ヒロインちゃんがんばる!

名無色

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名前とのギャップ

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とにかく、この二人相性悪いならどうにかしなければ!

私は唯一この場を収められるであろうシリカ先生の方を向く。
先生止める気ないっぽい!全然こっち見てない!

「……先生!私魔力検査したいです!」
「………だそうだ。ちょうどいい、シャーロットも発表はまだ先だろう?付き合ってやれ。」
「………ええ、わかりましたわ。」

シャーロット!なんか見た目からもっと強そうな名前かなって思っていたけどかわいい名前!

ってあれ?先生逃げてないそれ?私この二人のとこに残すの?本気?

今だに睨んでいる王子様、その視線を軽く無視するシャーロットさん。

………私は正直言ってあの流行りの乙女ゲーム風の悪役令嬢ものというののテンプレがよくわかっていない。

私的にはだがあれは乙女ゲーム風ではなく、乙女ゲームのようにルートという制度を設けた少女漫画だと思っている。

それにこれがそのテンプレを理解している人が考えたのかも知らない。

でも思う、これシャーロットさんがヒロインなのは分かるけどどうやって攻略していくんだろ……。

王子様の方、なんか彼女のことを目の敵にしていて、親でも殺されたのかと言いたくなる。

シャーロットさんの方は………うーん、よく分からないけど睨んでくるのが気になってしまう。

真面目なんだろうということはわかる、けど……うーん。

私としては彼女が好きな人が、推しキャラとかいるなら応援してあげたい。

悪役令嬢がヒロインちゃんのライバルってことは、悪役令嬢の彼女のライバルが私ということ。

つまり私が邪魔になる立ち位置。悪役令嬢ものも大体そんな感じのが多かった気がする。

だから協力できるはず、だよね?

……でも、悪役令嬢の方は恋愛に興味ないのが多いんだっけ。なんか普通に平和に暮らしたい、みたいなの。

???それってヒロインちゃんが悪役令嬢が平和に暮らすのを邪魔するってこと、だよね?

「ねえ」
「は、はい!」

この考え込む癖どうにかしないと。

“私”の記憶が蘇ってからフィリアは現実から逃げるかのように考え込むところがあった。
けど最近は特に酷い気がする。

「私の名前はシャーロット・ヴィヴィシアよ。」
「あ、はい!私はフィリア・フェルノって言います!」

やっと!普通に!挨拶できた!

にしても不思議なことがある。
貴族の挨拶ってもっとややこしくなかっただろうか?

なんかこう……公爵とか子爵とかそういうの。
学生……だからなのだろうか?それとも私の勘違い?

でも私が先に名乗ったことに……いや、彼女は私のことを“常識のない”と言った。

もしかするとその言葉は、ただ単純に話を聞かずに突然名乗ったことに対してだったらしっくりとくる。

別の話をしていて突然思い出したかのように名乗る。うん、間違いなく常識のない人だ。

なるほど!と思わずシャーロットさんの方を見つめてしまう。

……にしても本当にキラキラしてる。細かい。目にくる。

これ描いた原画家さん誰なんだろ……すごく細かい、思わず凝視してしまう。

その視線が気になったのかシャーロットさんは軽く咳払いをして腰に手を当ててポーズを決める。

あれだ、立ち絵が切り替わったって感じだ。

「フィリアさん、私とジュリアス様はこの後大事な試験がありますの。」
「あ、はい!」

ジュリアス!このキラキラ王子様ジュリアスって名前!?

なんか名前負けしてない??いや見た目は100点満点って感じだけど!見た目と名前負けしてない??

ジュリアスって……なんだっけ、どこかの国のやつだよね。
他の国だとユーリーとかユリウスとかになる。

シャーロットも、確かシャルロッテとかシャルロットとかの……この二人の人名でよく使われる名前持ってきたのかな?

あ、ちゃんと話聞かないと、いけないいけない。

「ですので、早く終わらせられるように余計なことはしないでくださいね。」
「シャーロット、余計なことをすると決めつけるのはやめろ。」

なんで噛み付くの!反抗期の息子か!?

段々戯れているように見えてきたんだけどこれ、戯れてるの?

先生的にはどういう風に見え……って先生もういないし!?

「ジュリアス様も余計な口出しはしないでくれません?試験に遅れて、失敗しても知りませんわよ?」
「……っ!」

あー確かに遅れて慌てて失敗、恥ずかしいね。

でも言い方が合わなかったのか如何にも怒ってます!っていう風に顔が赤くなって歪んでいる。

…………ある意味乙女ゲームっぽい?

乙女ゲームはよく乙女ゲーマーさんたちもいうがカウンセリング力を試されているようなところがある。

攻略対象によって癒しというか刺さる方向がバラバラで、それを見分けてガンガン好感度を上げていくものは結構ある。

……これ、私ある程度好感度上げた方がシャーロットさん的にも私的にも平和なのではないだろうか。

…………えーでもこの二人はこれはこれでいいコンビっぽいから手を出したくない。

思わず顔をしかめてしまって慌ててニコニコと笑顔を作る。

そこでちらほらと人が増えてきていることに気がつく。

新入生ではないことがリボンとネクタイの色でわかる。

………この二人、仲悪いの見せちゃダメなんじゃ?

仕方ない、ここは私がなんとかしよう!

「………とりあえず!よろしくお願いしますね!
シャーロット先輩!ジュリアス先輩!」

私史上最高のレベルの笑みを作り上げた。
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