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Ver.6.0 ~揺らぎと蕩けと混ざる世界~
ver.6.0-69 可能性は無限大に
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―――強大なモンスター同士の、激しいぶつかり合い。
レイドボスとそれになる可能性を有した者同士うということもあり、巻き込まれればただでは済まないだろう。
だが、それでもどちらも倒さねばならない存在だからこそ、挑むしかない者たちもいる。
力が及ばずともダメージは着実に蓄積させられ、いつかは必ず…
「…と言っても、流石に時間もかかるし被害も大きくなるから、物凄く大きな一撃をここで叩き込んだほうが良いか」
【幸いなことに、両者ともお互いしか見えていないようですし、今ならチャージが出来そうデス。二番艦モノクローム、三番艦シュヴァルツ、四番艦パールホワイト、同宙域内にワープアウト完了いたしまシタ】
遠距離から観察を続けつつ、グレイ号の周囲に他の姉妹艦たちが到着し、陣形を整える。
「現時点をもって、惑星破壊ミサイルが敵に渡っている以上、こちらで使用できないことから、艦隊決戦用兵装の稼働を行う。全艦、シンクロ開始」
ヴォォォっと重力波による宇宙でも聞こえる汽笛を合図に、姉妹艦がそろって動き出す。
既にあの古代都市の時点でわかっていたことだが、惑星破壊ミサイルが使えなくなった以上、その代わりをここで使うのだ。
本当は先に使うことも可能ではあったが…大きすぎる攻撃というのはどうしても隙も増えるために、準備を行う段階でレイドボスに嗅ぎつけられて、攻撃をされる可能性があったために使用できなかったが…今なら、お互いしか見えていない状況のために、まとめて屠るチャンスだろう。
「艦隊決戦用兵装…そんなものを、用意していたの」
「まぁ、元々グレイ号についていた艦首砲を拡大させただけのようなものだけどね」
わかりやすく言えば、某波動艦隊のようなものである。
しかしながら、ちょっと違う点としては、全艦にその兵装があるわけではない。
「全艦のエネルギーを共振増幅器にかけて大幅に増幅させつつ、四番艦パールホワイトの防壁制御システムを全開にして砲身を作成し、グレイ号と二番艦モノクロームでエネルギーを制御・重点を行い、三番艦シュヴァルツの艦首砲を引き金にして一気に撃ちだす手段…艦首砲から艦隊砲へと変えた、特大の決戦用兵装『アルテマカノン』…理論上は可能だけど、オンラインの計算システムによってだいぶ制限がかかるらしいから、正直言ってその破壊力はだいぶ抑えられているけど、かなりやばいものらしいよ」
【残念ながら、一プレイヤーが有する兵器としても強大過ぎたために、運営側から使用制限が通達されてしまった代物デス。神系スキルでもそこまでかからなかった制限があるのに、この兵装ばかりはガチの安全装置がかけられているため、どれほどのものなのか理解できるかと思わマス】
黒き女神のあれやこれ、女帝の滅茶苦茶な星間国家など、やらかしとしては大きなものがあちこちにあるが、それでも大抵は自由にすることができていた。
しかしながら、このアルテマカノンは製造段階で運営側から制限の通達が来たらしく、今まで砲撃をいたことが無い…今回が初砲撃にして試射となる未知数の代物だったりするのだ。
【どうやら今回のレイドボス及びそのシードたちの案件に関しては、運営側も色々とやらかしたなと思う点があったようですからネ。安全装置が解除されており、使用許可が出ていますので、用意することにいたしまシタ】
シードたちの滅茶苦茶な成長ぶりに対して、既に運営側に伝わっているようだが、何か計算外というか、失態のようなものがあったらしい。
そのため今回のアルテマカノンに関しての許可が下りたようだ。
