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思考のやばい人のフォローは大変です
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温かいお風呂に入ってから、リビングで座っていると静江が空調によって体を冷やすのは良くないと気を遣って温かいココアを持ってきてくれた。
それにお礼を言って受け取り一口飲むと、家でたまに飲んでいた調整ココアとは違い苦みのあるカカオが感じられる本格的なやつだった。甘い物が好きな子供味覚だったが、調整ココアの甘ったるさよりはこちらの方が好みだった。元々、紅茶も無糖が好きであり、飲み物に関しては果実100%など砂糖が少ない飲み物の方が胸悪くならなかった。
その点、このココアはまさに私好みだったのだろう。甘党といってもそれは食べ物に関してだけだったのかもしれない。
「そんなに畏まらないでくださいな。楽にくつろいでくださいね。あ、お部屋の方はもう準備してありますから。郁美さんの荷物もすでに運んでありますよ。」
なんて、静江はリビングを出る際に言い残した。
それを聞いて肩が張っていることに気付き、無意識ながらも身構えていたのだろう。やはり、他所の家だからだろうか。いや、あの家にいた時はそもそも、家族団らんという時間はなかった。小学校時代はあったのかもしれないが、少なくともあの家に引っ越した高校からは全くなかった。
「お風呂あがりましたね。」
「はい。リオウさんはまだなんですね。」
リビングに入って来たのは、スーツのジャケットとネクタイを外し、一番上のボタンを外したリオウだった。
彼は、ふうっと息を吐いてリビングのL字型ソファで私が座っている端から2人分ほど離れた場所に座った。
「ええ、お風呂は後で入りますよ。・・・・郁美さん。」
名前を呼んだリオウの雰囲気はガラリと変わった。それは糸がピンと張ったようなどこか張り詰めた息が詰まる空間を作り出し、私の姿勢は自然と正された。
何を言われるだろうか。この人はおそらくジークを主として絶対主義者だから彼の決めたことには逆らわないだろうが、こちらを良く思っていないかもしれない。
そんな不安が私の中で膨らんでいき、ゴクリと唾をのむ音がやけに大きく響いた。
「ジーク様が無理にお連れしてしまったこと、そして、それを止められなかったこと、申し訳ありません。しかし、あの方の人を見る目は確かですし、あの方の家の男性は皆、自分のパートナー選びで失敗したことはなく一途なんです。ですから、この先、独占欲にかられて狂うことはあっても、あなたに対して被害を与えたりは・・・しないはずです。」
彼から出たのは思いもよらない言葉の数々だった。
てっきり、彼には嫌われているかと思っていたから、ここまで心配してくれているとは思わなかった。
しかし、最初は勢いよくいつもの冷静さを欠いていたが、最後の方は自信なさげだった。
リオウさん、あなた、もう少し自信もってください。色々と、怖い言葉が出てきてますから!!
特に、その最後の文面!何!?それ。
「あの、ちなみに、独占欲で狂うっていうのは冗談ですよね?」
冗談って言って!!
その強い願いはあっさりと消し飛んだ。
最後明るく言ってハハハッと笑っておいたのに、リオウの目は横にずれた。
その気まずそうにする彼の反応が答えだった。
「何の話をしているの?」
風呂上がってネグリジェを着たジークが入って来た。
かの人の間の悪さに驚いた。今、本当に今、重要なことを聞いた張本人が入ってくるとは予想外だった。
しかし、ここには当り前だが、彼も住んでいるのだから、彼がいるような場所でこんな話をすること自体が危うい行動だっただろう。
リオウはスッと立ち上がってジークに一礼した。
「いいえ、何でもありません。あなたが無理に連れてきたことを謝罪していただけです。」
「何それ。僕をもっと信用してよ。郁美は自ら納得してここに来たんだよ。」
いや、他に選択肢があったけど、天秤にかけて仕事内容で選んだだけだけど。
心の中でジークの返答に補足した。それにリオウは笑みだけで何も言わず、「では、おやすみなさい。」なんて言って部屋を出て行った。その彼の後ろ姿を見て、
あ、逃げたな。
なんて思った自分は悪くないと思う。
「何か言われた?」
ジークは私の隣に座った。
彼のパーソナルスペースが人より狭いことは理解していたので、この横を向いたら鼻同士の距離が10センチぐらいは予想通りだった。ただ、それを許容できるかどうかは別問題だが、彼の場合は言っても治らない気がしてもう諦めた。とりあえず、横を向かなければいいので、テーブルに置いたココアの方を見た。
「いいえ、特には。謝罪はしていましたね。あなたが無理に私を連れてきてごめんなさい、と。」
「あいつは僕に対する信用が低すぎるな。」
「信用云々は分かりませんが、あなたのことは大切に想っていると思いますよ。」
