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金髪男が現れた
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出社すると挨拶回りに同行していた部下がやって来る。
「都筑さん、大丈夫でしたか?」
気遣いの言葉とは裏腹にその顔はまるで人の秘密を知っているような笑みを浮かべている。それに、職場で聞いてくる時点で彼からの悪意さえ感じる。
「ええ、大丈夫。あなたは無事に帰れた?疲労困憊だったでしょう。挨拶回りの後に食事にも行けないほど。」
そんなことすら私は物ともしない。元々、そういうことをされたことは多々あったから、その時の対応方法も熟知している。キャリアウーマンになるには手を抜かない。
部下の周囲で私の言動にクスクスと笑う女性達がいて彼は恥ずかしさからか顔を赤くして席に戻る。
ああいうタイプは自尊心が高いために、失敗すれば二度と同じことはしないので、根に持つタイプよりもずっと楽だ。
プロジェクトが始まると目まぐるしい忙しさが襲って来る。プロジェクトリーダーになったことで自分の業務以外にメンバー全員の仕事の進み具合の管理、客先からの要望を詰めて方針の決定や上司への報告など管理業務が多くある。他のメンバーの終業をなるべく定時にしたことも自分の残業が増えた理由でもある。
すでに外は真っ暗で昼は人の声で溢れている部署の室内が私のデスクからの音と明かりしかないことが意外に落ち着く。
「早く帰ろう。」
肩をほぐし首左右に動かして立ち上がる。
会社を出ると少し肌寒い風に体を震わせながら最寄り駅に向かう。
自宅の最寄り駅に着く頃携帯が振動する。時々親から電話があるため鬱陶しく思いながら液晶を見る。
「誰?」
表示されたのは名前ではなく番号だ。こんな番号からかかった覚えはなくバイブ音なので無視してカバンに入れる。
「酷いな~、お姉さん。」
急に近くで声がして驚き立ち止まる。隣には腰を曲げて身長を合わせヘラヘラと笑う見覚えがある金髪男がいる。彼の髪色と顔があの日、ホテルで横に寝ていた彼だとわからせる。
そして、彼を見て冷や汗が出る。
「やぁ、お姉さん。久しぶりだね。あの日は朝1人だったから寂しかったよ。起きたら起こしてくれれば良かったのに。」
夜遅い時間とはいえ人の通りがある駅で彼と話すことを戸惑い、私は
「ちょっと来て。」
とだけ言って彼の手を掴んで移動する。
選んだのは近くの遅くまで営業している喫茶店だ。夜は飲酒ができるが店主の珈琲と手作りのスイーツが人気なのでほとんど鮭は注文されない。隠家的お店であり全て個室であるところが他の店にはない。
店主は慌てて入って来た私に番号を告げて来たので、その番号の部屋に入る。
「ここで話をしましょう。」
その時、駅から初めて彼の方を振り返ると、彼は興味深そうに室内を見渡す。
「お姉さん、こんなお店を知っていたんだね。」
彼は楽しそうに私の隣に座る。そんな彼から距離を取る。
「なんで隣に座るの?」
「ダメなの?」
拒否の意図が伝わっているのかいないのか、彼は首をかしげ目を潤ませている。そのあざとさにこっちの方が罪悪感を持ってしまう。
「隣でもいいけど、そこね。」
「わかった。何頼む?」
私の妥協に彼はあっさり頷きメニューを見る。店主1人でしている割にドリンクとスイーツの種類は多い。
「私はもう決まっているから大丈夫。君は好きなものを頼んで。」
「お姉さんは常連さんなんだ。」
「まあ。」
金髪男はふーんと言いながらメニューを見る。
「決まった。」
それから私と彼はおすすめ珈琲を注文してから飲み物が届くまで一切話さずにいると長く感じる。居心地の悪さを感じているのは明らかに年上の自分のようで、金髪男は鼻歌を歌いながら体を左右に揺らしている。
それぞれに飲み物がある状態になり沈黙に耐えきれなくなった私が本題に入る。彼とは目を合わせずカップの黒い水面を見たまま。
「えっと、君は「煌」」
急に名前を名乗って来たので思わず彼を見る。
「きらめきで煌だよ。お姉さんは?俺が名乗ったんだからお姉さんの名前も教えてよ。」
「都築。」
名字ぐらいならいいと私は名乗る。話題が遮られたけど、私はなんとかそれを戻す。
「それで、煌君、あの日のことなんだけど、何もなかったわけだし忘れてくれない?ほら、あの日は私の不注意で君に迷惑をかけた。本当にごめんなさい。ありがとうございます。ホテル代が足りなかったら言って。もうこれで終わりにして。」
私は長椅子の上で土下座をして頭を下げる。
「いや、あの日のことは忘れないけど、別にそれで都築さんを脅したりしないよ。それに、あの日置いて行ったお金はいらないし返そうと思っていたんだよ。」
