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騎士王国ナイトガーデン編
ほうほう、何やら面白そうな事になっておるようじゃのぅ
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SIDEレラーシア・フォン・ナイトガーデン
第3王子であるレラーシアは現在、自身の母でもありこの国の女王でもあるガルティアと夕食の場に一緒にいた。
ガルティア女王の他の夫たちはそれぞれ今は自分たちが治める領に一時的に戻っており、今この城にいる家族は女王と第3王子のレラーシアと、そして第2王子ぐらいである。
ガルティア女王のには他に息子も娘もいるのだが、他国へ嫁いだり、臣下に下って愛する人と結ばれていたり、一番下の妹には旅に出ているのがいるのだが…‥‥それぞれは優秀な子供たちであった。
3男3女であり、結構な家族とも思える。夫が数人いて、それぞれから生まれてはいるようだけどね。
ただまぁ、最近第2王子である兄はどうやらとある令嬢に懸想を抜かしているようで、姿を見ない日が多いのだが‥‥‥
レラーシアからすれば、母であるがルティアはいわば獅子の親。
我が子を谷に落として這い上がらせようとするかのように、自分の力で切り開いていくことをよしとするような人だ。
厳しくもあり、そしてできる子であれば優しくもするのだが‥‥‥無能であれば、己の子であろうと切り捨てる様な覚悟はあるのだろうとレラーシアは思えていた。
そんな母であるガルティアとの夕食だが、今晩はいつもより味がいいように彼は思えた。
なんとなくだが、うきうきするかのような、食が進むような感じである。
「おやぁ?レラーシア、愛しい我が息子よ、なんだか今日はご機嫌じゃのぅ?」
ふと、レラーシアのその様子に気が付いたガルティアが尋ねて来た。
「え?そのように見えますかね母上?」
「そうじゃよ。母たるもの、息子たちの現状を良く調べ、観察するのは怠らぬからのぅ。最近どこぞやの令嬢にうつつを抜かしておるような息子はすでに見張らせておるのじゃが、今この城におるお主だけは我はずっと見ておるのじゃよ」
さりげなく第2王子である兄がすでに母によって見放されそうな気がしたが、どうもこの母には隠し事ができないようだとレラーシアは思った。
「あははは、母上、今この城に母上が招いた客人がいますよね?確か冒険者とモンスターと言う組み合わせの」
「そうじゃよ。彼らは別室で夕食を取らせてはおるがな」
ただの客人と言うわけでもないのだが、一応王族とは別にとらせるようである。
そして、その話はレラーシアは聞いていたとはいえ‥‥‥
「実はですね、今日は本を読もうかと思いまして、図書室に向かったのですが、そこの客人の少女がいたのですよ。そこで互いに本の趣味で盛り上がれたのがうれしくて‥‥‥」
レラーシアの脳裏に思い出すのは、あの客人と聞いていた猫獣人の少女。
確か名前はルーシアとか名乗っていて、冒険者であるようだったがそこそこ頭もよさそうで、そして何よりもレラーシアの本の趣味と一致して、しばらくの間互に談議で盛り上がったのである。
2,3日ほどでコモンセンスシティという、彼女の拠点がある場所へ戻るようだったが、また明日図書室にて本の会話をするつもりであった。
「ほほぅ、お前がそこまで本の趣味で語り合えるのは珍しいのぅ」
「ええ、中々素敵な少女だと思えましたね」
きらりとガルティア女王の目が光ったように思えたが、気にしないことにした。
いたずら好きな母の事だから、何か思いつかれた可能性があるが…‥‥考えたところで、自分達では対処しきれないと悟っているのだ。
この母の奇想天外さに、すでにレラーシアは悟りを開いているので、別にどうでも良かったのであった。
「それはそうと母上、今日なにやら宮廷魔導士筆頭の方が慌しいようでしたが‥‥‥」
「ん?あやつか?一応あれでも有能じゃからのぅ。何やら物凄いひらめきを得て、魔法の事に関しての研究に新たな知識が加わるかもと騒いでおったし、ほっとくのが良いのじゃ。ああいうやつほど、うかつに抑えず、適度なところでカ上になり過ぎぬように調節すればいいからのぅ」
くっくっくと笑うガルティアを見て、うんうんと納得するレラーシア。
ガルティアの教育もきちんと理解し、吸収できているのであった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
SIDEディー
「ええ?第3王子にあった」
「はいですニャ!本の談議で盛り上がって楽しかったのですニャ!」
客室にて、ディーはルーシアと共に今日の事を話し合っていた。
別行動をとっているときは、こうやって一緒になった時に何があったのかを話し合うのだが、どうやら彼女は今日、第3王子と出会ったそうである。
本好きであり、表舞台にそこまで出ることはないそうだが、根は真面目な人らしい。
あのガルティア女王からよくこんな人が生まれたなと思えるような人だそうだ。あ、良い意味でね。
第2王子は悪い意味の方らしいが‥‥‥噂だしなぁ。
「明日も図書室で本の談義をかわすのニャ!」
「なるほど、俺も行ってもいいか?」
「いいけど、ディーさんって本に興味があるのかニャ」
「あるっちゃあるよ。今日はちょっと筆頭魔導士に魔法のやり方などで質問攻めにあっていたけど、一応俺は本を読むのも好きだしな」
嘘ではない。
前世の俺も一応そこそこの本が好きだったんだぞ?ライトノベルだけではなく、恋愛小説とか推理物とかSFとか‥‥‥面白いと思えれば、どんなジャンルだろうと読むんだよ。
なお、現在のこのミミックの身体では「見えざる手」のスキルがないと読めません。