「どうして?」
彼の興味を引いたのか、彼は意外そうな目でこちらを見て尋ねた。
近すぎて気付かないって、こういうことか。
私は自分の名kで納得した。
「私と初対面の時、リオウさんは私に対して視線をあなたと話している時でさえほとんど向けている状態でした。私のことを危害を加えないか警戒していたんだと思います。それに、先ほどの車の中でさえも目が笑っていませんでしたし、私を警戒はしていると思います。さっきは、その警戒が見て取れませんでしたが。だから、あなたの人を見る目を信じてはいるんです。この家に入れたことによって、私という存在に対して彼の警戒レベルが下がったんでしょう。」
私は感じたままを言った。
リオウは穏やかな口調で常に笑みを浮かべているが、目は常に冷静でこちらを見極めようとしていた。それに、彼の体はおそらく鍛えられているし、すぐに守れるように常にジークの隣に立ち体が反応するようにか、重点が体の中心からぶれないのだ。
「アハハハハッ。郁美。。。最高。ハハッ、あいつ、が聞いたら、顔を顰めたかも。ハハッ。」
ジークはお腹を抱えてソファの背に右腕をかけてそこに顔を埋めた。ヒー、ヒーと息苦しそうに呼吸していた。
そのまま過呼吸にでもなるんじゃないだろうな。
異常なまでに笑っており、今の話のどこにツボがあったのか分からないが、彼のツボを私は押してしまったらしい。なかなか彼の笑いは終わらず、ココアはちょうど飲み頃になっており、暇だったのでそれを飲み干した。
「はあ、本当に郁美は面白いね。話してて飽きない。こんな相手は初めてだ。」
「そうですか。私はこんなに理解に苦しむ相手は初めてですよ。」
「そう?じゃあ、もっと苦しんでよ。その方が尽きないからいつまでも楽しいでしょ?それに、ずっと僕のことを考えてくれる。僕のことをいつでも頭の片隅でも残っているんだ。最高じゃないか。」
彼は、フフッと嬉しそうに笑った。
誰もが見惚れる美貌を輝かせて、きれいな目は怪しい光と熱を閉じ込めていた。
その顔を見た瞬間、私は先ほどのリオウの言葉を思い出して心の中で呟いた。
リオウさん、あなたの言葉、最後が最も重要でした。この人、結構やばいです。犯罪レベルですね。
リオウの苦労が分かった気がした。
こんな人に雇われてこの先のことが心配になってしまった・・・。
それにお礼を言って受け取り一口飲むと、家でたまに飲んでいた調整ココアとは違い苦みのあるカカオが感じられる本格的なやつだった。甘い物が好きな子供味覚だったが、調整ココアの甘ったるさよりはこちらの方が好みだった。元々、紅茶も無糖が好きであり、飲み物に関しては果実100%など砂糖が少ない飲み物の方が胸悪くならなかった。
その点、このココアはまさに私好みだったのだろう。甘党といってもそれは食べ物に関してだけだったのかもしれない。
「そんなに畏まらないでくださいな。楽にくつろいでくださいね。あ、お部屋の方はもう準備してありますから。郁美さんの荷物もすでに運んでありますよ。」
なんて、静江はリビングを出る際に言い残した。
それを聞いて肩が張っていることに気付き、無意識ながらも身構えていたのだろう。やはり、他所の家だからだろうか。いや、あの家にいた時はそもそも、家族団らんという時間はなかった。小学校時代はあったのかもしれないが、少なくともあの家に引っ越した高校からは全くなかった。
「お風呂あがりましたね。」
「はい。リオウさんはまだなんですね。」
リビングに入って来たのは、スーツのジャケットとネクタイを外し、一番上のボタンを外したリオウだった。
彼は、ふうっと息を吐いてリビングのL字型ソファで私が座っている端から2人分ほど離れた場所に座った。
「ええ、お風呂は後で入りますよ。・・・・郁美さん。」
名前を呼んだリオウの雰囲気はガラリと変わった。それは糸がピンと張ったようなどこか張り詰めた息が詰まる空間を作り出し、私の姿勢は自然と正された。
何を言われるだろうか。この人はおそらくジークを主として絶対主義者だから彼の決めたことには逆らわないだろうが、こちらを良く思っていないかもしれない。
そんな不安が私の中で膨らんでいき、ゴクリと唾をのむ音がやけに大きく響いた。
「ジーク様が無理にお連れしてしまったこと、そして、それを止められなかったこと、申し訳ありません。しかし、あの方の人を見る目は確かですし、あの方の家の男性は皆、自分のパートナー選びで失敗したことはなく一途なんです。ですから、この先、独占欲にかられて狂うことはあっても、あなたに対して被害を与えたりは・・・しないはずです。」
彼から出たのは思いもよらない言葉の数々だった。
てっきり、彼には嫌われているかと思っていたから、ここまで心配してくれているとは思わなかった。
しかし、最初は勢いよくいつもの冷静さを欠いていたが、最後の方は自信なさげだった。
リオウさん、あなた、もう少し自信もってください。色々と、怖い言葉が出てきてますから!!
