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リシュリー㉗
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「え、私にお客さん、ですか?」
平穏に日々を過ごしている中、突然の私宛の来客を告げられた。たまたま対応したマイラさんによると、相手は高そうなフロックコートを着た知らない男性で、自身をエルンスト伯爵の傍仕えと名乗っているらしい。
週に一度の休みの日で、久々にエレノアと二人きりで外を走り回り疲れた私が、エレノアの隣で一緒に昼寝しようと考えている時だった。すぐ横のベビーベッドで気持ちよさそうに両手両足を広げて眠る我が子の頬を撫でながら、私は首を傾げた。
「エルンスト伯爵……? そんなお貴族様に知り合いなんていないですけど」
「うん、そうよねぇ。先触れも何も無いし、何かの間違いじゃないかと思って私も何度も確認したんだけど、先方は『自分が用があるのはリシュリーで間違いない』って言って引かないのよ」
「ええっと……それ、私が行かなきゃ駄目な奴ですよ、ね……?」
「そうね。私じゃお貴族様を追い返すことは流石に出来ないわ。デイブさんがいてくれたら良かったけど、今商談で外に出てるのよね……。取り合えず応接室に押し込んだけど、伯爵様ご本人でないとはいえ、あまり待たせない方がいいと思うわ」
「うう……ま、マイラさんどうしましょう?!」
「取り合えず、リリーちゃんは手持ちの服の中で一番まともな服に着替えて。そうね……王宮に着ていったワンピースなんていいんじゃないかしら? 化粧はもうしている時間がないから、髪だけさっとまとめればいいと思うわ」
「分かりました。あの……マイラさん、一緒について来て貰ったら駄目ですか?」
「そうしたいのは山々だけれど、先方がなんて言うかによるわね……。それに接客なんかでお貴族様と話すことはあても、私はあくまで平民だから、向こうが何か無理を言って来たとしても私には止められない」
慌ててクローゼットから取り出したワンピースに着替える私の横で、マイラさんが申し訳なさそうに眉を下げる。
別にマイラさんが悪いわけじゃないのに。
「いえ、傍にいて貰えるだけで心強いので! というか、私なんかに一体何の用なんでしょうか」
「分からないけれど、迂闊な言動はしないよう、出来るだけ余計なことは話さない方がいいわね。何を言われても、その場で了承したら駄目よ。なんとか乗り切って、デイブさんが戻ったら相談してみましょう」
私と年はそこまで変わらないはずなのに、頼もしいマイラさんにホッとする反面、迷惑をかけ通しで申し訳なくも思う。これを乗り切ったら何か美味しいものでもご馳走しよう、と思いながら、急いで身支度を整えた。
■■■■■■
「やぁ、突然お呼び出ししてすみませんね。私はキャメルと申します。貴方がリシュリーさんですか?」
「ど、どうもお待たせしました。はい、私がネルソン商会のリシュリーです。あのぅ、本日はどういったご用件でしょうか? あ、その前に念の為私の同僚が同席しても?」
マイラさんと共に応接室へ急ぐと、黒いフロックコートを着て栗色の髪を後ろに名でつけた男性がソファに腰掛けていた。こちらを振り向くと、にこり、と貼り付けたような笑みを浮かべる。
キャメルと名乗った男性は、口では謝りながらも尊大な態度でソファに座ったまま立ち上がろうともしなかった。マイラさんの同席を頼むと、ほんの一瞬不快そうに睥睨したが、すぐにまた作り笑いを浮かべ「勿論」と頷いた。
「早速ですが、本日はエルンスト伯爵閣下の代理で参りました」
「エルンスト伯爵閣下、ですか……?」
「左様。ああ、平民のあなた方はご存知ないかも知れませんが、エルンスト伯爵家と言えばこの国で最も古い家門の一つです。ちょうど王都を挟んで此方とは反対側、東側に領地を拝領しています。はぁ~しかし此処までくるのは大変でした。何しろエルンスト伯爵領と違って碌に道の整備もされていないんですから……」
