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Ver.4.0 ~星々の輝き、揺らめく境界~
ver.4.3-147 忍び寄るものへは、遠距離狙撃を
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…のじゃロリが色々とあってこんな姿になったのはさておき、今はこの大樹の村にて行われている村おこしにて、移動拠点を手に入れる方へ意識を向ける。
なお、のじゃロリは話し終えたあと、隠居した身とはいえ色々とやることがあるようで、その場を去った。
「個人的には、どうするのか見たいがのぅ、今はまだ対策を練っているのでちょっと離れるのじゃ」
「対策?」
「ガーディアンで蹂躙したとはいえ、まだ残っているオーガの群れじゃよ。伝説のマタギや月光の狩人とかいう狩りの専門家のようなプレイヤーたちに特殊クエストの形で出しているがのぅ。それでも、中にはまだこっそりと襲撃の機会を狙っておる残党がいるのが困りものじゃよ」
村の安全を守るという役目まだは放棄しないようで、そこはしっかりとやるらしい。
こういうところを見ると、女体化スキルを渡しやがったときに比べて成長をしたように感じるが…いや、まだその恨みは残っているかな。もしもまた何かやらかしたら、今度は変態戦隊を全力で呼び寄せてこようと思う。
「何か今、ものすごくぞっとするような悪寒を感じたんじゃが!?」
「キノセイダヨ」
「物凄く嘘くさい話し方なのじゃが!?」
そうなるかどうかは今後ののじゃロリの活動次第ではあるが、気にしないでおこう。
あそこまで弱体化しているのであれば、そんなやばいことはやらかさない…はずである、多分。
力云々に関係なく、やらかしというのは人によってとんでもないことをしでかすというある意味世の中の真理というべきようなものからは目をそらし、今は移動拠点の入手へ向けて動く。
「クエストとしては、村おこしの手伝いとして…なるほど、森と海の幸の素材を合わせて、特産品を作って販売するのか」
「でも、使用人の使用はできないから、料理関係だと結構大変かも」
クエストの内容を確認する限りでは、そこまで難しいものではない模様。
おおざっぱに見ると、この大樹の村で得られるようになった海の幸も合わせて特産品になりううようなものを作り出し、それを他プレイヤー向けに売りに出せる屋台システムを使用して、販売してポイントを稼ぐというもの。
販売時に特別なポイントが得られるようになっており、一定値を越せばクリアになるので、お手軽そうなものにも見えるのだが…そのポイントの習得のための計算式が調整されているらしい。
出来上がったものの値が高ければ高いほど、売り上げたときに得られるポイントも高くなる。
ただし、本来であれば屋台で販売するときのALの価格はプレイヤーが相場を見ながら調整して設定するので、ずるしたければ滅茶苦茶安い値段で売りまくるという手段が使用できるはずだが…その対策が取られているようであり、どうも品質が良いものほど値段がしっかり一定値を超えるように自動的に設定されるようである。
つまり、滅茶苦茶品質のいいものを作りまくってとんでもない低価格で販売して一気に終わらせるような真似はできず、その人の技量に見合ったものでしかできないようだ。
「品質が悪くても値段が安いから買われたり、良くても高くなってなかなか売れなかったり…そのあたりの調整がなかなか難しいものになっているのか」
そこそこのものでそこそこ値段で売るというのが一番地道な方法だろうが、それでも時間はかかる。
ゆえに、移動拠点を獲得できるクエストとはいえ、そう簡単なものではなかったようだ。
まぁ、その分頑張ってこなして、無事にクエスト報酬でゲットしてロブハウスを入手した猛者たちはいるようなので不可能というわけでもない。
「何にしても、千里の道も一歩からだし、地道にやっていくかな」
「その方が堅実そうだもんね」
ズルする気もないし、焦る必要もない。
自分のペースで進めてけば良いだけの話なので、難しく考える必要もないだろう。
そのため、僕らは一緒にどういうものを作って売るか考え始めるのであった…
「料理だけじゃなくて、小物とかもありなのか。装飾品の類を作り上げて、販売している人もいるみたいだね」
「あれ、この人劇物にして販売しているよ。『マリンフィレスト・ニガ団子』とか…それで売れているみたいだよ」
…ニガ団子とは、結構久しぶりに聞いたかもしれない。
でも、一番最初のころに作ったのは僕なんだよなぁ…その話が結構広まったせいか、様々な種類のニガ団子が開発されたようで、この間称号を確認しなおしていたら、突然『ニガ団子の先駆者』なんて称号が獲得されたし…どれだけ広まっているのやら。
ハルがいつの間にか自分の知らぬところでニガ団子が広まっていたせいで、入手していた称号に複雑な気持ちを抱いていたそのころ。
大樹の村より奥深くの森の中では、あるプレイヤーが活動をしていた。
パァァァン!!
