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Ver.5.0 ~世界の焔と、導きの篝火~
ver.5.1-52 初心に帰ってできること
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…グレイ号が当分使用できないので、初期のころのフィールを楽しむことにするハルたち。
アップデートを何度も経て、多くのプレイヤーたちは宇宙の海へ目指して旅立っていったが、それでも世界中で人気のアルケディア・オンラインなことだけあって、一番最初の始まりの街周辺は賑やかなものになるのだが…
「…わーお、ちょっと見ない間に学園とかいろいろできちゃっているよ」
「『名門校ゴリラマン学園』…名称がそのまますぎるけど、初心者プレイヤーにはお勧めの学び舎として評判がいいみたいだよ」
最初の頃はまだ閑散とした雰囲気だった始まりの場所。
だがしかし、あれからそれなりの時間が流れたおかげか、数多くのプレイヤーたちが開発を繰り返し、ちょっとした都市レベルにまで成長を遂げていたらしい。
初心用の学び舎に、ダンジョン、武器や防具の販売店など、色々な設備が充実している模様。
一番最初の頃からやっていた身としては、ここまでの発展ぶりを見ると最初からこれだけそろっていたらより楽にオンラインを遊べたのだろうかと思ってしまう。
最初の頃は何も情報がなかったがゆえに、あちこちで様々な人が持ち寄ってくる情報をもとに過ごしたりしたが、今ではその真偽も経て公開されたものも多く、かなり優しい場所になっているだろう。
なお、こういう場所に限ってテンプレのように初心者狩りになるプレイヤーが出そうなものなのだが、ここではそうもいかないようだ。
しっかりと監視の目はあるようで、皆で楽しく遊ぶために、不快になったり嫌な思いにならないように工夫が凝らされていると聞く。
「そして、ソレでもやらかそうとした人はあっという間に捕まって、『ゴリラブートキャンプ』なるものに送られて、更生されるか…」
「アカウントを消したり通報されてBANされそうな人でも、ここに入ったら更生して、現実の世界でも品行方正が正されましたって評判もあるね」
何をやっているのだろうか、そのブートキャンプ。
大方、名前から察するにゴリラマンさんが企画し実行したものなのだろうが、そんな効果があることに驚かされる。
見た目がそのままゴリラな人なのに、森の賢者と呼ばれることもあるゴリラゆえにか、教育者としての能力は高いというのはわかるが…その教育の手がこんなところにまで及ぶとは感嘆に値するだろう。
「現実の方でも教育者として大成しているみたいだし、最近だと教育アニメとして『それゆけゴリ…』…某ヒーローっぽいものも製作決定したって聞くからなぁ」
アルケディア・オンラインの一プレイヤーの中でも、ゴリラマンさんの影響は大きそうである。
何故かアバターがゴリラなのに、ゴリラとしての特色よりもその器が輝いているというだろうか。
そんなことはさておき、ゴリラゴリラゴリラなゴリラを避け、今回は違うところを目指す。
確かこの辺りに鍛冶場があって、親方がいたような…
「…って、あれ?引越ししたの?」
記憶を頼りにやってきた、久しぶりの鍛冶場。
色々とお世話になったり、クエストを出してくれた親方は今、どうしているのか気になってきたのだが、扉の前に引っ越しをした旨の張り紙が張られていた。
あれからそこそこの時間が経ち、多くのプレイヤーがやってきて受け入れまくったことで、ちょっとこの地では許容人数が超えたらしい。
そのため、より多く受け入れいやすい別の町へ引っ越しをしたようだ。
一応、初心者に優しい安めの馬車で気軽に行けるところにあるようで、そのあたりの心遣いはされている模様。
引っ越された後のこの跡地に関しては後日取り壊しが決まっているようで、新しく店が出来上がるようである。
「時間が流れると、思っていた以上に変わることがあるんだなぁ…」
「自分では感じていなくても、いつの間にかってことは結構あるよねえ…」