【ただし、欠点としてこれ、非常に準備に時間がかかりマス。本当は5番艦までそろってが理想にしているため、今の艦隊数だと制御システムの確認に時間がかかるのデス】
某宇宙戦艦の切り札同様、これはこれで時間がかかる代物である。
そのため用意している最中に、察知されてしまえば終わってしまったも同様だが…今回ばかりは、運に恵まれていたようだ。
「筋肉ギルド…父さんがいつの間にか呼びかけ、集結していた団体が、総出でレイドボスたちに殴り込みにかかったようだ。それも、物理的なもので」
艦内の上部モニターに映し出されていたのは、ようやく集結が終わって動き始めた筋肉ギルドの面々…いや、個ごとに分かれているのではなく、どういうスキルを使ったのか集合体として、一つの巨大な筋肉として襲い掛かろうとしている姿だった。
マッスルバーンのあの巨大化する肉体に似ているが、違うのは全員がそろって一つになりあい、大きな筋肉になったこと。
何を言っているんだという字面になるが、語彙力の無さでそうとしか言い表せないものだ。
「都合よく、レイドボスたちの目もあの筋肉に引き付けられている今こそ、最大のチャンスだ。全艦、あの筋肉たちがやられる前に準備を終えろ!!」
号令をかけ、初砲撃に向けて準備を進めていく。
あのレイドボス同士のぶつかり合いで存続か交代が起きるのが先か、加わった筋肉による勝利が先か、それとも筋肉の敗北か…いずれにせよ、こちらがいつでも砲撃可能な状態にしておけばいいだろう。
あわてず騒がず正確に進めつつ、照準を合わせ始めるのであった…
「…しかしこれ、本当に時間がかかるね。某波動艦隊でも準備は結構早かったと思うんだけど」
【何しろ、共振増幅による増え方の処理が大変ですノデ…。エネルギーの計算式が、ちょっとパンクしかけるので、それを補うための制御などがかかるからデス】
…システムというか、処理の関係らしい。
そこまでやばいなら、もっと威力を落としても良かったと思うのだが、どうも何十乗にも自然と重ね掛けされてしまうようで…撃って大丈夫、これ?ロマンあるけど、どこまでやれるか…
レイドボスとそれになる可能性を有した者同士うということもあり、巻き込まれればただでは済まないだろう。
だが、それでもどちらも倒さねばならない存在だからこそ、挑むしかない者たちもいる。
力が及ばずともダメージは着実に蓄積させられ、いつかは必ず…
「…と言っても、流石に時間もかかるし被害も大きくなるから、物凄く大きな一撃をここで叩き込んだほうが良いか」
【幸いなことに、両者ともお互いしか見えていないようですし、今ならチャージが出来そうデス。二番艦モノクローム、三番艦シュヴァルツ、四番艦パールホワイト、同宙域内にワープアウト完了いたしまシタ】
遠距離から観察を続けつつ、グレイ号の周囲に他の姉妹艦たちが到着し、陣形を整える。
「現時点をもって、惑星破壊ミサイルが敵に渡っている以上、こちらで使用できないことから、艦隊決戦用兵装の稼働を行う。全艦、シンクロ開始」
ヴォォォっと重力波による宇宙でも聞こえる汽笛を合図に、姉妹艦がそろって動き出す。
既にあの古代都市の時点でわかっていたことだが、惑星破壊ミサイルが使えなくなった以上、その代わりをここで使うのだ。
本当は先に使うことも可能ではあったが…大きすぎる攻撃というのはどうしても隙も増えるために、準備を行う段階でレイドボスに嗅ぎつけられて、攻撃をされる可能性があったために使用できなかったが…今なら、お互いしか見えていない状況のために、まとめて屠るチャンスだろう。
「艦隊決戦用兵装…そんなものを、用意していたの」
「まぁ、元々グレイ号についていた艦首砲を拡大させただけのようなものだけどね」
わかりやすく言えば、某波動艦隊のようなものである。
しかしながら、ちょっと違う点としては、全艦にその兵装があるわけではない。