あからさまに此方を見下した態度にムッとする気持ちが湧きあがる。隣でマイラさんも不快そうに一瞬眉を寄せていた。気分は悪いが、生憎エルンスト伯爵領とやらがどの程度栄えているのか、王都と故郷の村しか知らない私には知り様がないのでぐっと黙るしかない。
それにしても、頼まれても無いに勝手に訪問してきてその言い草はどうかと思うけれど……。
「それはお疲れ様でございますね。ところで、当商会のリシュリーにどういったご用件でしょうか」
黙り込む私を見兼ねてか、マイラさんが話を繋いでくれる。
「ああ、大変名誉なお話です。心して聞いて下さい」
「はぁ……」
「なんですか、その気の抜けた返事は。これだから平民は」
溜息を吐きながらわざとらしくごちるキャメルとやらの感じの悪さに驚いた私だが、仕事上で貴族と関わる事のあるマイラさんは慣れているのか、顔色を変えることなく微笑を維持している。商売人として私も真似しなくては、と気を引き締める。
「まぁ、いいでしょう。今日はリシュリーさんにエルンスト伯爵閣下との縁談をお持ちしました」
「え……私に縁談、ですか?!」
驚きのあまり、つい先程マイラさんを見習い表情を崩さぬようにしよう、という私の決意は呆気なく崩れ去った。隣でマイラさんが驚きに息を呑んだのが分かる。
キャメル氏はそんな私たちの様子を気遣うことも無く、一方的につらつらと話を続ける。
「ええ。第三夫人という形にはなりますが、妾ではなく正式な夫人です。寛大な事に伯爵閣下はお子さんも纏めて受け入れると仰っています」
だから当然受け入れるよな?、という内心を隠すことなく傲慢な笑みを浮かべソファに腰掛けるキャメル氏に言葉が出ない。私が断る可能性なんて、これっぽっちも考えていないのが丸分かりのその様子は、私を苛立たせた。
「失礼ですが、何故突然そのようなことを? 私はただの平民ですし、身分が違いすぎると思うのですが。大体、何故私のことをご存知なのですか?」
「……エルンスト伯爵閣下は慈悲深いお方です。貴方が若い身空故こちらの商会でスキルを酷使させられていると風の噂で聞かれたのです。お優しい閣下は、ならば自分の所で保護してやろう、と慈悲の心を抱かれたのですよ。リシュリーさん、貴方、聞く所によると、結婚もせずに孕んだ父親のいない幼子を一人で育てているそうじゃないですか?」
厭な笑みを浮かべるキャメル氏に、私は言葉を失った。
(スキルのことだけじゃなくて、エレノアのことまで知られているの? 私のことを調べた、ってこと? なんで? どうして……?!)
「私個人としてはそんなふしだらな女性を伯爵家に迎え入れるなんて、第三夫人と言えどもとんでもないと思いますが、エルンスト伯爵閣下は矮小な私めと違い、海のように広い慈悲の心をお持ちです。お一人で子を育てていくのは大変だろう、と、貴方を娶った暁には娘さんをご自分の養子にして育ててもいい、とまで仰っているのですよ。貴族社会からはじき出された平民が経営するこんなちんけな商会で働くよりずっといい環境を与えてあげられるのですよ?」
下賤な身には過ぎた申し出でしょう? と、続けて平然と言ってのけたキャメル氏の瞳はあからさまに私を蔑んでいて、平民相手とはいえ、とても自らの主君が求婚する相手に向ける眼差しでは無かった。
「……って……だ……い」
「はい? 何です?」
「……帰って下さい! 申し訳ありませんが、畏れ多く身に余るお話です。下賤なるこの身ではとても伯爵閣下のお役に立てるとは思えません。大変申し訳ございませんがお話は無かったことにしてお帰り下さいませ」
事を荒立てるのは得策ではないと頭では分かっていても、目の前の男の暴言やあからさまにこちらを見下した態度には我慢ならなかった。
私個人を貶されるのはまだいい。
だって、私が未婚なことも、父親がいない私生児を産んだのも事実だから。人様に誇れることではない。そこにどんな事情があったかなんて、傍から見たら関係無い。
だけど、何の罪も無いエレノアや、行き場の無かった私をすくい上げてくれた、皆に慕われるデイブさんや商会を貶されるのは我慢ならなかった。
「リ、リリーちゃん……」
