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9話
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俺たちは街の西門を通り、森の前まで来ていた。
目的のタケノコがある場所は、森のだいぶ手前の方らしい。
「思ってたより森の中は明るそうだな。」
「そうですね。でも、日が暮れるとこの森は危険なので、あんまり無理はしないようにしましょうね。」
「ああ。これからもずっとだが、安全にクエストをやっていこう。無茶すると怪我をしたり最悪死ぬかもしれない。」
「そうですね。森では出来るだけお互い離れないようにしましょうね。」
「そうだな。よーし!じゃあ森に入るか!とりあえず竹を探して進もうな。」
空を飛んでる鳥、木に引っ付いてる虫、希に姿を見せる動物、どれも名前は知らないが見たことはある。
「生態系は俺が来た世界と同じみたいだな。」
「そういえば、私たちは同じ世界から来たんでしょうかね?」
「確かに。言われてみればそうだなぁ。俺は2030年11月11日に地球の日本からこの世界にとばされたはずだ。」
「私は日本の同じ年の10月11日だったと思います。」
「ヒヨリは一か月ほどここで過ごしたっていってたよな。となると、俺たちは同じ世界の同じ時間軸から来たってことでいいと思うな。」
違う時間軸や世界から来たとしても大したこととではないと思うが、常識や根本的な生活習慣なんかが違うとどこかで問題になったりしたりするかもしれないか。
「仕事から帰る途中うっかりバスで眠って気づいたらあの木の下にねてたんだよ。」
「私は自室で夜勉強をしていたのは覚えているのですが、そのあとは曖昧です...気が付いたのは私もあの木の下なんですよ。」
二人の記憶を合わせても、お互いにそうなんだ~程度の内容である。
「異世界に来た理由や原因は、今俺たちが持っている情報だけでは分かりそうにないなぁ。」
「そうですね。でも正直私、もし元の世界に戻れる機会があっても戻らないかもしれないです…」
少し震えながらヒヨリは言う。
「あぁ。俺も同感だよ…」
わざわざ辛い世界に戻るのは嫌だよな。
ヒヨリと話ながら森を進んでいると、奥の方に竹林のようなものが見えた。
「あれ、竹じゃないか?」
「見に行ってみましょう!」
そしてそれは間違いなく竹林だった。
「アタリだな!よしっ、ここからは手分けしてタケノコを探そう。あんまり俺から離れないでくれ。常にお互いが見える位置にいるようにしよう。」
「分かりました!では私はそっちを見てきますね。」
そうして俺たちは互いに距離に気を使いながら別々の場所で作業を開始した。
お互い順調に作業は進み合計6本のタケノコが集まった。
「少し休憩をとるか?」
「そうですね。この辺りにはもうなさそうですし移動もかねて少し休める場所を探しましょう。」
俺たちはさらに奥へ進んだ。
奥へ進むと急にひらけた場所にでた。
周りは立派な竹林に囲まれ、温かい日差しと、竹の間を通り抜ける風が心地の良い場所だった。
「ここで休憩をしよう。」
「すごくいい場所ですね。」
俺たちは手近な岩に座った。
「なんか、ピクニックみたいですね!」
「そうだな~。すごく落ち着ける場所だ。竹も綺麗だし、太陽も心地いい。地面にも綺麗な花が……」
周りの地面には目を疑う光景が広がっていた。
「アキト、どうかしましたか?」
「ヒヨリ…よく周りを見てみてくれ。」
「………………………ええ!凄い!」
そこには、地面一面にタケノコが見えていた。
しゅごい!全部回収したるで!
