ヒロインちゃんがんばる!

名無色

文字の大きさ
14 / 37

名前とのギャップ

しおりを挟む
とにかく、この二人相性悪いならどうにかしなければ!

私は唯一この場を収められるであろうシリカ先生の方を向く。
先生止める気ないっぽい!全然こっち見てない!

「……先生!私魔力検査したいです!」
「………だそうだ。ちょうどいい、シャーロットも発表はまだ先だろう?付き合ってやれ。」
「………ええ、わかりましたわ。」

シャーロット!なんか見た目からもっと強そうな名前かなって思っていたけどかわいい名前!

ってあれ?先生逃げてないそれ?私この二人のとこに残すの?本気?

今だに睨んでいる王子様、その視線を軽く無視するシャーロットさん。

………私は正直言ってあの流行りの乙女ゲーム風の悪役令嬢ものというののテンプレがよくわかっていない。

私的にはだがあれは乙女ゲーム風ではなく、乙女ゲームのようにルートという制度を設けた少女漫画だと思っている。

それにこれがそのテンプレを理解している人が考えたのかも知らない。

でも思う、これシャーロットさんがヒロインなのは分かるけどどうやって攻略していくんだろ……。

王子様の方、なんか彼女のことを目の敵にしていて、親でも殺されたのかと言いたくなる。

シャーロットさんの方は………うーん、よく分からないけど睨んでくるのが気になってしまう。

真面目なんだろうということはわかる、けど……うーん。

私としては彼女が好きな人が、推しキャラとかいるなら応援してあげたい。

悪役令嬢がヒロインちゃんのライバルってことは、悪役令嬢の彼女のライバルが私ということ。

つまり私が邪魔になる立ち位置。悪役令嬢ものも大体そんな感じのが多かった気がする。

だから協力できるはず、だよね?

……でも、悪役令嬢の方は恋愛に興味ないのが多いんだっけ。なんか普通に平和に暮らしたい、みたいなの。

???それってヒロインちゃんが悪役令嬢が平和に暮らすのを邪魔するってこと、だよね?

「ねえ」
「は、はい!」

この考え込む癖どうにかしないと。

“私”の記憶が蘇ってからフィリアは現実から逃げるかのように考え込むところがあった。
けど最近は特に酷い気がする。

「私の名前はシャーロット・ヴィヴィシアよ。」
「あ、はい!私はフィリア・フェルノって言います!」

やっと!普通に!挨拶できた!

にしても不思議なことがある。
貴族の挨拶ってもっとややこしくなかっただろうか?

なんかこう……公爵とか子爵とかそういうの。
学生……だからなのだろうか?それとも私の勘違い?

でも私が先に名乗ったことに……いや、彼女は私のことを“常識のない”と言った。

もしかするとその言葉は、ただ単純に話を聞かずに突然名乗ったことに対してだったらしっくりとくる。

別の話をしていて突然思い出したかのように名乗る。うん、間違いなく常識のない人だ。

なるほど!と思わずシャーロットさんの方を見つめてしまう。

……にしても本当にキラキラしてる。細かい。目にくる。

これ描いた原画家さん誰なんだろ……すごく細かい、思わず凝視してしまう。

その視線が気になったのかシャーロットさんは軽く咳払いをして腰に手を当ててポーズを決める。

あれだ、立ち絵が切り替わったって感じだ。

「フィリアさん、私とジュリアス様はこの後大事な試験がありますの。」
「あ、はい!」

ジュリアス!このキラキラ王子様ジュリアスって名前!?

なんか名前負けしてない??いや見た目は100点満点って感じだけど!見た目と名前負けしてない??

ジュリアスって……なんだっけ、どこかの国のやつだよね。
他の国だとユーリーとかユリウスとかになる。

シャーロットも、確かシャルロッテとかシャルロットとかの……この二人の人名でよく使われる名前持ってきたのかな?

あ、ちゃんと話聞かないと、いけないいけない。

「ですので、早く終わらせられるように余計なことはしないでくださいね。」
「シャーロット、余計なことをすると決めつけるのはやめろ。」

なんで噛み付くの!反抗期の息子か!?

段々戯れているように見えてきたんだけどこれ、戯れてるの?

先生的にはどういう風に見え……って先生もういないし!?

「ジュリアス様も余計な口出しはしないでくれません?試験に遅れて、失敗しても知りませんわよ?」
「……っ!」

あー確かに遅れて慌てて失敗、恥ずかしいね。

でも言い方が合わなかったのか如何にも怒ってます!っていう風に顔が赤くなって歪んでいる。

…………ある意味乙女ゲームっぽい?

乙女ゲームはよく乙女ゲーマーさんたちもいうがカウンセリング力を試されているようなところがある。

攻略対象によって癒しというか刺さる方向がバラバラで、それを見分けてガンガン好感度を上げていくものは結構ある。

……これ、私ある程度好感度上げた方がシャーロットさん的にも私的にも平和なのではないだろうか。

…………えーでもこの二人はこれはこれでいいコンビっぽいから手を出したくない。

思わず顔をしかめてしまって慌ててニコニコと笑顔を作る。

そこでちらほらと人が増えてきていることに気がつく。

新入生ではないことがリボンとネクタイの色でわかる。

………この二人、仲悪いの見せちゃダメなんじゃ?