隣でマイラさんが焦っているのは伝わってきたが、キャメル氏から目を逸らしたら負けな気がして、私は精一杯虚勢を張った。
平穏に日々を過ごしている中、突然の私宛の来客を告げられた。たまたま対応したマイラさんによると、相手は高そうなフロックコートを着た知らない男性で、自身をエルンスト伯爵の傍仕えと名乗っているらしい。
週に一度の休みの日で、久々にエレノアと二人きりで外を走り回り疲れた私が、エレノアの隣で一緒に昼寝しようと考えている時だった。すぐ横のベビーベッドで気持ちよさそうに両手両足を広げて眠る我が子の頬を撫でながら、私は首を傾げた。
「エルンスト伯爵……? そんなお貴族様に知り合いなんていないですけど」
「うん、そうよねぇ。先触れも何も無いし、何かの間違いじゃないかと思って私も何度も確認したんだけど、先方は『自分が用があるのはリシュリーで間違いない』って言って引かないのよ」
「ええっと……それ、私が行かなきゃ駄目な奴ですよ、ね……?」
「そうね。私じゃお貴族様を追い返すことは流石に出来ないわ。デイブさんがいてくれたら良かったけど、今商談で外に出てるのよね……。取り合えず応接室に押し込んだけど、伯爵様ご本人でないとはいえ、あまり待たせない方がいいと思うわ」
「うう……ま、マイラさんどうしましょう?!」
「取り合えず、リリーちゃんは手持ちの服の中で一番まともな服に着替えて。そうね……王宮に着ていったワンピースなんていいんじゃないかしら? 化粧はもうしている時間がないから、髪だけさっとまとめればいいと思うわ」
「分かりました。あの……マイラさん、一緒について来て貰ったら駄目ですか?」
「そうしたいのは山々だけれど、先方がなんて言うかによるわね……。それに接客なんかでお貴族様と話すことはあても、私はあくまで平民だから、向こうが何か無理を言って来たとしても私には止められない」
慌ててクローゼットから取り出したワンピースに着替える私の横で、マイラさんが申し訳なさそうに眉を下げる。
別にマイラさんが悪いわけじゃないのに。
「いえ、傍にいて貰えるだけで心強いので! というか、私なんかに一体何の用なんでしょうか」
「分からないけれど、迂闊な言動はしないよう、出来るだけ余計なことは話さない方がいいわね。何を言われても、その場で了承したら駄目よ。なんとか乗り切って、デイブさんが戻ったら相談してみましょう」
私と年はそこまで変わらないはずなのに、頼もしいマイラさんにホッとする反面、迷惑をかけ通しで申し訳なくも思う。これを乗り切ったら何か美味しいものでもご馳走しよう、と思いながら、急いで身支度を整えた。
■■■■■■
「やぁ、突然お呼び出ししてすみませんね。私はキャメルと申します。貴方がリシュリーさんですか?」
「ど、どうもお待たせしました。はい、私がネルソン商会のリシュリーです。あのぅ、本日はどういったご用件でしょうか? あ、その前に念の為私の同僚が同席しても?」
マイラさんと共に応接室へ急ぐと、黒いフロックコートを着て栗色の髪を後ろに名でつけた男性がソファに腰掛けていた。こちらを振り向くと、にこり、と貼り付けたような笑みを浮かべる。
キャメルと名乗った男性は、口では謝りながらも尊大な態度でソファに座ったまま立ち上がろうともしなかった。マイラさんの同席を頼むと、ほんの一瞬不快そうに睥睨したが、すぐにまた作り笑いを浮かべ「勿論」と頷いた。
「早速ですが、本日はエルンスト伯爵閣下の代理で参りました」
「エルンスト伯爵閣下、ですか……?」
「左様。ああ、平民のあなた方はご存知ないかも知れませんが、エルンスト伯爵家と言えばこの国で最も古い家門の一つです。ちょうど王都を挟んで此方とは反対側、東側に領地を拝領しています。はぁ~しかし此処までくるのは大変でした。何しろエルンスト伯爵領と違って碌に道の整備もされていないんですから……」
あからさまに此方を見下した態度にムッとする気持ちが湧きあがる。隣でマイラさんも不快そうに一瞬眉を寄せていた。気分は悪いが、生憎エルンスト伯爵領とやらがどの程度栄えているのか、王都と故郷の村しか知らない私には知り様がないのでぐっと黙るしかない。