はい、と言って金髪男改め煌は封筒を私の前に置く。こちらの要望は受けてもらえず、その上対価を返されてしまい為す術がない。あんな高級ホテルに簡単に泊まれる彼なら私にとって生活費でも彼にとっては端金なんだろう。
「では、どうしたら忘れてくれますか?」
回答がわからない場合は回りくどく訊くのは悪手なので直接的にする。それと同時に生活費をそそっとカバンに入れる。
「いや、忘れない。でも、都築さんが俺の要望を聞いてくれるなら良いよ。」
「要望あるんですね!早く言ってください。」
私は一本の蜘蛛の糸に必死に捕まる。
「なぜ、敬語なの?俺と毎週末一緒に過ごす。」
「はい?」
現状よりさらに悪くなるのは間違いない。
「週末って、何をするの?というか、君はいくつ?」
煌は慌てる私を見て慌てる。
「そんなに慌てないでよ。俺は20歳。週末には男女がすることはデートに決まっているよ。お泊りだけど、泊まる場所は都築さんの家か、前のホテル。」
彼は何を言っているのか理解できない。
「なんで会ったばっかりの年増女とデートするのよ。20歳なんて楽しい時じゃない。まさか、罰ゲームなの?お金持ちな子にたかって他の子達に強制されてる?」
「半分は。」
あっさりと煌は認める。
しかし、自分で言っておいて肯定されると腹が立つ。とても自己中だけど女としてのプライドがあるからかもしれない。
「半分は都築さんを見た瞬間に雷に打たれたような感覚になったから。」
臭いセリフもイケメンが言うと笑えない。アニメにはないけどドラマなんかでよく聞く決めセリフだ。私はやっと冷静になり冷めた珈琲を飲む。苦みが凝縮され顔をしかめてしまう。
「悪いけど君からの提案は受け入れられない。あの日のことを忘れなくてもいいわ。私さえ忘れればいいんだから。それじゃ、さよなら。ここの支払いは私が持つわ。」
伝票を持ってさっさと立ち上がると腕を捕まれたと思った時にはすでに唇が温かい。感じたことのない違和感に拒否しようと手を動かすもすぐに封じられ、気づけば口の中に異物が入っている。封じられながらも口の中で叫び、すぐに異物どころか彼が離れる。
「都築さん、これで忘れないよ。絶対に忘れさせない。あなたのファーストキスもらい。」
「はあ!?なんでそんなことを知ってるの!?」
「秘密。」
上機嫌な煌は息を乱す私の足元に落ちている伝票を拾うとすぐに出ていく。彼を追わないといけないのに足が動かない。
「湊君以外にキスされたー」
私は外に漏れないことをいいことにオフ状態で頭をかきむしる。2次元とはできないことを知っているけど、私は湊君に操を立てていたのでショックが大きい。
「都筑さん、大丈夫でしたか?」
気遣いの言葉とは裏腹にその顔はまるで人の秘密を知っているような笑みを浮かべている。それに、職場で聞いてくる時点で彼からの悪意さえ感じる。
「ええ、大丈夫。あなたは無事に帰れた?疲労困憊だったでしょう。挨拶回りの後に食事にも行けないほど。」
そんなことすら私は物ともしない。元々、そういうことをされたことは多々あったから、その時の対応方法も熟知している。キャリアウーマンになるには手を抜かない。
部下の周囲で私の言動にクスクスと笑う女性達がいて彼は恥ずかしさからか顔を赤くして席に戻る。
ああいうタイプは自尊心が高いために、失敗すれば二度と同じことはしないので、根に持つタイプよりもずっと楽だ。
プロジェクトが始まると目まぐるしい忙しさが襲って来る。プロジェクトリーダーになったことで自分の業務以外にメンバー全員の仕事の進み具合の管理、客先からの要望を詰めて方針の決定や上司への報告など管理業務が多くある。他のメンバーの終業をなるべく定時にしたことも自分の残業が増えた理由でもある。
すでに外は真っ暗で昼は人の声で溢れている部署の室内が私のデスクからの音と明かりしかないことが意外に落ち着く。
「早く帰ろう。」
肩をほぐし首左右に動かして立ち上がる。
会社を出ると少し肌寒い風に体を震わせながら最寄り駅に向かう。
自宅の最寄り駅に着く頃携帯が振動する。時々親から電話があるため鬱陶しく思いながら液晶を見る。
「誰?」
表示されたのは名前ではなく番号だ。こんな番号からかかった覚えはなくバイブ音なので無視してカバンに入れる。
「酷いな~、お姉さん。」
急に近くで声がして驚き立ち止まる。隣には腰を曲げて身長を合わせヘラヘラと笑う見覚えがある金髪男がいる。彼の髪色と顔があの日、ホテルで横に寝ていた彼だとわからせる。
そして、彼を見て冷や汗が出る。
「やぁ、お姉さん。久しぶりだね。あの日は朝1人だったから寂しかったよ。起きたら起こしてくれれば良かったのに。」
夜遅い時間とはいえ人の通りがある駅で彼と話すことを戸惑い、私は
「ちょっと来て。」
とだけ言って彼の手を掴んで移動する。