「なんかすっごいテンション上がってきたぞ。」
「頑張って採りましょう♪」
「ああ、今度は二人で協力して掘っていこう!」
「はい!」
二人でまわりの土を掘って、俺がタケノコを切り取ってヒヨリが丁寧に整える。
これが男女の共同作業かぁ。深々とそう思う今日この頃です。
「あらかた採り尽くしちゃったな。」
「もうカゴがぱんぱんですね。」
「いくつ採れたか数えてみようか。一本、二本、三本…………24本!ちょうどクエスト3回クリア分採れたのか。」
「本当に目標クリア出来ましたね。」
「日が暮れる前に急いで街に戻ろう。」
「そうですね。最後まで気を抜かないようにしましょう。」
よっこいしょっと。
オグゥ!
ちょーっとこれ重くない?
むむ!確か、タケノコ一つの重さは1kgぐらいだった気がする。
つまり……ワオ24kg
アームカール10レップいけるかどうかの重量だ。
そりゃ重いはずだよな~。
ただ、ここで持てないとか言ったりしたら別の意味でもてなくなっちゃいそうだから、気合いで運びきるしかない!
「よーし。じゃあ帰ろうか!(汗)」
「はい♪」
「フンッフフンッフフン♪」
「ヒヨリ、ご機嫌だな。」
「そう見えます?」
「まあ、このタケノコを納品すれば結構な金が入るからな~。正直おれもテンションハイなんだよ。」
「私は久しぶりに温泉に行きたいです!」
「温泉か~。もう少し生活が安定したら行こうか。温泉が存在するかはわからないけど...」
そうしているうちに気づいたら街に入る門まで着いていた。
ヒヨリとの会話に夢中で、タケノコの重さをすっかり忘れていた。
幸せって素直に凄いと思いました。
「このままギルドへ納品だな。」
「タケノコ重いのに持たせちゃってごめんなさい。」
「気にするな。力仕事は俺に任せてくれ。」
キリッ 決まったなこれ。
「クエストお疲れさまでーす!早速納品の手続きをしますね。」
「はい。お願いします。」
「………個数、大きさ共に完璧でーす!計24本のタケノコの納品終了です。報酬の24000Gです!大金ですので使い過ぎに注意ですよー。」
「スピカさん、ありがとうございました。また宜しくお願いしますね!」
「はーい。また今度でーす!」
目的のタケノコがある場所は、森のだいぶ手前の方らしい。
「思ってたより森の中は明るそうだな。」
「そうですね。でも、日が暮れるとこの森は危険なので、あんまり無理はしないようにしましょうね。」
「ああ。これからもずっとだが、安全にクエストをやっていこう。無茶すると怪我をしたり最悪死ぬかもしれない。」
「そうですね。森では出来るだけお互い離れないようにしましょうね。」
「そうだな。よーし!じゃあ森に入るか!とりあえず竹を探して進もうな。」
空を飛んでる鳥、木に引っ付いてる虫、希に姿を見せる動物、どれも名前は知らないが見たことはある。
「生態系は俺が来た世界と同じみたいだな。」
「そういえば、私たちは同じ世界から来たんでしょうかね?」
「確かに。言われてみればそうだなぁ。俺は2030年11月11日に地球の日本からこの世界にとばされたはずだ。」
「私は日本の同じ年の10月11日だったと思います。」
「ヒヨリは一か月ほどここで過ごしたっていってたよな。となると、俺たちは同じ世界の同じ時間軸から来たってことでいいと思うな。」
違う時間軸や世界から来たとしても大したこととではないと思うが、常識や根本的な生活習慣なんかが違うとどこかで問題になったりしたりするかもしれないか。
「仕事から帰る途中うっかりバスで眠って気づいたらあの木の下にねてたんだよ。」
「私は自室で夜勉強をしていたのは覚えているのですが、そのあとは曖昧です...気が付いたのは私もあの木の下なんですよ。」
二人の記憶を合わせても、お互いにそうなんだ~程度の内容である。
「異世界に来た理由や原因は、今俺たちが持っている情報だけでは分かりそうにないなぁ。」
