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迷子です!
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ガサガサと草をかき分けて進んでいく。
植物の中には鋭い葉を持つものもいて、手は気がつくと切り傷だらけで血が流れてる。
「この学校、なんで学内に森があるの!?迷った!」
帰りますと告げたが寮に荷物あるなと帰るのをやめ寮に行こう、と決めたのはいいが場所がわからず。
通りがかった上級生に、体調が悪くて先に寮に行くことに…と言い訳しながら場所を聞いて……。
「………あ、森の中にあるなんて一言も言ってなかった………。」
言われた方向に歩いて行くと森の入口があって、道らしきものがあったから中かなって思い込んで入って、気がつくと道から外れたのか道が消えたのかしていて、迷子になった。
これがフィリアだからなのか方向音痴の“私”のせいなのか……うーん、分からない。
ただ気になるのは、森を見つけてから迷子になるまで意識がぼーっとしていたことだ。
夢見心地……といえばいいのだろうか。
それに、この先に進まなければと何故か強く思い込んでいて………まあ今はそれもなく、これダメなんじゃと引き返して……いるはず。
「なんかそろそろ暗くなってきたし、本格的にやばいかも……。」
幸いと言っていいのか魔力の心配はないけれど、初級魔法しか使えないのに夜の見知らぬ森でのサバイバル生活は全力で遠慮したい。
一瞬森燃やせば誰か気付いてくれるのではって考えてしまったけど、燃え広がるのに時間かかるしまず燃やしちゃダメでしょうと自分でツッコミをいれる。
この森、というか森自体あまり入ったことがないのでこういう時どうすればいいのか分からない。
山だと水の流れる方向に歩けば下りられるからとは何処かで聞いたけど、今のところ水音なんてないし川があるのかも分からない。
それに意識がはっきりしてすぐに来た道を戻ろうとしたが、その道が見当たらないし、とりあえず反対にと歩き出したけど、いつまで経っても森を出られない。
「どうしよう………とりあえず何か使えるものがないか荷物の確認、しようかな。」
足も疲れたと近くの木にもたれかかる様にして座り込み、筆記用具と入学許可証くらいしか入れた覚えのない鞄を開ける。
「あれ………なんか色々入ってる……?」
荷物が重いなとは思っていたけど、私の入れた覚えのない物が入っていて、取り出して確認する。
一つは筒状の物で、まさかと上下に振るとちゃぽんちゃぽんと水音が聞こえる。これは、水筒だ。
………ならこっちの包みは、もしかして!
厚手の布で包まれているものを開くと、中から両手のひら程の大きさの箱が出てきて上には紙が乗っていた。
紙を手に取り、先に箱を開けると中には少し歪な形のクッキーが沢山入っている。
「この少し歪な手作りクッキーは………まさか。」
箱とともに包まれていたあの紙を慌てて開いて確認する。
“姉さん、すぐにお腹空いたとか喉が渇いたとか言い出すんだから次からちゃんと自分で準備するように。クッキー、多めに作ったから友達作りにでも使ってね。”
名前は書いていないけど、姉さんと書いてる時点でバレバレだよリルー!!と心の中で叫びながら手を合わせる。
このクッキー、友達作りには使えないけど私の命を繋ぐかもしれないよ!
植物の中には鋭い葉を持つものもいて、手は気がつくと切り傷だらけで血が流れてる。
「この学校、なんで学内に森があるの!?迷った!」
帰りますと告げたが寮に荷物あるなと帰るのをやめ寮に行こう、と決めたのはいいが場所がわからず。
通りがかった上級生に、体調が悪くて先に寮に行くことに…と言い訳しながら場所を聞いて……。
「………あ、森の中にあるなんて一言も言ってなかった………。」
言われた方向に歩いて行くと森の入口があって、道らしきものがあったから中かなって思い込んで入って、気がつくと道から外れたのか道が消えたのかしていて、迷子になった。
これがフィリアだからなのか方向音痴の“私”のせいなのか……うーん、分からない。
ただ気になるのは、森を見つけてから迷子になるまで意識がぼーっとしていたことだ。
夢見心地……といえばいいのだろうか。
それに、この先に進まなければと何故か強く思い込んでいて………まあ今はそれもなく、これダメなんじゃと引き返して……いるはず。
「なんかそろそろ暗くなってきたし、本格的にやばいかも……。」
幸いと言っていいのか魔力の心配はないけれど、初級魔法しか使えないのに夜の見知らぬ森でのサバイバル生活は全力で遠慮したい。
一瞬森燃やせば誰か気付いてくれるのではって考えてしまったけど、燃え広がるのに時間かかるしまず燃やしちゃダメでしょうと自分でツッコミをいれる。
この森、というか森自体あまり入ったことがないのでこういう時どうすればいいのか分からない。
山だと水の流れる方向に歩けば下りられるからとは何処かで聞いたけど、今のところ水音なんてないし川があるのかも分からない。
それに意識がはっきりしてすぐに来た道を戻ろうとしたが、その道が見当たらないし、とりあえず反対にと歩き出したけど、いつまで経っても森を出られない。
「どうしよう………とりあえず何か使えるものがないか荷物の確認、しようかな。」
足も疲れたと近くの木にもたれかかる様にして座り込み、筆記用具と入学許可証くらいしか入れた覚えのない鞄を開ける。
「あれ………なんか色々入ってる……?」
荷物が重いなとは思っていたけど、私の入れた覚えのない物が入っていて、取り出して確認する。
一つは筒状の物で、まさかと上下に振るとちゃぽんちゃぽんと水音が聞こえる。これは、水筒だ。
………ならこっちの包みは、もしかして!
厚手の布で包まれているものを開くと、中から両手のひら程の大きさの箱が出てきて上には紙が乗っていた。
紙を手に取り、先に箱を開けると中には少し歪な形のクッキーが沢山入っている。
「この少し歪な手作りクッキーは………まさか。」
箱とともに包まれていたあの紙を慌てて開いて確認する。
“姉さん、すぐにお腹空いたとか喉が渇いたとか言い出すんだから次からちゃんと自分で準備するように。クッキー、多めに作ったから友達作りにでも使ってね。”
名前は書いていないけど、姉さんと書いてる時点でバレバレだよリルー!!と心の中で叫びながら手を合わせる。
このクッキー、友達作りには使えないけど私の命を繋ぐかもしれないよ!
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