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Ver.5.0 ~世界の焔と、導きの篝火~
ver.5.1-122 斜め上からは良くある話で
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【ゴンゴロドーン!!】
雄たけびを上げ、体を丸めて体当たりしてくるのは巨大な鉄塊…いや、かなり巨大なボスモンスター『ディザスター・ダンゴリアン』。
見た目はダンゴムシやダイオウグソクムシなどのようなものでありつつ、鉄壁の体表を持ち、なおかつただ丸まって攻撃してくるわけではない。
ゴンロゴロドッガッシャァァン!!
「電撃もセットで、超高速の体当たりを仕掛けてくるだけの単純さだけど!!」
「結構シャレにならない威力だよ!!」
雷撃を身に纏い、鋼鉄よりも強固なボディを玉として体当たりを仕掛け来るだけのモンスター。
しかしながら、単純にしてその質量と電撃によって、見た目以上に凶悪な威力を発揮しているらしく、すでに何度か回避しつつも周辺がもはやボロボロになっている。
【シャゲェ、ポイズンスリップ入るけど、いまいちだよー!!】
【バルゥ、槍を通さぬ鉄壁の表皮が、きつい!!】
嵐の先にあったダンジョンのボスというだけあり、その実力は想定以上だったようだ。
マリーたちだって弱くないはずなのに、強固なボスモンスターに苦戦させられている。
「うーん、物理がいまいちで、スリップダメージ系の状態異常も薄いだべか」
「わたしのヤドリギでも体力を吸っているはずなのに、衰える様子が無いわねぇ」
「一応、音の攻撃は効くようだけど、素手に電撃で痺れているからか、効果は微妙だぜー」
なんというべきか、単純な相手のはずなのに、全員の攻撃手段がことごとく相性が悪すぎる。
むしろ、その手段を特化している相手だからこそ、多彩な攻撃は生半可な効果しか与えられないともいうべきなのだろうか。
【ゴンゴロゴロゴロゴロォドーン!!】
「またきたぁ!!」
「一直線の攻撃だけど、電撃で素早さを強化しているのか本当に回避がきついよ!!」
逃げ続けることはできるが、決定的な一打を与えにくい。
こちらの回避にも流石に限度があるし、攻撃の余波で岩石が飛び散ったり、放電していたり、ソニックムーブの様な衝撃波が襲い掛かるなど、地道にダメージを稼がれているような気がしなくもない。
「まさか、ここにきて結構な強敵とはな…恐るべし、ボスモンスター」
「感心している場合じゃないよ!!ハル、カイニスは呼べない?あの怪力なら、無理やりダメージを与えて突破できそうだけど…」
「無理だ。パワーでは勝てるけど、相手の素早さも考えると相性が悪い」
大型の相手なので一見相性は良さそうだが、素早さの問題がある。
眷属としてカイニスはパワーがぶっ飛んだレベルにあるが、当てられなければ意味がないだろう。
「そもそも、出せる時間も短いし…やるなら、相手の動きをどうにかして止めてからじゃないと」
高速放電塊団子というべきダンゴリアン相手には、動きを奪うデバフがあればいいと思われる。
しかしながら、相当状態異常に耐性が高いようで、搦め手を利用する戦闘手段の多い僕らとは相性が悪い。
全体をコユキの雪兵で凍らせてスリップしやすくすれば…こちらの危険度も増すか。
炎で周辺を熱して、炎上させ…こちらも火だるまになりかねない。
様々な方法をできる限り考え、一つの手段を選び抜く。
「よし、グランプさんの耕しで地面を可能な限り柔らかくして、毒液や廃液等で底なし沼のようにしてはめる手段にしよう」
下手をすればこちらも作り出した沼地にはまりかねないが、相手の動きを止めてしまえばすぐにカイニスを出して、全力で殴ってもらう方法がとれる。
すぐに全員に作戦を伝え、それでやろうとした…その時だった。
「よーし!!全力で周囲を無理やりにほりおこすべ!!マイスコォーーップカモーン!!」
―――ズゴゴゴゴゴゴゴ!!
「お、周囲が揺れ動いて、地面から出す流れ…」
「ん?いや、これ違うべ。いつもならこう、ぬるっと出るはずで…」
妙な地鳴りが聞こえ始め、周囲を見渡す。
ダンゴリアン自身の攻撃で揺れ動いているのかと思ったが、どうやら違うようで、何かを開会するようにして見渡しはじめていた。
何事かと考えていると、突然、上で何かが光ったように見え…
ズドォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!
【ゴンゴロォォォォォォォォ!?】
「「「「どわぁぁぁぁぁぁぁ!?」」」」
極太の、何か明らかに当たったらやばそうな光線が天井をぶち抜き、僕らの間に割って入った。
イベント会場を襲撃したあの光線がここにも来たのかと思ったが、威力や規模が明らかに桁違い過ぎる。
そのまま光線が通り過ぎ、その放った主がゆっくりと降りてきた。
『…っと、ショートカットしてしまったが…どうやら、妙なタイミングで出てしまったようだな』
大きく翼を羽ばたかせ、降りてきたのは…巨大なドラゴン。
通常のモンスターとは比較にはならない迫力を持ち。なおかつ女神のスキルを持っているからこそ、理解させられるものがある。
アレは間違いなく、神の類のような、莫大な力の持ち主だと。
ボスモンスターを相手にしているだけでも大変な中で、さらなるヤバイモノが出てきたと、嫌でも理解させられる。
―――
>---ボス戦闘中に、乱入者が出現しました。
>NPC及び他通常モンスターとは異なるものです。
>コードERROR、ERROR、ERROR…修正認識完了。
>種族名…『■■帝』と確認。
―――
…そして余りの異常事態にあっけにとられる中、密かにログが動き、状況を説明していた。
だが、誰もすぐに気が付くことはないのであった…
雄たけびを上げ、体を丸めて体当たりしてくるのは巨大な鉄塊…いや、かなり巨大なボスモンスター『ディザスター・ダンゴリアン』。
見た目はダンゴムシやダイオウグソクムシなどのようなものでありつつ、鉄壁の体表を持ち、なおかつただ丸まって攻撃してくるわけではない。
ゴンロゴロドッガッシャァァン!!