しみじみと、ハルとミントはそうつぶやくのであった…
…長い年月を経ても、変わらぬものになりそうな身であるゆえに。
アップデートを何度も経て、多くのプレイヤーたちは宇宙の海へ目指して旅立っていったが、それでも世界中で人気のアルケディア・オンラインなことだけあって、一番最初の始まりの街周辺は賑やかなものになるのだが…
「…わーお、ちょっと見ない間に学園とかいろいろできちゃっているよ」
「『名門校ゴリラマン学園』…名称がそのまますぎるけど、初心者プレイヤーにはお勧めの学び舎として評判がいいみたいだよ」
最初の頃はまだ閑散とした雰囲気だった始まりの場所。
だがしかし、あれからそれなりの時間が流れたおかげか、数多くのプレイヤーたちが開発を繰り返し、ちょっとした都市レベルにまで成長を遂げていたらしい。
初心用の学び舎に、ダンジョン、武器や防具の販売店など、色々な設備が充実している模様。
一番最初の頃からやっていた身としては、ここまでの発展ぶりを見ると最初からこれだけそろっていたらより楽にオンラインを遊べたのだろうかと思ってしまう。
最初の頃は何も情報がなかったがゆえに、あちこちで様々な人が持ち寄ってくる情報をもとに過ごしたりしたが、今ではその真偽も経て公開されたものも多く、かなり優しい場所になっているだろう。
なお、こういう場所に限ってテンプレのように初心者狩りになるプレイヤーが出そうなものなのだが、ここではそうもいかないようだ。
しっかりと監視の目はあるようで、皆で楽しく遊ぶために、不快になったり嫌な思いにならないように工夫が凝らされていると聞く。
「そして、ソレでもやらかそうとした人はあっという間に捕まって、『ゴリラブートキャンプ』なるものに送られて、更生されるか…」
「アカウントを消したり通報されてBANされそうな人でも、ここに入ったら更生して、現実の世界でも品行方正が正されましたって評判もあるね」
何をやっているのだろうか、そのブートキャンプ。
大方、名前から察するにゴリラマンさんが企画し実行したものなのだろうが、そんな効果があることに驚かされる。
見た目がそのままゴリラな人なのに、森の賢者と呼ばれることもあるゴリラゆえにか、教育者としての能力は高いというのはわかるが…その教育の手がこんなところにまで及ぶとは感嘆に値するだろう。
「現実の方でも教育者として大成しているみたいだし、最近だと教育アニメとして『それゆけゴリ…』…某ヒーローっぽいものも製作決定したって聞くからなぁ」
アルケディア・オンラインの一プレイヤーの中でも、ゴリラマンさんの影響は大きそうである。
何故かアバターがゴリラなのに、ゴリラとしての特色よりもその器が輝いているというだろうか。
そんなことはさておき、ゴリラゴリラゴリラなゴリラを避け、今回は違うところを目指す。
確かこの辺りに鍛冶場があって、親方がいたような…
「…って、あれ?引越ししたの?」
記憶を頼りにやってきた、久しぶりの鍛冶場。
色々とお世話になったり、クエストを出してくれた親方は今、どうしているのか気になってきたのだが、扉の前に引っ越しをした旨の張り紙が張られていた。
あれからそこそこの時間が経ち、多くのプレイヤーがやってきて受け入れまくったことで、ちょっとこの地では許容人数が超えたらしい。
そのため、より多く受け入れいやすい別の町へ引っ越しをしたようだ。
一応、初心者に優しい安めの馬車で気軽に行けるところにあるようで、そのあたりの心遣いはされている模様。
引っ越された後のこの跡地に関しては後日取り壊しが決まっているようで、新しく店が出来上がるようである。
「時間が流れると、思っていた以上に変わることがあるんだなぁ…」
「自分では感じていなくても、いつの間にかってことは結構あるよねえ…」
しみじみと、ハルとミントはそうつぶやくのであった…
…長い年月を経ても、変わらぬものになりそうな身であるゆえに。
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