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9 内情調査
「ラルファ、どうだ?詳しく分かったか?」
ラルファは俺と幼馴染みの従兄で宰相だ。
俺が宰相になって欲しいと頼んだ。信頼している相棒だ。
幼い頃から勉学、剣の鍛錬、帝王学を一緒に学んできた。
俺の片腕として、育ってきた。
「この王宮は、どうやら、マリアナ王太子妃に仕事を押しつけ、肝心の王太子は、第二夫人と遊んで暮らしているようですね。マリアナ王太子妃のドレスが派手やかでないのは、王太子がマリアナ王太子妃の予算を全て第二夫人に充てているようです。影からの調査は、まだあります。国王陛下は執務室で、日中は仕事をしているようですが、夜は第二夫人の元で暮らしております。マリアナ王太子妃は、夜に執務室で仕事をしているようです。マリアナ王太子妃は、私達の接待で仕事が日中できないのでしょう。皆が寝静まった深夜に執務室の電気が付いております。机の上には、書類が山のようになっております。王妃も執務はされていないようです」
「マリアナ王太子妃の仕事量は、3人分という事だな?」
「肝心の王太子が仕事をしないので、マリアナ王太子妃の負担が大きいのでしょう」
「王家に売られたという話は、嘘ではないようだな」
「そうですね。影が留守中に極秘資料を探したのですが、マリアナ王太子妃の言った事に間違いはないようです」
「記憶喪失というのは?」
「本当の事のようです。極秘資料にも書かれておりました。事故以前の事は忘れているようです。唯一覚えていたのは、マリアナという名前と母が亡くなる様子だったと別の資料にも書かれておりました」
「俺のことも覚えてはいないのだな」
「そうだと思います」
「部屋はどうなっている?」
「マリアナ王太子妃の部屋は、我々と同じ棟のほんの数部屋離れた場所にあります。夫婦の部屋には第二夫人がいるそうです」
「夫婦の関係は?」
「どうやら白い結婚のようです」
「思った通りであったな。このまま影をこの国に置き、マリアナ王太子妃を護れ」
「はい。その様に致します。それから、部屋には侍女もいないそうです」
「なんだと?」
俺は、皺一つ無かったスラックスを握った。
「味方が一人もいないのか?」
「その様です。一応、侍女と言われている者がおりますが、王妃と繋がっており、幼い頃、母親と離ればなれになったマリアナ王太子妃が寂しがり侍女に甘えた事があったそうです。侍女は王妃にその事を告げて、マリアナ王太子妃を懲罰室に閉じ込める事件がありました。泣き叫ぶ幼いマリアナ王太子妃をお助けする者はいなかったようです。国王陛下が翌朝、発見して保護されましたが、国王陛下は第二夫人との暮らしもありますので、マリアナ王太子妃は部屋でお一人で過ごしていたようです。幼い頃は基本的に時間割のように家庭教師がつき、勉強の後、寝るだけのようだったと」
俺は悔しくて、拳を太股にぶつけた。
「そんな幼い子供に対して、なんと卑劣な」
「マリアナ王太子妃は、懲罰室に閉じ込められる事件後から、誰にも心を許してはいないようです」
「当然であろう」
「最近の話ですと、深夜まで仕事をしていたマリアナ王太子妃が、深夜に空腹を訴えて、キッチンにパンが欲しいと訪ねていったようです。シェフ達は食事を作って、マリアナ王太子妃に与えたようです。夕食の時間に仕事が終わらないようなので、シェフはマリアナ王太子妃の執務室に届けるようになったとか」
「誰も、手伝わないのか?」
「そのようです。ペリオドス王太子の印のいる物は、国王陛下に届けているそうです」
「なんという事だ」
「このままでは、彼女は精神的にも肉体的にも壊れてしまいます。なんとしても保護しなくてはなりません」
「来るのが、遅かったか?」
「まだ手遅れではありません」
ラルファは、俺の握りした手を包み込んだ。
「ああ、そうだな」
俺は握りしめていた手を緩めて、落ち着くために深呼吸を一つした。
「救出方法について、対策などそろそろ具体的に決めていきましょう」
「ああ、ドゥオーモ王国での様子も分かった。我が国に招待して、その時に絶対に返さない方法を考えよう」
俺はラルファと近衛騎士団長のクラースを呼んで、この先の事を話し合った。
ダムと堤防の視察は、口実であった。
それを悟られぬように、早めに帝国に戻り、お礼という名目で、マリアナ王太子妃を招き入れたい。
できれば、馬鹿なペリオドス王太子殿下も伴い、捨てさせる方法がよかろう。
ペリオドス王太子が来れば、第二夫人のジュリアン殿も来るだろう。