「電撃もセットで、超高速の体当たりを仕掛けてくるだけの単純さだけど!!」
「結構シャレにならない威力だよ!!」
雷撃を身に纏い、鋼鉄よりも強固なボディを玉として体当たりを仕掛け来るだけのモンスター。
しかしながら、単純にしてその質量と電撃によって、見た目以上に凶悪な威力を発揮しているらしく、すでに何度か回避しつつも周辺がもはやボロボロになっている。
【シャゲェ、ポイズンスリップ入るけど、いまいちだよー!!】
【バルゥ、槍を通さぬ鉄壁の表皮が、きつい!!】
嵐の先にあったダンジョンのボスというだけあり、その実力は想定以上だったようだ。
マリーたちだって弱くないはずなのに、強固なボスモンスターに苦戦させられている。
「うーん、物理がいまいちで、スリップダメージ系の状態異常も薄いだべか」
「わたしのヤドリギでも体力を吸っているはずなのに、衰える様子が無いわねぇ」
「一応、音の攻撃は効くようだけど、素手に電撃で痺れているからか、効果は微妙だぜー」
なんというべきか、単純な相手のはずなのに、全員の攻撃手段がことごとく相性が悪すぎる。
むしろ、その手段を特化している相手だからこそ、多彩な攻撃は生半可な効果しか与えられないともいうべきなのだろうか。
【ゴンゴロゴロゴロゴロォドーン!!】
「またきたぁ!!」
「一直線の攻撃だけど、電撃で素早さを強化しているのか本当に回避がきついよ!!」
逃げ続けることはできるが、決定的な一打を与えにくい。
こちらの回避にも流石に限度があるし、攻撃の余波で岩石が飛び散ったり、放電していたり、ソニックムーブの様な衝撃波が襲い掛かるなど、地道にダメージを稼がれているような気がしなくもない。
「まさか、ここにきて結構な強敵とはな…恐るべし、ボスモンスター」
「感心している場合じゃないよ!!ハル、カイニスは呼べない?あの怪力なら、無理やりダメージを与えて突破できそうだけど…」
「無理だ。パワーでは勝てるけど、相手の素早さも考えると相性が悪い」
大型の相手なので一見相性は良さそうだが、素早さの問題がある。
眷属としてカイニスはパワーがぶっ飛んだレベルにあるが、当てられなければ意味がないだろう。
「そもそも、出せる時間も短いし…やるなら、相手の動きをどうにかして止めてからじゃないと」
高速放電塊団子というべきダンゴリアン相手には、動きを奪うデバフがあればいいと思われる。
しかしながら、相当状態異常に耐性が高いようで、搦め手を利用する戦闘手段の多い僕らとは相性が悪い。
全体をコユキの雪兵で凍らせてスリップしやすくすれば…こちらの危険度も増すか。
炎で周辺を熱して、炎上させ…こちらも火だるまになりかねない。
様々な方法をできる限り考え、一つの手段を選び抜く。
「よし、グランプさんの耕しで地面を可能な限り柔らかくして、毒液や廃液等で底なし沼のようにしてはめる手段にしよう」
下手をすればこちらも作り出した沼地にはまりかねないが、相手の動きを止めてしまえばすぐにカイニスを出して、全力で殴ってもらう方法がとれる。
すぐに全員に作戦を伝え、それでやろうとした…その時だった。
「よーし!!全力で周囲を無理やりにほりおこすべ!!マイスコォーーップカモーン!!」
―――ズゴゴゴゴゴゴゴ!!
「お、周囲が揺れ動いて、地面から出す流れ…」
「ん?いや、これ違うべ。いつもならこう、ぬるっと出るはずで…」
妙な地鳴りが聞こえ始め、周囲を見渡す。
ダンゴリアン自身の攻撃で揺れ動いているのかと思ったが、どうやら違うようで、何かを開会するようにして見渡しはじめていた。
何事かと考えていると、突然、上で何かが光ったように見え…
ズドォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!
【ゴンゴロォォォォォォォォ!?】
「「「「どわぁぁぁぁぁぁぁ!?」」」」
極太の、何か明らかに当たったらやばそうな光線が天井をぶち抜き、僕らの間に割って入った。
イベント会場を襲撃したあの光線がここにも来たのかと思ったが、威力や規模が明らかに桁違い過ぎる。
そのまま光線が通り過ぎ、その放った主がゆっくりと降りてきた。
『…っと、ショートカットしてしまったが…どうやら、妙なタイミングで出てしまったようだな』
大きく翼を羽ばたかせ、降りてきたのは…巨大なドラゴン。
通常のモンスターとは比較にはならない迫力を持ち。なおかつ女神のスキルを持っているからこそ、理解させられるものがある。
アレは間違いなく、神の類のような、莫大な力の持ち主だと。
ボスモンスターを相手にしているだけでも大変な中で、さらなるヤバイモノが出てきたと、嫌でも理解させられる。
―――
>---ボス戦闘中に、乱入者が出現しました。
>NPC及び他通常モンスターとは異なるものです。
>コードERROR、ERROR、ERROR…修正認識完了。
>種族名…『■■帝』と確認。
―――
…そして余りの異常事態にあっけにとられる中、密かにログが動き、状況を説明していた。
だが、誰もすぐに気が付くことはないのであった…
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