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弟からの贈り物
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魔法学校入学当日。
既に二回試着したこともあり新鮮味の薄れた制服に着替え鏡の前でおかしなところはないか確認する。
制服はキャラの個性を出しやすいようになのか、キャラデザ担当の人が決められなかったのか。
まあ理由はわからないけど何種類か用意されている。
色は白をベースに挿し色として金色が入っていることが共通していて、あとリボンとネクタイが学年によって色が変わる。
色が変わるといっても学年が変わる度に買い換えるとかではなく、卒業した人達の色を次の入学する人達の色にする、みたいなローテーション方式だ。
生徒は制服を注文するときに予算や好みで決めたり、入学して自分のやりたいことを見つけたらそれに合わせて買い換えたりするが、その色だけは自由に変えることはできない。
ちなみにそのときに出た、いらなくなった制服は元々生地が特殊なものとかで学校に返すと状態などに合わせてその分のお金を返してくれ、その制服は小さなお守りなどに使われバザールで売られるという。
うちは普通の暮らしはしていても制服を購入する予算はなく、学校側から特別に無償で用意してもらったものなので一番安いワンピースタイプにした。
ワンピースタイプは上から胸下ほどの長さのケープを身につけてそれを太めのリボンを結んで完成。
その太めのリボンは赤色で、これが今年入学する生徒の学年カラーである。
制服は他にもブレザーやセーラー、パンツスタイルなども用意されていたけど、ビビッと来た!とこれにした。
今考えると乙女ゲームに合わせていたのだろうか…?
「これ……着替えは楽だけど汚れたときスカートだけ変えるとか出来ない……。
あと丈短くない??誰かの趣味?趣味なの?」
二次元の制服系であまり膝丈膝下スカートは見ない。
風紀委員云々でもスカート短いなんてよくある。
元々の生活でも履いていたのは履いていた丈のスカートだけど、これで学校に通うというのに抵抗感を感じる。
というかワンピースタイプの場合は膝丈とか多いと思うんだけど、うーん?
主人公って結構動き回るから、動きやすいように、とか?
……まあ長さを変えるの無理だし普通に受け入れて、このまま行きますけど…。
「あ、と、は~………頭!」
元々淡い髪色に白のリボンとレース(と鍵)でつけなくてもよくないかって気になっていた。
でも何もつけないと手抜きしたのでは?って感じてしまう。
元々髪飾りは色々集めていてあるにはある、がなんかどれもこうしっくりこない。
というか制服が白で髪色が淡いので胸元にくる赤いリボンの存在感が強い。
そこに濃い色の髪飾りにすると頭と胸元に目がいってしまうようになる。
中途半端に顔がぼやけそうだから頭に濃い色使うのは……と頭を抱える。
じゃあやっぱり最初の予定通りあのキーホルダーつける??と言われるとそれも嫌だ。
「うーん………。」
「姉さん……?時間分かってる??」
「あ、リルおはよ~。ねえなんかいい髪飾り持ってない?」
「おはよ~…じゃないよ!?あと髪飾り買ってなかった??!」
「なんかイメージに合わなくて。」
なんで当日に言うんだよ!と叫んだあと、リルは時計を見て時間があまりないことに気付いたのか、ちょっと待っててと部屋を出て行ってしまった。
というかリル、普通に私の部屋入ってくるよな…。
それに待っててって、リル髪飾りなんか…あ、戻ってきた。
「はい、これ。」
そういって渡してきたのは白いシンプルなリボンに金色の小さな鍵のついた髪飾り。
カチューシャタイプで落ちる心配もないそれには、私の購入したものと似てはいるもののちゃんと髪飾りとして受け入れられる大きさと重さだ。
「リル……これ……。」
「入学祝い、用意したけど姉さんの買ったのと被ったから渡さなかったやつ。」
「~~~~~~!!」
これはちょっと感動する。涙でそう、出ないけど。
リルは普通にいい子だ。昔からちゃんと友達とかの誕生日をチェックしてプレゼント用意したりするくらいに。
だから何もないなんてことはないだろうとは思っていたけど、物とタイミングが最高すぎる!