それにしても、頼まれても無いに勝手に訪問してきてその言い草はどうかと思うけれど……。
「それはお疲れ様でございますね。ところで、当商会のリシュリーにどういったご用件でしょうか」
黙り込む私を見兼ねてか、マイラさんが話を繋いでくれる。
「ああ、大変名誉なお話です。心して聞いて下さい」
「はぁ……」
「なんですか、その気の抜けた返事は。これだから平民は」
溜息を吐きながらわざとらしくごちるキャメルとやらの感じの悪さに驚いた私だが、仕事上で貴族と関わる事のあるマイラさんは慣れているのか、顔色を変えることなく微笑を維持している。商売人として私も真似しなくては、と気を引き締める。
「まぁ、いいでしょう。今日はリシュリーさんにエルンスト伯爵閣下との縁談をお持ちしました」
「え……私に縁談、ですか?!」
驚きのあまり、つい先程マイラさんを見習い表情を崩さぬようにしよう、という私の決意は呆気なく崩れ去った。隣でマイラさんが驚きに息を呑んだのが分かる。
キャメル氏はそんな私たちの様子を気遣うことも無く、一方的につらつらと話を続ける。
「ええ。第三夫人という形にはなりますが、妾ではなく正式な夫人です。寛大な事に伯爵閣下はお子さんも纏めて受け入れると仰っています」
だから当然受け入れるよな?、という内心を隠すことなく傲慢な笑みを浮かべソファに腰掛けるキャメル氏に言葉が出ない。私が断る可能性なんて、これっぽっちも考えていないのが丸分かりのその様子は、私を苛立たせた。
「失礼ですが、何故突然そのようなことを? 私はただの平民ですし、身分が違いすぎると思うのですが。大体、何故私のことをご存知なのですか?」
「……エルンスト伯爵閣下は慈悲深いお方です。貴方が若い身空故こちらの商会でスキルを酷使させられていると風の噂で聞かれたのです。お優しい閣下は、ならば自分の所で保護してやろう、と慈悲の心を抱かれたのですよ。リシュリーさん、貴方、聞く所によると、結婚もせずに孕んだ父親のいない幼子を一人で育てているそうじゃないですか?」
厭な笑みを浮かべるキャメル氏に、私は言葉を失った。
(スキルのことだけじゃなくて、エレノアのことまで知られているの? 私のことを調べた、ってこと? なんで? どうして……?!)
「私個人としてはそんなふしだらな女性を伯爵家に迎え入れるなんて、第三夫人と言えどもとんでもないと思いますが、エルンスト伯爵閣下は矮小な私めと違い、海のように広い慈悲の心をお持ちです。お一人で子を育てていくのは大変だろう、と、貴方を娶った暁には娘さんをご自分の養子にして育ててもいい、とまで仰っているのですよ。貴族社会からはじき出された平民が経営するこんなちんけな商会で働くよりずっといい環境を与えてあげられるのですよ?」
下賤な身には過ぎた申し出でしょう? と、続けて平然と言ってのけたキャメル氏の瞳はあからさまに私を蔑んでいて、平民相手とはいえ、とても自らの主君が求婚する相手に向ける眼差しでは無かった。
「……って……だ……い」
「はい? 何です?」
「……帰って下さい! 申し訳ありませんが、畏れ多く身に余るお話です。下賤なるこの身ではとても伯爵閣下のお役に立てるとは思えません。大変申し訳ございませんがお話は無かったことにしてお帰り下さいませ」
事を荒立てるのは得策ではないと頭では分かっていても、目の前の男の暴言やあからさまにこちらを見下した態度には我慢ならなかった。
私個人を貶されるのはまだいい。
だって、私が未婚なことも、父親がいない私生児を産んだのも事実だから。人様に誇れることではない。そこにどんな事情があったかなんて、傍から見たら関係無い。
だけど、何の罪も無いエレノアや、行き場の無かった私をすくい上げてくれた、皆に慕われるデイブさんや商会を貶されるのは我慢ならなかった。
「リ、リリーちゃん……」
隣でマイラさんが焦っているのは伝わってきたが、キャメル氏から目を逸らしたら負けな気がして、私は精一杯虚勢を張った。
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