7 / 7
最終話 最後に笑う者は… (side:リーニッド)
しおりを挟む
『アンヘルム伯爵家の惨劇!!』
俺は大きく書かれた新聞の見出しを読み進めた。
「自業自得だ……レイヴィス」
新聞をテーブルに置き、俺は腕を組みながらソファに深く座り目を閉じた。
俺は忠告したよな。
グロリアと関わるな、セルティアを愛しているのなら、二人きりで会うな…と。
なのにお前はグロリアと関係を持った。
その後も何度も忠告した。
グロリアと別れろと。
そしておまえは、とうとうあの温室で……
『卒業まで』などと自分に都合のいい言い訳で、グロリアとの関係を止めなかったレイヴィス。
その身勝手さが足を掬われる事になるとも知らずに。
◇
セルティアと出会ったのは高等学院1年の時。
ふわふわしたオリーブの髪。
キラキラした翠緑の瞳
そして小柄な姿が愛らしかった。
そんな彼女に、俺は一目ぼれした。
知り合いのいないクラスの中で、不安気にしている君に声を掛けた。
それが始まり。
話してみると、彼女も観劇が好きだと言う。
俺と同じ事が嬉しかった。
レイヴィスは『退屈で眠くなる』といつも言っていたから。
けれど彼女が好きになったのは……俺の友人のレイヴィスだった。
レイヴィスも彼女に好意を抱いていた事はすぐに分かったよ。
だから俺は、両想いの二人の間に割り込む気など全くなかった。
楽しそうにあいつの話をする君の嬉しそうな笑顔を見る度に、胸の中で熱くなる感情と、チリチリと痛む感情が行き交う。
それでも応援したのは君の心に俺がいないから。
君にとって俺はあくまでもいい友人。
けれど俺はそれで良かった。
セルティア…君が幸せならそれで良かったんだよ。
もし俺が気持ちを伝えたとしても、戸惑う君の顔が目に浮かぶ。
そしたら友達でさえいられなくなってしまう。
それだけは嫌だった。
だから卒業後、セルティアとレイヴィスの結婚式を見たら、気持ちにけじめをつけるつもりでいた。
暫く国を離れて、君への思いを過去のものにしようと思っていたんだ。
けれど、グロリアが転校して来てから状況が一変した ――――――
レイヴィスはグロリアと過ごすようになった。
最初は、級長として転校生の世話を焼くのは当然と思っていた。
けどその内、二人で街に出かけるようになっていったよな、レイヴィス。
それを俺が咎めると、
「来たばかりで慣れない街だから案内しただけだ」
二人で出かけた理由を、おまえはさも親切心から来るかのように言っていたな。
確かに、始めはその気持ちも本当だったのだろう。
けれどセルティアがどんな思いで二人を見ているのか、分からなかったのか?
セルティアと二人で会う回数が減っていき、そんなおまえの態度に俺が何も気づかないとでも?
俺たちとの距離が広がるほど、グロリアとの距離が近づいていったレイヴィス。
俺は何度も言った。
グロリアにもう関わるな、別れろ…と。
だがおまえはその内、俺を疎ましがるようになったな。
そして、おまえは言った。
「うるさいな! グロリアとは、卒業までの割り切った関係だ!」
「………は? 何言ってんだ、レイヴィス!」
「おまえが何も言わなければいいんだ! おまえだって、セルティアが傷つく姿を見たくはないだろ? 知らなければ何もないと同じだよ」
「!!」
そう言うとおまえは足早に去って行った。
どうせこれからグロリアに会うんだろ。
俺は怒りを通り越して呆れた。
“知らなければ何もないと同じ”……だと!
あんなヤツだったか?
女を知って、理性がぶっ飛んだのか!?
ああ…確かに、セルティアが傷つく姿は見たくない、けれどセルティアを不幸にする事は絶対に許せない!
それに…卒業してグロリアとの関係をあいつが切れるとは思えなかった。
「おまえが選んだんだ、愛情より欲情を…」
俺はもともと、3年の時に転入してきたグロリアに違和感を持っていた。
あまりにも季節外れの転校生。
何か引っかかるものがあった。
それからレイヴィスとグロリアが一緒にいるようになり、俺たちの関係がおかしくなっていった。
だから調べたんだよ、この季節外れの転校の理由を。
この学院に来る前、あいつは隣国にいたといっていた。
その国には俺と同い年の従兄弟が住んでいる。
グロリアの事で何か知らないか聞いてみたところ、グロリアがいた学院に従兄弟も通っていて、面白い事が分かった。
グロリアはとある子爵家の令息と関係を持っていた。
それが子爵令息の婚約者にバレて、その婚約は破談になったらしい。
令息は次男だった。
婚約相手である伯爵家の長女と婚姻し、将来は伯爵家を継ぐ予定だったとか。
しかしグロリアとの不貞が露呈し、婚約は破棄。
男は家門から除籍され、屋敷を追い出されたようだ。
グロリアは学院から停学処分を受ける前に自主退学し、この高等学院へ編入したという事のようだ。
そしてここでも同じことをしたのか。
前回のトラブルから何も学んでいないんだな。
多分一度や二度じゃないだろう。
人のモノが好きな、ただの尻軽女。
そうして、発覚したおまえらの関係。
だが、どれだけグロリアが誘惑しようと、おまえが拒絶すれば良かっただけの話なんだよ、レイヴィス。
おまえにはセルティアがいただろ?