「ありがとうリル~これつけて頑張るから!」
「はいはい。そんなことより、時間、わかってる?」
「え、時間?」
時計を確認する。うん、ギリギリ。
「………間に合うかなこれ。」
既に二回試着したこともあり新鮮味の薄れた制服に着替え鏡の前でおかしなところはないか確認する。
制服はキャラの個性を出しやすいようになのか、キャラデザ担当の人が決められなかったのか。
まあ理由はわからないけど何種類か用意されている。
色は白をベースに挿し色として金色が入っていることが共通していて、あとリボンとネクタイが学年によって色が変わる。
色が変わるといっても学年が変わる度に買い換えるとかではなく、卒業した人達の色を次の入学する人達の色にする、みたいなローテーション方式だ。
生徒は制服を注文するときに予算や好みで決めたり、入学して自分のやりたいことを見つけたらそれに合わせて買い換えたりするが、その色だけは自由に変えることはできない。
ちなみにそのときに出た、いらなくなった制服は元々生地が特殊なものとかで学校に返すと状態などに合わせてその分のお金を返してくれ、その制服は小さなお守りなどに使われバザールで売られるという。
うちは普通の暮らしはしていても制服を購入する予算はなく、学校側から特別に無償で用意してもらったものなので一番安いワンピースタイプにした。
ワンピースタイプは上から胸下ほどの長さのケープを身につけてそれを太めのリボンを結んで完成。
その太めのリボンは赤色で、これが今年入学する生徒の学年カラーである。
制服は他にもブレザーやセーラー、パンツスタイルなども用意されていたけど、ビビッと来た!とこれにした。
今考えると乙女ゲームに合わせていたのだろうか…?
「これ……着替えは楽だけど汚れたときスカートだけ変えるとか出来ない……。
あと丈短くない??誰かの趣味?趣味なの?」
二次元の制服系であまり膝丈膝下スカートは見ない。
風紀委員云々でもスカート短いなんてよくある。
元々の生活でも履いていたのは履いていた丈のスカートだけど、これで学校に通うというのに抵抗感を感じる。
というかワンピースタイプの場合は膝丈とか多いと思うんだけど、うーん?
主人公って結構動き回るから、動きやすいように、とか?
……まあ長さを変えるの無理だし普通に受け入れて、このまま行きますけど…。
「あ、と、は~………頭!」
元々淡い髪色に白のリボンとレース(と鍵)でつけなくてもよくないかって気になっていた。
でも何もつけないと手抜きしたのでは?って感じてしまう。
元々髪飾りは色々集めていてあるにはある、がなんかどれもこうしっくりこない。
というか制服が白で髪色が淡いので胸元にくる赤いリボンの存在感が強い。
そこに濃い色の髪飾りにすると頭と胸元に目がいってしまうようになる。
中途半端に顔がぼやけそうだから頭に濃い色使うのは……と頭を抱える。
じゃあやっぱり最初の予定通りあのキーホルダーつける??と言われるとそれも嫌だ。
「うーん………。」
「姉さん……?時間分かってる??」
「あ、リルおはよ~。ねえなんかいい髪飾り持ってない?」
「おはよ~…じゃないよ!?あと髪飾り買ってなかった??!」
「なんかイメージに合わなくて。」
なんで当日に言うんだよ!と叫んだあと、リルは時計を見て時間があまりないことに気付いたのか、ちょっと待っててと部屋を出て行ってしまった。
というかリル、普通に私の部屋入ってくるよな…。
それに待っててって、リル髪飾りなんか…あ、戻ってきた。
「はい、これ。」
そういって渡してきたのは白いシンプルなリボンに金色の小さな鍵のついた髪飾り。
カチューシャタイプで落ちる心配もないそれには、私の購入したものと似てはいるもののちゃんと髪飾りとして受け入れられる大きさと重さだ。
「リル……これ……。」
「入学祝い、用意したけど姉さんの買ったのと被ったから渡さなかったやつ。」
「~~~~~~!!」
これはちょっと感動する。涙でそう、出ないけど。
リルは普通にいい子だ。昔からちゃんと友達とかの誕生日をチェックしてプレゼント用意したりするくらいに。
だから何もないなんてことはないだろうとは思っていたけど、物とタイミングが最高すぎる!
「ありがとうリル~これつけて頑張るから!」
「はいはい。そんなことより、時間、わかってる?」
「え、時間?」
時計を確認する。うん、ギリギリ。
「………間に合うかなこれ。」
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