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(このままじゃ、埒が明かないか……。それに、人拐いになんて捕まってたんだもの。今は大丈夫でも後から恐怖に怯える事もあるし、もう少しだけなら仕方ないかな)
カルラが少し考え込み、返答を返そうとしたその時、エンヤが敵意剥き出しに言葉を放つ。
「疚しい事がないなら何故それ程急ぐ?お前の行動は怪しすぎるとしか言い様がない!」
(こっちにはこっちの事情ってもんがあるのよ!本っ当ウザい。心底去りたい!!)
嫌々ながら、カルラは言葉を返す。
「怪しいなり疚しいなり思うんなら、あたしの事なんか放って置いてくれない?それにさっき、そっちのお兄さんが怪しい者じゃないって言ったけど、怪しい奴がわざわざ『私は怪しいです』なんて言う訳ないし、そもそも怪しくないって言われても、それを鵜呑み出来る程、世の中甘くなんてないわ」
この世界で生きてるなら、他人がどれ程信用ならないかなんて分かりきった事じゃないかと、そんな意思を乗せた視線をエンヤに投げ付ける。
ただし、このままじゃ堂々巡りで埒が明かないと分かりきっているので、この近辺からさっさと離れたい理由の一つ、人拐いの話題を出す事にする。
「とはいえ、このままここで、あなた達とのんびりしてたら、逃げて来たのが無駄になるわ。あいつ等に二度も捕まるのは嫌だもの。彼女の事も放って置けないし、少しの間だけ同行させてもらうわ」
カルラがザアイに向かって言葉を放ち、ティファの手を取り三人の方へと歩き出す。
三人はカルラの言葉に周囲を警戒し、周りに他の人の気配がないのを確認してから、再度ザアイがカルラに声を掛ける。
「分かりました。確かにのんびりしている暇は無さそうですね。カルラさんはヒューリーの馬に乗って下さい。エンヤはティファを。私達が来た道を少し戻って、分かれ道まで進みましょう。近くの人里へと言いたい所ですが、地理は相手の方が上です。人里は素通りして、野宿をしましょう」
近くの街や村なんぞに行って、万一、あいつ等の仲間や追っ手と出会したりしたら、元も子もない。なので、カルラもザアイの言葉に頷き、ティファをエンヤに託し、ヒューリーの元へと行く。
折角、馬という足があるのだ。使わない手はない。
カルラが少し考え込み、返答を返そうとしたその時、エンヤが敵意剥き出しに言葉を放つ。
「疚しい事がないなら何故それ程急ぐ?お前の行動は怪しすぎるとしか言い様がない!」
(こっちにはこっちの事情ってもんがあるのよ!本っ当ウザい。心底去りたい!!)
嫌々ながら、カルラは言葉を返す。
「怪しいなり疚しいなり思うんなら、あたしの事なんか放って置いてくれない?それにさっき、そっちのお兄さんが怪しい者じゃないって言ったけど、怪しい奴がわざわざ『私は怪しいです』なんて言う訳ないし、そもそも怪しくないって言われても、それを鵜呑み出来る程、世の中甘くなんてないわ」
この世界で生きてるなら、他人がどれ程信用ならないかなんて分かりきった事じゃないかと、そんな意思を乗せた視線をエンヤに投げ付ける。
ただし、このままじゃ堂々巡りで埒が明かないと分かりきっているので、この近辺からさっさと離れたい理由の一つ、人拐いの話題を出す事にする。
「とはいえ、このままここで、あなた達とのんびりしてたら、逃げて来たのが無駄になるわ。あいつ等に二度も捕まるのは嫌だもの。彼女の事も放って置けないし、少しの間だけ同行させてもらうわ」
カルラがザアイに向かって言葉を放ち、ティファの手を取り三人の方へと歩き出す。
三人はカルラの言葉に周囲を警戒し、周りに他の人の気配がないのを確認してから、再度ザアイがカルラに声を掛ける。
「分かりました。確かにのんびりしている暇は無さそうですね。カルラさんはヒューリーの馬に乗って下さい。エンヤはティファを。私達が来た道を少し戻って、分かれ道まで進みましょう。近くの人里へと言いたい所ですが、地理は相手の方が上です。人里は素通りして、野宿をしましょう」
近くの街や村なんぞに行って、万一、あいつ等の仲間や追っ手と出会したりしたら、元も子もない。なので、カルラもザアイの言葉に頷き、ティファをエンヤに託し、ヒューリーの元へと行く。
折角、馬という足があるのだ。使わない手はない。
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