「そうですね。でも正直私、もし元の世界に戻れる機会があっても戻らないかもしれないです…」
少し震えながらヒヨリは言う。
「あぁ。俺も同感だよ…」
わざわざ辛い世界に戻るのは嫌だよな。
ヒヨリと話ながら森を進んでいると、奥の方に竹林のようなものが見えた。
「あれ、竹じゃないか?」
「見に行ってみましょう!」
そしてそれは間違いなく竹林だった。
「アタリだな!よしっ、ここからは手分けしてタケノコを探そう。あんまり俺から離れないでくれ。常にお互いが見える位置にいるようにしよう。」
「分かりました!では私はそっちを見てきますね。」
そうして俺たちは互いに距離に気を使いながら別々の場所で作業を開始した。
お互い順調に作業は進み合計6本のタケノコが集まった。
「少し休憩をとるか?」
「そうですね。この辺りにはもうなさそうですし移動もかねて少し休める場所を探しましょう。」
俺たちはさらに奥へ進んだ。
奥へ進むと急にひらけた場所にでた。
周りは立派な竹林に囲まれ、温かい日差しと、竹の間を通り抜ける風が心地の良い場所だった。
「ここで休憩をしよう。」
「すごくいい場所ですね。」
俺たちは手近な岩に座った。
「なんか、ピクニックみたいですね!」
「そうだな~。すごく落ち着ける場所だ。竹も綺麗だし、太陽も心地いい。地面にも綺麗な花が……」
周りの地面には目を疑う光景が広がっていた。
「アキト、どうかしましたか?」
「ヒヨリ…よく周りを見てみてくれ。」
「………………………ええ!凄い!」
そこには、地面一面にタケノコが見えていた。
しゅごい!全部回収したるで!
「なんかすっごいテンション上がってきたぞ。」
「頑張って採りましょう♪」
「ああ、今度は二人で協力して掘っていこう!」
「はい!」
二人でまわりの土を掘って、俺がタケノコを切り取ってヒヨリが丁寧に整える。
これが男女の共同作業かぁ。深々とそう思う今日この頃です。
「あらかた採り尽くしちゃったな。」
「もうカゴがぱんぱんですね。」
「いくつ採れたか数えてみようか。一本、二本、三本…………24本!ちょうどクエスト3回クリア分採れたのか。」
「本当に目標クリア出来ましたね。」
「日が暮れる前に急いで街に戻ろう。」
「そうですね。最後まで気を抜かないようにしましょう。」
よっこいしょっと。
オグゥ!
ちょーっとこれ重くない?
むむ!確か、タケノコ一つの重さは1kgぐらいだった気がする。
つまり……ワオ24kg
アームカール10レップいけるかどうかの重量だ。
そりゃ重いはずだよな~。
ただ、ここで持てないとか言ったりしたら別の意味でもてなくなっちゃいそうだから、気合いで運びきるしかない!
「よーし。じゃあ帰ろうか!(汗)」
「はい♪」
「フンッフフンッフフン♪」
「ヒヨリ、ご機嫌だな。」
「そう見えます?」
「まあ、このタケノコを納品すれば結構な金が入るからな~。正直おれもテンションハイなんだよ。」
「私は久しぶりに温泉に行きたいです!」
「温泉か~。もう少し生活が安定したら行こうか。温泉が存在するかはわからないけど...」
そうしているうちに気づいたら街に入る門まで着いていた。
ヒヨリとの会話に夢中で、タケノコの重さをすっかり忘れていた。
幸せって素直に凄いと思いました。
「このままギルドへ納品だな。」
「タケノコ重いのに持たせちゃってごめんなさい。」
「気にするな。力仕事は俺に任せてくれ。」
キリッ 決まったなこれ。
「クエストお疲れさまでーす!早速納品の手続きをしますね。」
「はい。お願いします。」
「………個数、大きさ共に完璧でーす!計24本のタケノコの納品終了です。報酬の24000Gです!大金ですので使い過ぎに注意ですよー。」
「スピカさん、ありがとうございました。また宜しくお願いしますね!」
「はーい。また今度でーす!」
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