「全艦のエネルギーを共振増幅器にかけて大幅に増幅させつつ、四番艦パールホワイトの防壁制御システムを全開にして砲身を作成し、グレイ号と二番艦モノクロームでエネルギーを制御・重点を行い、三番艦シュヴァルツの艦首砲を引き金にして一気に撃ちだす手段…艦首砲から艦隊砲へと変えた、特大の決戦用兵装『アルテマカノン』…理論上は可能だけど、オンラインの計算システムによってだいぶ制限がかかるらしいから、正直言ってその破壊力はだいぶ抑えられているけど、かなりやばいものらしいよ」
【残念ながら、一プレイヤーが有する兵器としても強大過ぎたために、運営側から使用制限が通達されてしまった代物デス。神系スキルでもそこまでかからなかった制限があるのに、この兵装ばかりはガチの安全装置がかけられているため、どれほどのものなのか理解できるかと思わマス】
黒き女神のあれやこれ、女帝の滅茶苦茶な星間国家など、やらかしとしては大きなものがあちこちにあるが、それでも大抵は自由にすることができていた。
しかしながら、このアルテマカノンは製造段階で運営側から制限の通達が来たらしく、今まで砲撃をいたことが無い…今回が初砲撃にして試射となる未知数の代物だったりするのだ。
【どうやら今回のレイドボス及びそのシードたちの案件に関しては、運営側も色々とやらかしたなと思う点があったようですからネ。安全装置が解除されており、使用許可が出ていますので、用意することにいたしまシタ】
シードたちの滅茶苦茶な成長ぶりに対して、既に運営側に伝わっているようだが、何か計算外というか、失態のようなものがあったらしい。
そのため今回のアルテマカノンに関しての許可が下りたようだ。
【ただし、欠点としてこれ、非常に準備に時間がかかりマス。本当は5番艦までそろってが理想にしているため、今の艦隊数だと制御システムの確認に時間がかかるのデス】
某宇宙戦艦の切り札同様、これはこれで時間がかかる代物である。
そのため用意している最中に、察知されてしまえば終わってしまったも同様だが…今回ばかりは、運に恵まれていたようだ。
「筋肉ギルド…父さんがいつの間にか呼びかけ、集結していた団体が、総出でレイドボスたちに殴り込みにかかったようだ。それも、物理的なもので」
艦内の上部モニターに映し出されていたのは、ようやく集結が終わって動き始めた筋肉ギルドの面々…いや、個ごとに分かれているのではなく、どういうスキルを使ったのか集合体として、一つの巨大な筋肉として襲い掛かろうとしている姿だった。
マッスルバーンのあの巨大化する肉体に似ているが、違うのは全員がそろって一つになりあい、大きな筋肉になったこと。
何を言っているんだという字面になるが、語彙力の無さでそうとしか言い表せないものだ。
「都合よく、レイドボスたちの目もあの筋肉に引き付けられている今こそ、最大のチャンスだ。全艦、あの筋肉たちがやられる前に準備を終えろ!!」
号令をかけ、初砲撃に向けて準備を進めていく。
あのレイドボス同士のぶつかり合いで存続か交代が起きるのが先か、加わった筋肉による勝利が先か、それとも筋肉の敗北か…いずれにせよ、こちらがいつでも砲撃可能な状態にしておけばいいだろう。
あわてず騒がず正確に進めつつ、照準を合わせ始めるのであった…
「…しかしこれ、本当に時間がかかるね。某波動艦隊でも準備は結構早かったと思うんだけど」
【何しろ、共振増幅による増え方の処理が大変ですノデ…。エネルギーの計算式が、ちょっとパンクしかけるので、それを補うための制御などがかかるからデス】
…システムというか、処理の関係らしい。
そこまでやばいなら、もっと威力を落としても良かったと思うのだが、どうも何十乗にも自然と重ね掛けされてしまうようで…撃って大丈夫、これ?ロマンあるけど、どこまでやれるか…
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