選んだのは近くの遅くまで営業している喫茶店だ。夜は飲酒ができるが店主の珈琲と手作りのスイーツが人気なのでほとんど鮭は注文されない。隠家的お店であり全て個室であるところが他の店にはない。
店主は慌てて入って来た私に番号を告げて来たので、その番号の部屋に入る。
「ここで話をしましょう。」
その時、駅から初めて彼の方を振り返ると、彼は興味深そうに室内を見渡す。
「お姉さん、こんなお店を知っていたんだね。」
彼は楽しそうに私の隣に座る。そんな彼から距離を取る。
「なんで隣に座るの?」
「ダメなの?」
拒否の意図が伝わっているのかいないのか、彼は首をかしげ目を潤ませている。そのあざとさにこっちの方が罪悪感を持ってしまう。
「隣でもいいけど、そこね。」
「わかった。何頼む?」
私の妥協に彼はあっさり頷きメニューを見る。店主1人でしている割にドリンクとスイーツの種類は多い。
「私はもう決まっているから大丈夫。君は好きなものを頼んで。」
「お姉さんは常連さんなんだ。」
「まあ。」
金髪男はふーんと言いながらメニューを見る。
「決まった。」
それから私と彼はおすすめ珈琲を注文してから飲み物が届くまで一切話さずにいると長く感じる。居心地の悪さを感じているのは明らかに年上の自分のようで、金髪男は鼻歌を歌いながら体を左右に揺らしている。
それぞれに飲み物がある状態になり沈黙に耐えきれなくなった私が本題に入る。彼とは目を合わせずカップの黒い水面を見たまま。
「えっと、君は「煌」」
急に名前を名乗って来たので思わず彼を見る。
「きらめきで煌だよ。お姉さんは?俺が名乗ったんだからお姉さんの名前も教えてよ。」
「都築。」
名字ぐらいならいいと私は名乗る。話題が遮られたけど、私はなんとかそれを戻す。
「それで、煌君、あの日のことなんだけど、何もなかったわけだし忘れてくれない?ほら、あの日は私の不注意で君に迷惑をかけた。本当にごめんなさい。ありがとうございます。ホテル代が足りなかったら言って。もうこれで終わりにして。」
私は長椅子の上で土下座をして頭を下げる。
「いや、あの日のことは忘れないけど、別にそれで都築さんを脅したりしないよ。それに、あの日置いて行ったお金はいらないし返そうと思っていたんだよ。」
はい、と言って金髪男改め煌は封筒を私の前に置く。こちらの要望は受けてもらえず、その上対価を返されてしまい為す術がない。あんな高級ホテルに簡単に泊まれる彼なら私にとって生活費でも彼にとっては端金なんだろう。
「では、どうしたら忘れてくれますか?」
回答がわからない場合は回りくどく訊くのは悪手なので直接的にする。それと同時に生活費をそそっとカバンに入れる。
「いや、忘れない。でも、都築さんが俺の要望を聞いてくれるなら良いよ。」
「要望あるんですね!早く言ってください。」
私は一本の蜘蛛の糸に必死に捕まる。
「なぜ、敬語なの?俺と毎週末一緒に過ごす。」
「はい?」
現状よりさらに悪くなるのは間違いない。
「週末って、何をするの?というか、君はいくつ?」
煌は慌てる私を見て慌てる。
「そんなに慌てないでよ。俺は20歳。週末には男女がすることはデートに決まっているよ。お泊りだけど、泊まる場所は都築さんの家か、前のホテル。」
彼は何を言っているのか理解できない。
「なんで会ったばっかりの年増女とデートするのよ。20歳なんて楽しい時じゃない。まさか、罰ゲームなの?お金持ちな子にたかって他の子達に強制されてる?」
「半分は。」
あっさりと煌は認める。
しかし、自分で言っておいて肯定されると腹が立つ。とても自己中だけど女としてのプライドがあるからかもしれない。
「半分は都築さんを見た瞬間に雷に打たれたような感覚になったから。」
臭いセリフもイケメンが言うと笑えない。アニメにはないけどドラマなんかでよく聞く決めセリフだ。私はやっと冷静になり冷めた珈琲を飲む。苦みが凝縮され顔をしかめてしまう。
「悪いけど君からの提案は受け入れられない。あの日のことを忘れなくてもいいわ。私さえ忘れればいいんだから。それじゃ、さよなら。ここの支払いは私が持つわ。」
伝票を持ってさっさと立ち上がると腕を捕まれたと思った時にはすでに唇が温かい。感じたことのない違和感に拒否しようと手を動かすもすぐに封じられ、気づけば口の中に異物が入っている。封じられながらも口の中で叫び、すぐに異物どころか彼が離れる。
「都築さん、これで忘れないよ。絶対に忘れさせない。あなたのファーストキスもらい。」
「はあ!?なんでそんなことを知ってるの!?」
「秘密。」
上機嫌な煌は息を乱す私の足元に落ちている伝票を拾うとすぐに出ていく。彼を追わないといけないのに足が動かない。
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