作るときぐらいでしょう。普通、貴族の令嬢は料理を作ったりしませんからね……。
「クラルテの気持はよくわかるよ」
「へ?」
本当に? わかるんですか? わかっちゃうんですか?
それってつまり、わたくしが旦那様が大好きすぎて、いつでもどこでもアタックしたくて、ついでに誰にも見せたくないという独占欲まで絡んじゃうんですけど、そこのところまでわかっていらっしゃるのでしょうか?
「俺だってクラルテと二人きりの生活は捨てがたい。すごく居心地がよくて、温かなひとときだった」
これは……! 脈アリってことでよいでしょうか? さすがに期待してもいいですよね!? というか、こんな思わせぶりなことを言っておいて『勘違いです』はひどい気もしますけど(相手が旦那様ならそれもアリですが)。
「けれど、クラルテは家のことだけでなく、仕事のほうも立派すぎるほど頑張ってくれている。これ以上負担はかけられない」
「旦那様……」
嬉しい。旦那様にこんなふうに言っていただける日が来るなんて――七年前の自分に教えてあげたいぐらい。
じわりと込み上げてきた涙を拭いつつ、わたくしは旦那様に向かって微笑みました。
「わたくしが頑張っているのは、全部旦那様のためです。旦那様にわたくしを見ていただきたくて……認めていただきたくて、それで頑張っているんです」
「ああ、伝わっている。クラルテは十分、よくやっているよ。昨日だってはじめての出動だというのに、慌てることなく転移魔法を使えていた。おかげで俺たちはすぐに現場に向かうことができた。心から感謝している」
旦那様はそう言ってわたくしのことをまっすぐに見つめます。
(伝わっている……)
わたくしの想いが、旦那様に。人からすれば『たったそれだけ』のことかもしれないけど、わたくしにとっては最上級の褒め言葉で。本当に嬉しく思いました。
「そういうわけだから、家ではのんびり過ごしてほしい――いいな?」
「はい……お言葉に甘えさせていただきます」
元々は『旦那様のためになにかをしている』という実感がほしかっただけですし、きちんとわたくしの想いが伝わっているとわかったわけですから。反対する理由はございません。
「それじゃあ、家事をしなくてよくなる分だけ旦那様との時間がとれますね?」
「ん? ああ……まあ、そうなるか?」
そして、わたくしはやはり攻めてこそ! 旦那様にドキドキさせられてばかりでは性に合いません。
「だったら、もっと旦那様に好きになっていただけるよう、色々と頑張らせていただきますね!」
「なっ……!」
なぁんて、まだ具体的な方策は浮かんでいないんですけれども! ここはハッタリでもなんでもいいから、旦那様にわたくしを意識していただかないと!
「――――楽しみにしている」
「…………へ?」
本当にいいんですか!? 楽しみにしていただけちゃうんですか!?
(やっぱり、最近の旦那様はなにかがおかしい)
結局返り討ちにされてしまったわたくしは、ドキドキと胸を高鳴らせつつ、仕事へと向かうのでした。
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