二人にはピエロになってもらうつもりだ。
ラルファは俺と幼馴染みの従兄で宰相だ。
俺が宰相になって欲しいと頼んだ。信頼している相棒だ。
幼い頃から勉学、剣の鍛錬、帝王学を一緒に学んできた。
俺の片腕として、育ってきた。
「この王宮は、どうやら、マリアナ王太子妃に仕事を押しつけ、肝心の王太子は、第二夫人と遊んで暮らしているようですね。マリアナ王太子妃のドレスが派手やかでないのは、王太子がマリアナ王太子妃の予算を全て第二夫人に充てているようです。影からの調査は、まだあります。国王陛下は執務室で、日中は仕事をしているようですが、夜は第二夫人の元で暮らしております。マリアナ王太子妃は、夜に執務室で仕事をしているようです。マリアナ王太子妃は、私達の接待で仕事が日中できないのでしょう。皆が寝静まった深夜に執務室の電気が付いております。机の上には、書類が山のようになっております。王妃も執務はされていないようです」
「マリアナ王太子妃の仕事量は、3人分という事だな?」
「肝心の王太子が仕事をしないので、マリアナ王太子妃の負担が大きいのでしょう」
「王家に売られたという話は、嘘ではないようだな」
「そうですね。影が留守中に極秘資料を探したのですが、マリアナ王太子妃の言った事に間違いはないようです」
「記憶喪失というのは?」
「本当の事のようです。極秘資料にも書かれておりました。事故以前の事は忘れているようです。唯一覚えていたのは、マリアナという名前と母が亡くなる様子だったと別の資料にも書かれておりました」
「俺のことも覚えてはいないのだな」
「そうだと思います」
「部屋はどうなっている?」
「マリアナ王太子妃の部屋は、我々と同じ棟のほんの数部屋離れた場所にあります。夫婦の部屋には第二夫人がいるそうです」
「夫婦の関係は?」
「どうやら白い結婚のようです」
「思った通りであったな。このまま影をこの国に置き、マリアナ王太子妃を護れ」
「はい。その様に致します。それから、部屋には侍女もいないそうです」
「なんだと?」
俺は、皺一つ無かったスラックスを握った。
「味方が一人もいないのか?」
「その様です。一応、侍女と言われている者がおりますが、王妃と繋がっており、幼い頃、母親と離ればなれになったマリアナ王太子妃が寂しがり侍女に甘えた事があったそうです。侍女は王妃にその事を告げて、マリアナ王太子妃を懲罰室に閉じ込める事件がありました。泣き叫ぶ幼いマリアナ王太子妃をお助けする者はいなかったようです。国王陛下が翌朝、発見して保護されましたが、国王陛下は第二夫人との暮らしもありますので、マリアナ王太子妃は部屋でお一人で過ごしていたようです。幼い頃は基本的に時間割のように家庭教師がつき、勉強の後、寝るだけのようだったと」
俺は悔しくて、拳を太股にぶつけた。
「そんな幼い子供に対して、なんと卑劣な」
「マリアナ王太子妃は、懲罰室に閉じ込められる事件後から、誰にも心を許してはいないようです」
「当然であろう」
「最近の話ですと、深夜まで仕事をしていたマリアナ王太子妃が、深夜に空腹を訴えて、キッチンにパンが欲しいと訪ねていったようです。シェフ達は食事を作って、マリアナ王太子妃に与えたようです。夕食の時間に仕事が終わらないようなので、シェフはマリアナ王太子妃の執務室に届けるようになったとか」
「誰も、手伝わないのか?」
「そのようです。ペリオドス王太子の印のいる物は、国王陛下に届けているそうです」
「なんという事だ」
「このままでは、彼女は精神的にも肉体的にも壊れてしまいます。なんとしても保護しなくてはなりません」
「来るのが、遅かったか?」
「まだ手遅れではありません」
ラルファは、俺の握りした手を包み込んだ。
「ああ、そうだな」
俺は握りしめていた手を緩めて、落ち着くために深呼吸を一つした。
「救出方法について、対策などそろそろ具体的に決めていきましょう」
「ああ、ドゥオーモ王国での様子も分かった。我が国に招待して、その時に絶対に返さない方法を考えよう」
俺はラルファと近衛騎士団長のクラースを呼んで、この先の事を話し合った。
ダムと堤防の視察は、口実であった。
それを悟られぬように、早めに帝国に戻り、お礼という名目で、マリアナ王太子妃を招き入れたい。
できれば、馬鹿なペリオドス王太子殿下も伴い、捨てさせる方法がよかろう。
ペリオドス王太子が来れば、第二夫人のジュリアン殿も来るだろう。
二人にはピエロになってもらうつもりだ。
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