はたから見れば勝手にページが動く不信さがあるから控えていたけど、よくよく考えてみればここは王城だし、見るとしても王族程度だから特に視線を気にすることはないよね。
そう思いつつ、今日はもう寝ようと消灯するディーとルーシアであった。
第3王子であるレラーシアは現在、自身の母でもありこの国の女王でもあるガルティアと夕食の場に一緒にいた。
ガルティア女王の他の夫たちはそれぞれ今は自分たちが治める領に一時的に戻っており、今この城にいる家族は女王と第3王子のレラーシアと、そして第2王子ぐらいである。
ガルティア女王のには他に息子も娘もいるのだが、他国へ嫁いだり、臣下に下って愛する人と結ばれていたり、一番下の妹には旅に出ているのがいるのだが…‥‥それぞれは優秀な子供たちであった。
3男3女であり、結構な家族とも思える。夫が数人いて、それぞれから生まれてはいるようだけどね。
ただまぁ、最近第2王子である兄はどうやらとある令嬢に懸想を抜かしているようで、姿を見ない日が多いのだが‥‥‥
レラーシアからすれば、母であるがルティアはいわば獅子の親。
我が子を谷に落として這い上がらせようとするかのように、自分の力で切り開いていくことをよしとするような人だ。
厳しくもあり、そしてできる子であれば優しくもするのだが‥‥‥無能であれば、己の子であろうと切り捨てる様な覚悟はあるのだろうとレラーシアは思えていた。
そんな母であるガルティアとの夕食だが、今晩はいつもより味がいいように彼は思えた。
なんとなくだが、うきうきするかのような、食が進むような感じである。
「おやぁ?レラーシア、愛しい我が息子よ、なんだか今日はご機嫌じゃのぅ?」
ふと、レラーシアのその様子に気が付いたガルティアが尋ねて来た。
「え?そのように見えますかね母上?」
「そうじゃよ。母たるもの、息子たちの現状を良く調べ、観察するのは怠らぬからのぅ。最近どこぞやの令嬢にうつつを抜かしておるような息子はすでに見張らせておるのじゃが、今この城におるお主だけは我はずっと見ておるのじゃよ」
さりげなく第2王子である兄がすでに母によって見放されそうな気がしたが、どうもこの母には隠し事ができないようだとレラーシアは思った。
「あははは、母上、今この城に母上が招いた客人がいますよね?確か冒険者とモンスターと言う組み合わせの」
「そうじゃよ。彼らは別室で夕食を取らせてはおるがな」
ただの客人と言うわけでもないのだが、一応王族とは別にとらせるようである。
そして、その話はレラーシアは聞いていたとはいえ‥‥‥
「実はですね、今日は本を読もうかと思いまして、図書室に向かったのですが、そこの客人の少女がいたのですよ。そこで互いに本の趣味で盛り上がれたのがうれしくて‥‥‥」
レラーシアの脳裏に思い出すのは、あの客人と聞いていた猫獣人の少女。
確か名前はルーシアとか名乗っていて、冒険者であるようだったがそこそこ頭もよさそうで、そして何よりもレラーシアの本の趣味と一致して、しばらくの間互に談議で盛り上がったのである。
2,3日ほどでコモンセンスシティという、彼女の拠点がある場所へ戻るようだったが、また明日図書室にて本の会話をするつもりであった。
「ほほぅ、お前がそこまで本の趣味で語り合えるのは珍しいのぅ」
「ええ、中々素敵な少女だと思えましたね」
きらりとガルティア女王の目が光ったように思えたが、気にしないことにした。
いたずら好きな母の事だから、何か思いつかれた可能性があるが…‥‥考えたところで、自分達では対処しきれないと悟っているのだ。
この母の奇想天外さに、すでにレラーシアは悟りを開いているので、別にどうでも良かったのであった。
「それはそうと母上、今日なにやら宮廷魔導士筆頭の方が慌しいようでしたが‥‥‥」
「ん?あやつか?一応あれでも有能じゃからのぅ。何やら物凄いひらめきを得て、魔法の事に関しての研究に新たな知識が加わるかもと騒いでおったし、ほっとくのが良いのじゃ。ああいうやつほど、うかつに抑えず、適度なところでカ上になり過ぎぬように調節すればいいからのぅ」
くっくっくと笑うガルティアを見て、うんうんと納得するレラーシア。
ガルティアの教育もきちんと理解し、吸収できているのであった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
SIDEディー
「ええ?第3王子にあった」
「はいですニャ!本の談議で盛り上がって楽しかったのですニャ!」
客室にて、ディーはルーシアと共に今日の事を話し合っていた。
別行動をとっているときは、こうやって一緒になった時に何があったのかを話し合うのだが、どうやら彼女は今日、第3王子と出会ったそうである。
本好きであり、表舞台にそこまで出ることはないそうだが、根は真面目な人らしい。
あのガルティア女王からよくこんな人が生まれたなと思えるような人だそうだ。あ、良い意味でね。
第2王子は悪い意味の方らしいが‥‥‥噂だしなぁ。
「明日も図書室で本の談義をかわすのニャ!」
「なるほど、俺も行ってもいいか?」
「いいけど、ディーさんって本に興味があるのかニャ」
「あるっちゃあるよ。今日はちょっと筆頭魔導士に魔法のやり方などで質問攻めにあっていたけど、一応俺は本を読むのも好きだしな」
嘘ではない。
前世の俺も一応そこそこの本が好きだったんだぞ?ライトノベルだけではなく、恋愛小説とか推理物とかSFとか‥‥‥面白いと思えれば、どんなジャンルだろうと読むんだよ。
なお、現在のこのミミックの身体では「見えざる手」のスキルがないと読めません。
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