転生先はミミックでしたよ

志位斗 茂家波

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誕生・ダンジョン生活編

ルーシアと過ごすダンジョン生活 その2

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 ダンジョン内をルーシアと共に進むこと数日……

「もうそろそろ階層的には3階層だけど……他の冒険者達らしき人達が見えてきたな」
「皆知っている人が多いのニャ!!」

 嬉しそうに耳と尻尾をピコピコさせる猫耳隻眼少女ルーシア

 その様子を見ると、ディーは思わずその動いている部分に触れたくなったが……


 うん、「見えざる手」で気が付かれないように触れることはできるだろうけどさ、こういうのって我慢したほうが良いかな。耐えろ俺の右手。いやミミックだから右手とか言うのかわからないけどさ。



 とにもかくにも、この3階層あたりになってようやくこの世界の冒険者たちの姿を見かけるようになってきた。


 ルーシアの話によると、奴隷になる前に冒険者として一生懸命働いていた時に優しくしてくれた人たちがいるようで、皆彼女の事を覚えていたのか、驚いたかのようなそぶりを見せた。

 奴隷にされて買われたというのは知っていたようだが、その主人である商人が死亡して自由になって、とりあえず今はダンジョンからの脱出を目指しているという事を話すと、皆実の娘の事のように喜んでいるようである。



……ただ、ミミックである俺が彼女のそばに居たら殺気を出されまくったけどね。

 そういや、俺モンスターで思いっきり敵対される立場だったよ。


 ルーシアが一生懸命かばいながら説明して、モンスターだけど言葉を話して、ミミックなのに人を襲撃し食べることはないと俺も交えてきちんと話したが……

 理解されたらされたで、驚き過ぎたのか顎が本当に外れるまであんぐりと口を開ける人が出たりもした。


 モンスターの中でも、宝箱のふりをして人を喰う人食い箱ミミックというのは皆知っていたようだが、それなのにまったく襲わずに、魔法を使い、錬金して新しいものを生みだし、意志疎通及び会話が可能であるミミック……うん、自分が言うのもなんだけど、確かにすごい奇妙なというか、信じられないことのようにも思えるよね。

 
 とはいえ、危害を加えないような存在だと理解してもらえたのは僥倖である。



 でも男の冒険者たちから嫉妬の目線が飛んでくるようになったけどな。

……ああ、ルーシアって隻眼だけど見た目とかは可愛いと思えるもんね。

 ま、俺今はミミックだし、なんとも言えないけどな。少なくとも異性としてではなく仲間として意識してもらっているしね。

 これで前世のような人の身体だったらさらに余計にやばい嫉妬とかの目線が来ていたかもしれん。

 本当に今の姿がミミックで良かった……けどなんか残念なような気もする。人の身体が欲しくなるし、どうにかできないものだろうか?

 いや幻を魅せる魔法とかあるらしいけどさ、それは質量を伴わないし、なんか違うからな……
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