ヒロインちゃんがんばる!

名無色

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ヒロインちゃんとヒロイン

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ヒロインが登場してきた。
夢鍵のヒロインのフィリアじゃなく、悪役令嬢であるフィア夢のヒロインだ。

名前はまだ分からないけど、容姿はフィリアとは違う、正反対のような雰囲気で。
黒檀のような綺麗な長いまっすぐした髪がサラサラと揺れている。

シリカ先生の髪と比べてもサラサラ感と艶も負けてない。凄く丁寧にケアしているのだろう。

そして彼女の瞳、ツリ目が睫毛の長さもあって強調されていて、瞳は深い紫色をしている。

紫というのは毒や闇などを連想させるところがあるから、もしかするとそういうのを狙って選んだのかもしれない。

フィリアの顔は可愛い系だが、悪役令嬢の彼女の顔は可愛いというには向いていない。

どちらかといえば格好良い、クールビューティなどと言われるようなタイプだ。

正直いうと好みで言えば彼女の容姿かもしれない……。
いやフィリア可愛いから好きだけど、自分だからか見飽きたからか心は踊らない。

「………君はいつも、どうして人に厳しくするんだ。」
「間違っていることは間違っていると指摘する。それも優しさではなくて?」

あっれー?なんかギスギスしてる……?
この二人婚約者じゃ………あ、そっか。

悪役令嬢ものってここがギスギスしてるから……っていうのが定番なんだっけ。

巻き込まないでー!というか話聞いてる感じ私が多分間違えたんだよね?

それなら教えてくれてありがたいことだ。ただもう少し具体的に教えて欲しい。

というかこのキラキラ王子様の台詞のせいで、割って入りにくい空気になってる……。
今、私が変に口を出したらこのヒロインにも迷惑がかかってしまうかも……というか状況が悪化しそう。

それに明らかに身分の高い彼女に、私から声を掛けるのはまずい気がする。
貴族云々はわからないがそれはマナーの一つだ。

…………さっき、この王子様名乗ってたっけ?

冷や汗が流れる。あれ、私タイミング間違えた?

「…………あ、あの~。」

出来るだけ対等ではなく下の者ですよ~という感じに声を掛ける。

「………何かしら?」

彼女は視線をこちらに向けて、睨みを利かせてくるがどうやら話は聞いてくれるよう。

「す、すみません、私、間違えてしまったみたいで……。」
「謝らなくていいい。慣れない人に酷い言い方をした彼女に謝る必要はない。」

それを決めるのは私と彼女じゃないの??!!

こいつ本当に王子か?わがまま、というかちょっと考えればわかるでしょうよ。

ほら、悪役令嬢さんも呆れたような、なんかゴミを見るような目をしてますけど!?

いや……リアルっぽくないから普通に観察してすごい綺麗~とかやってたけど、実際に体感すると背筋がぞぞっとする。

悪役令嬢さんではなく、なんかこのずれた思考のキラキラ王子様に、だ。
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