【イゲェェェェ!!】
「…よし、これで3体目ヘッドショットと」
遠くから狙撃し、消滅したオーガを目視しながらそのプレイヤーはそうつぶやく。
通称『伝説のマタギ』と呼ばれるプレイヤーは今、のじゃロリからの特殊クエストとしてオーガたちの駆除にあたっていた。
群れで攻めてきたオーガたちだったが、今はだいぶバラバラになっているようで、各所に潜んでいる様子が見られる。
群れとなって集まってしまえば厄介なので、まとまらないうちに探しては潰しているのだが、油断はできない。
「想定よりも、数が少ないな…この様子だと、どこかに潜伏しているな」
いくつか出てきているのは倒せるが、相手も馬鹿ではない様子。
いや、オーガの場合は大抵の場合脳筋の力でごり押ししてくる輩が多いはずだが…どうも情報を聞けば聞くほど、何かまとめている者がいるようだ。
「オーガリーダー…いや、それ以上の何かか。定番ならジェネラル、キング、カイザーなどもあるだろうが…この様子だと、やばいのがいてもおかしくはないが、それはそれで面白そうだ」
危険な奴がどこかにいるだろうが、危険度が高ければ高いほど、獲物としてこちらが狩るときの楽しみが強くなる。
マタギとしての名をはせている以上、それだけ獲物を欲したくもあり、出てきてほしいと思う。
しかし、そう簡単に顔を出すことがないからこそ難しいもので…姿を中々見ることが出来ない。
「さて、相手とこっちの根競べのようなものになるが…お目にかかりたいな、そのまとめ役に」
にやりと口角を上げつつ、マタギは潜伏して獲物を狩り続けるのであった…
なお、のじゃロリは話し終えたあと、隠居した身とはいえ色々とやることがあるようで、その場を去った。
「個人的には、どうするのか見たいがのぅ、今はまだ対策を練っているのでちょっと離れるのじゃ」
「対策?」
「ガーディアンで蹂躙したとはいえ、まだ残っているオーガの群れじゃよ。伝説のマタギや月光の狩人とかいう狩りの専門家のようなプレイヤーたちに特殊クエストの形で出しているがのぅ。それでも、中にはまだこっそりと襲撃の機会を狙っておる残党がいるのが困りものじゃよ」
村の安全を守るという役目まだは放棄しないようで、そこはしっかりとやるらしい。
こういうところを見ると、女体化スキルを渡しやがったときに比べて成長をしたように感じるが…いや、まだその恨みは残っているかな。もしもまた何かやらかしたら、今度は変態戦隊を全力で呼び寄せてこようと思う。
「何か今、ものすごくぞっとするような悪寒を感じたんじゃが!?」
「キノセイダヨ」
「物凄く嘘くさい話し方なのじゃが!?」
そうなるかどうかは今後ののじゃロリの活動次第ではあるが、気にしないでおこう。
あそこまで弱体化しているのであれば、そんなやばいことはやらかさない…はずである、多分。
力云々に関係なく、やらかしというのは人によってとんでもないことをしでかすというある意味世の中の真理というべきようなものからは目をそらし、今は移動拠点の入手へ向けて動く。
「クエストとしては、村おこしの手伝いとして…なるほど、森と海の幸の素材を合わせて、特産品を作って販売するのか」
「でも、使用人の使用はできないから、料理関係だと結構大変かも」
クエストの内容を確認する限りでは、そこまで難しいものではない模様。
おおざっぱに見ると、この大樹の村で得られるようになった海の幸も合わせて特産品になりううようなものを作り出し、それを他プレイヤー向けに売りに出せる屋台システムを使用して、販売してポイントを稼ぐというもの。
販売時に特別なポイントが得られるようになっており、一定値を越せばクリアになるので、お手軽そうなものにも見えるのだが…そのポイントの習得のための計算式が調整されているらしい。
出来上がったものの値が高ければ高いほど、売り上げたときに得られるポイントも高くなる。
