愛する婚約者様のもとに押しかけた令嬢ですが、途中で攻守交代されるなんて聞いてません!
魔術師団消防局で働く伯爵令息ハルトは、五年前に婚約者から浮気され婚約破棄をされて以降、色恋沙汰を避け続けそのまま25歳を迎えていた。しかし、新年度を目前に控えたある日、昇進の条件として結婚するよう言い渡され、寮を追い出された彼のもとに、大きな荷物を抱えたひとりの女性が押しかけて来た。
「クラルテと申します。旦那様のお嫁さんになるため馳せ参じました!」
彼の婚約者に内定したというクラルテは天真爛漫な侯爵令嬢。なんでも、彼女は元々ハルトのことを慕っていたらしく、使用人もいない屋敷に上がり込み、嬉々として給仕を始めてしまう。
しかし、頑固者のハルトは、一度決めたことは曲げたくない。過去の婚約者を想い続けるためにクラルテとの婚約を拒否しようとしていたのだが……。
「旦那様がわたくしとの婚約に納得していないのは知っています。わたくしは旦那様に愛してほしいだなんて言いません。だけど、わたくしは旦那様を心からお慕いしておりますので……愛されたいとは思っています。ですから旦那様、覚悟、していてくださいね?」
(こんな可愛いことを言われて愛さずにいられるはずがないだろう!)
いつのまにか二人の攻守は完全に交代。しかし、クラルテは押すのは好きでも押されるのは苦手なようで…!?
(どうしよう……旦那様が甘すぎて困ります!)
押しかけ令嬢クラルテと、押しかけられた魔術師ハルトの溺愛攻防。
「クラルテと申します。旦那様のお嫁さんになるため馳せ参じました!」
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