特に、その最後の文面!何!?それ。
「あの、ちなみに、独占欲で狂うっていうのは冗談ですよね?」
冗談って言って!!
その強い願いはあっさりと消し飛んだ。
最後明るく言ってハハハッと笑っておいたのに、リオウの目は横にずれた。
その気まずそうにする彼の反応が答えだった。
「何の話をしているの?」
風呂上がってネグリジェを着たジークが入って来た。
かの人の間の悪さに驚いた。今、本当に今、重要なことを聞いた張本人が入ってくるとは予想外だった。
しかし、ここには当り前だが、彼も住んでいるのだから、彼がいるような場所でこんな話をすること自体が危うい行動だっただろう。
リオウはスッと立ち上がってジークに一礼した。
「いいえ、何でもありません。あなたが無理に連れてきたことを謝罪していただけです。」
「何それ。僕をもっと信用してよ。郁美は自ら納得してここに来たんだよ。」
いや、他に選択肢があったけど、天秤にかけて仕事内容で選んだだけだけど。
心の中でジークの返答に補足した。それにリオウは笑みだけで何も言わず、「では、おやすみなさい。」なんて言って部屋を出て行った。その彼の後ろ姿を見て、
あ、逃げたな。
なんて思った自分は悪くないと思う。
「何か言われた?」
ジークは私の隣に座った。
彼のパーソナルスペースが人より狭いことは理解していたので、この横を向いたら鼻同士の距離が10センチぐらいは予想通りだった。ただ、それを許容できるかどうかは別問題だが、彼の場合は言っても治らない気がしてもう諦めた。とりあえず、横を向かなければいいので、テーブルに置いたココアの方を見た。
「いいえ、特には。謝罪はしていましたね。あなたが無理に私を連れてきてごめんなさい、と。」
「あいつは僕に対する信用が低すぎるな。」
「信用云々は分かりませんが、あなたのことは大切に想っていると思いますよ。」
「どうして?」
彼の興味を引いたのか、彼は意外そうな目でこちらを見て尋ねた。
近すぎて気付かないって、こういうことか。
私は自分の名kで納得した。
「私と初対面の時、リオウさんは私に対して視線をあなたと話している時でさえほとんど向けている状態でした。私のことを危害を加えないか警戒していたんだと思います。それに、先ほどの車の中でさえも目が笑っていませんでしたし、私を警戒はしていると思います。さっきは、その警戒が見て取れませんでしたが。だから、あなたの人を見る目を信じてはいるんです。この家に入れたことによって、私という存在に対して彼の警戒レベルが下がったんでしょう。」
私は感じたままを言った。
リオウは穏やかな口調で常に笑みを浮かべているが、目は常に冷静でこちらを見極めようとしていた。それに、彼の体はおそらく鍛えられているし、すぐに守れるように常にジークの隣に立ち体が反応するようにか、重点が体の中心からぶれないのだ。
「アハハハハッ。郁美。。。最高。ハハッ、あいつ、が聞いたら、顔を顰めたかも。ハハッ。」
ジークはお腹を抱えてソファの背に右腕をかけてそこに顔を埋めた。ヒー、ヒーと息苦しそうに呼吸していた。
そのまま過呼吸にでもなるんじゃないだろうな。
異常なまでに笑っており、今の話のどこにツボがあったのか分からないが、彼のツボを私は押してしまったらしい。なかなか彼の笑いは終わらず、ココアはちょうど飲み頃になっており、暇だったのでそれを飲み干した。
「はあ、本当に郁美は面白いね。話してて飽きない。こんな相手は初めてだ。」
「そうですか。私はこんなに理解に苦しむ相手は初めてですよ。」
「そう?じゃあ、もっと苦しんでよ。その方が尽きないからいつまでも楽しいでしょ?それに、ずっと僕のことを考えてくれる。僕のことをいつでも頭の片隅でも残っているんだ。最高じゃないか。」
彼は、フフッと嬉しそうに笑った。
誰もが見惚れる美貌を輝かせて、きれいな目は怪しい光と熱を閉じ込めていた。
その顔を見た瞬間、私は先ほどのリオウの言葉を思い出して心の中で呟いた。
リオウさん、あなたの言葉、最後が最も重要でした。この人、結構やばいです。犯罪レベルですね。
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