仕方ない、ここは私がなんとかしよう!

「………とりあえず!よろしくお願いしますね!
シャーロット先輩!ジュリアス先輩!」

私史上最高のレベルの笑みを作り上げた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

婚約破棄された悪役令嬢の心の声が面白かったので求婚してみた

夕景あき
恋愛
人の心の声が聞こえるカイルは、孤独の闇に閉じこもっていた。唯一の救いは、心の声まで真摯で温かい異母兄、第一王子の存在だけだった。 そんなカイルが、外交(婚約者探し)という名目で三国交流会へ向かうと、目の前で隣国の第二王子による公開婚約破棄が発生する。 婚約破棄された令嬢グレースは、表情一つ変えない高潔な令嬢。しかし、カイルがその心の声を聞き取ると、思いも寄らない内容が聞こえてきたのだった。

死亡予定の脇役令嬢に転生したら、断罪前に裏ルートで皇帝陛下に溺愛されました!?

六角
恋愛
「え、私が…断罪?処刑?――冗談じゃないわよっ!」 前世の記憶が蘇った瞬間、私、公爵令嬢スカーレットは理解した。 ここが乙女ゲームの世界で、自分がヒロインをいじめる典型的な悪役令嬢であり、婚約者のアルフォンス王太子に断罪される未来しかないことを! その元凶であるアルフォンス王太子と聖女セレスティアは、今日も今日とて私の目の前で愛の劇場を繰り広げている。 「まあアルフォンス様! スカーレット様も本当は心優しい方のはずですわ。わたくしたちの真実の愛の力で彼女を正しい道に導いて差し上げましょう…!」 「ああセレスティア!君はなんて清らかなんだ!よし、我々の愛でスカーレットを更生させよう!」 (…………はぁ。茶番は他所でやってくれる?) 自分たちの恋路に酔いしれ、私を「救済すべき悪」と見なすめでたい頭の二人組。 あなたたちの自己満足のために私の首が飛んでたまるものですか! 絶望の淵でゲームの知識を総動員して見つけ出した唯一の活路。 それは血も涙もない「漆黒の皇帝」と万人に恐れられる若き皇帝ゼノン陛下に接触するという、あまりに危険な【裏ルート】だった。 「命惜しさにこの私に魂でも売りに来たか。愚かで滑稽で…そして実に唆る女だ、スカーレット」 氷の視線に射抜かれ覚悟を決めたその時。 冷酷非情なはずの皇帝陛下はなぜか私の悪あがきを心底面白そうに眺め、その美しい唇を歪めた。 「良いだろう。お前を私の『籠の中の真紅の鳥』として、この手ずから愛でてやろう」 その日から私の運命は激変! 「他の男にその瞳を向けるな。お前のすべては私のものだ」 皇帝陛下からの凄まじい独占欲と息もできないほどの甘い溺愛に、スカーレットの心臓は鳴りっぱなし!? その頃、王宮では――。 「今頃スカーレットも一人寂しく己の罪を反省しているだろう」 「ええアルフォンス様。わたくしたちが彼女を温かく迎え入れてあげましょうね」 などと最高にズレた会話が繰り広げられていることを、彼らはまだ知らない。 悪役(笑)たちが壮大な勘違いをしている間に、最強の庇護者(皇帝陛下)からの溺愛ルート、確定です!

はじめまして、私の知らない婚約者様

有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。 見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。 けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。 ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。 けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。 この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。 悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに? ※他サイトにも掲載しています。

【完結】悪役令嬢だったみたいなので婚約から回避してみた

22時完結
恋愛
春風に彩られた王国で、名門貴族ロゼリア家の娘ナタリアは、ある日見た悪夢によって人生が一変する。夢の中、彼女は「悪役令嬢」として婚約を破棄され、王国から追放される未来を目撃する。それを避けるため、彼女は最愛の王太子アレクサンダーから距離を置き、自らを守ろうとするが、彼の深い愛と執着が彼女の運命を変えていく。

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。

槙村まき
恋愛
 スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。  それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。  挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。  そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……! 第二章以降は、11時と23時に更新予定です。 他サイトにも掲載しています。 よろしくお願いします。 25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!

みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した! 転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!! 前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。 とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。 森で調合師して暮らすこと! ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが… 無理そうです…… 更に隣で笑う幼なじみが気になります… 完結済みです。 なろう様にも掲載しています。 副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。 エピローグで完結です。 番外編になります。 ※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。

何やってんのヒロイン

ネコフク
恋愛
前世の記憶を持っている侯爵令嬢のマユリカは第二王子であるサリエルの婚約者。 自分が知ってる乙女ゲームの世界に転生しているときづいたのは幼少期。悪役令嬢だなーでもまあいっか、とのんきに過ごしつつヒロインを監視。 始めは何事もなかったのに学園に入る半年前から怪しくなってきて・・・ それに婚約者の王子がおかんにジョブチェンジ。めっちゃ甲斐甲斐しくお世話されてるんですけど。どうしてこうなった。 そんな中とうとうヒロインが入学する年に。 ・・・え、ヒロイン何してくれてんの? ※本編・番外編完結。小話待ち。

処理中です...