ただし、本来であれば屋台で販売するときのALの価格はプレイヤーが相場を見ながら調整して設定するので、ずるしたければ滅茶苦茶安い値段で売りまくるという手段が使用できるはずだが…その対策が取られているようであり、どうも品質が良いものほど値段がしっかり一定値を超えるように自動的に設定されるようである。
つまり、滅茶苦茶品質のいいものを作りまくってとんでもない低価格で販売して一気に終わらせるような真似はできず、その人の技量に見合ったものでしかできないようだ。
「品質が悪くても値段が安いから買われたり、良くても高くなってなかなか売れなかったり…そのあたりの調整がなかなか難しいものになっているのか」
そこそこのものでそこそこ値段で売るというのが一番地道な方法だろうが、それでも時間はかかる。
ゆえに、移動拠点を獲得できるクエストとはいえ、そう簡単なものではなかったようだ。
まぁ、その分頑張ってこなして、無事にクエスト報酬でゲットしてロブハウスを入手した猛者たちはいるようなので不可能というわけでもない。
「何にしても、千里の道も一歩からだし、地道にやっていくかな」
「その方が堅実そうだもんね」
ズルする気もないし、焦る必要もない。
自分のペースで進めてけば良いだけの話なので、難しく考える必要もないだろう。
そのため、僕らは一緒にどういうものを作って売るか考え始めるのであった…
「料理だけじゃなくて、小物とかもありなのか。装飾品の類を作り上げて、販売している人もいるみたいだね」
「あれ、この人劇物にして販売しているよ。『マリンフィレスト・ニガ団子』とか…それで売れているみたいだよ」
…ニガ団子とは、結構久しぶりに聞いたかもしれない。
でも、一番最初のころに作ったのは僕なんだよなぁ…その話が結構広まったせいか、様々な種類のニガ団子が開発されたようで、この間称号を確認しなおしていたら、突然『ニガ団子の先駆者』なんて称号が獲得されたし…どれだけ広まっているのやら。
ハルがいつの間にか自分の知らぬところでニガ団子が広まっていたせいで、入手していた称号に複雑な気持ちを抱いていたそのころ。
大樹の村より奥深くの森の中では、あるプレイヤーが活動をしていた。
パァァァン!!
【イゲェェェェ!!】
「…よし、これで3体目ヘッドショットと」
遠くから狙撃し、消滅したオーガを目視しながらそのプレイヤーはそうつぶやく。
通称『伝説のマタギ』と呼ばれるプレイヤーは今、のじゃロリからの特殊クエストとしてオーガたちの駆除にあたっていた。
群れで攻めてきたオーガたちだったが、今はだいぶバラバラになっているようで、各所に潜んでいる様子が見られる。
群れとなって集まってしまえば厄介なので、まとまらないうちに探しては潰しているのだが、油断はできない。
「想定よりも、数が少ないな…この様子だと、どこかに潜伏しているな」
いくつか出てきているのは倒せるが、相手も馬鹿ではない様子。
いや、オーガの場合は大抵の場合脳筋の力でごり押ししてくる輩が多いはずだが…どうも情報を聞けば聞くほど、何かまとめている者がいるようだ。
「オーガリーダー…いや、それ以上の何かか。定番ならジェネラル、キング、カイザーなどもあるだろうが…この様子だと、やばいのがいてもおかしくはないが、それはそれで面白そうだ」
危険な奴がどこかにいるだろうが、危険度が高ければ高いほど、獲物としてこちらが狩るときの楽しみが強くなる。
マタギとしての名をはせている以上、それだけ獲物を欲したくもあり、出てきてほしいと思う。
しかし、そう簡単に顔を出すことがないからこそ難しいもので…姿を中々見ることが出来ない。
「さて、相手とこっちの根競べのようなものになるが…お目にかかりたいな、そのまとめ役に」
にやりと口角を上げつつ、マタギは潜伏して獲物を狩り続けるのであった…
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