なのに愛情より欲情に感けたおまえに…セルティアを裏切った時点で、彼女を幸せにする資格なんかないんだよ!
婚約破棄後、レイヴィスはグロリアと結婚した。
グロリアが妊娠したそうだ。
近々、式を挙げるらしい。腹が目立つ前にってとこか?
どこまで間抜けなんだ。
まともに避妊もできなかったのか。
俺は、ここらへんがタイミングだと思った。
隣国でグロリアが不貞した相手の住所を調べ、書簡を送った。
無論匿名で…だ。
内容はこうだ。
《あなたは婚約破棄され、次期伯爵家当主という未来を失くし、実家も追い出され、苦しい生活を送っていると聞き及んでいます。にも拘わらず、あなたを不幸の道へと誘ったグロリア・ヘルデはこちらで伯爵令息と婚姻し、近々、式を挙げる予定です。しかも現在妊娠中との事。昔馴染みのあなたから、ぜひともお祝いの言葉を述べられてはいかがでしょうか?》
そうして、式会場の住所を同封した。
これで男が来るか来ないかはおまえの運次第だな、グロリア。
――――― だが、運はおまえに背を向けた ―――――
期待以上の働きをしてくれたよ、不遇の男は。
グロリアに襲いかかり、持っていたナイフでそのおきれいな顔や身体を切りつけたらしい。ナイフの傷って消えないんだろうな。
グロリアは襲われた際に流産。ご自慢の美貌が見るも無残な醜貌に変わり、精神を病んだようだ。
そして、その事件からグロリアが隣国で行っていた不貞が明るみになり、さらに同じ理由でセルティアと婚約破棄しグロリアと結婚したレイヴィスが、世間から責められる立場になった。
挙式の最中に起こった事件という事もあり、新聞ではセンセーショナルに書かれていた。
『挙式の最中にナイフを持った男が乱入、新婦を襲う』
『犯人は新婦の元交際相手』
『新婦は略奪好きな淫乱令嬢』
『不貞同士の挙式』
『新郎は腰を抜かして、ただ見ているばかりだった』
アンヘルム伯爵家は社交界での権威を失墜した。
「リーニッド、お待たせしてごめんなさい」
淡いグリーンのドレスにそれと揃いの帽子を被ったセルティアがやって来た。
「全然。とても綺麗だよ、セルティア」
「あ、ありがとう」
俺が今日の装いを褒めると、ほんのり頬を染めるセルティア。
可愛いな。
俺は、チラリとテーブルの上の新聞紙に目をやる。
きっとセルティアも、アンヘルム家で起こった事件の事は知っているだろう。
けれど、俺たちはその事に触れずにいた。
「今日の観劇はどんな内容なの?」
俺はセルティアをエスコートしながら、馬車へと向かう。
「うーん、大まかなあらすじは…主人公は男。その男は幸せな日々を送っていたのに、欲を出したせいで、次から次へと災難に見舞われていくんだ」
「へぇ~、面白そう」
セルティアの笑顔に、俺も微笑んだ。
今はまだ友人でいい。
でも、もう君を諦めないよ、セルティア。
【終】
俺は大きく書かれた新聞の見出しを読み進めた。
「自業自得だ……レイヴィス」
新聞をテーブルに置き、俺は腕を組みながらソファに深く座り目を閉じた。
俺は忠告したよな。
グロリアと関わるな、セルティアを愛しているのなら、二人きりで会うな…と。
なのにお前はグロリアと関係を持った。
その後も何度も忠告した。
グロリアと別れろと。
そしておまえは、とうとうあの温室で……
『卒業まで』などと自分に都合のいい言い訳で、グロリアとの関係を止めなかったレイヴィス。
その身勝手さが足を掬われる事になるとも知らずに。
◇
セルティアと出会ったのは高等学院1年の時。
ふわふわしたオリーブの髪。
キラキラした翠緑の瞳
そして小柄な姿が愛らしかった。
そんな彼女に、俺は一目ぼれした。
知り合いのいないクラスの中で、不安気にしている君に声を掛けた。
それが始まり。
話してみると、彼女も観劇が好きだと言う。
俺と同じ事が嬉しかった。
レイヴィスは『退屈で眠くなる』といつも言っていたから。
けれど彼女が好きになったのは……俺の友人のレイヴィスだった。
レイヴィスも彼女に好意を抱いていた事はすぐに分かったよ。
だから俺は、両想いの二人の間に割り込む気など全くなかった。
楽しそうにあいつの話をする君の嬉しそうな笑顔を見る度に、胸の中で熱くなる感情と、チリチリと痛む感情が行き交う。
それでも応援したのは君の心に俺がいないから。
君にとって俺はあくまでもいい友人。
けれど俺はそれで良かった。
セルティア…君が幸せならそれで良かったんだよ。
もし俺が気持ちを伝えたとしても、戸惑う君の顔が目に浮かぶ。
そしたら友達でさえいられなくなってしまう。
それだけは嫌だった。
だから卒業後、セルティアとレイヴィスの結婚式を見たら、気持ちにけじめをつけるつもりでいた。
暫く国を離れて、君への思いを過去のものにしようと思っていたんだ。
けれど、グロリアが転校して来てから状況が一変した ――――――
レイヴィスはグロリアと過ごすようになった。
最初は、級長として転校生の世話を焼くのは当然と思っていた。
けどその内、二人で街に出かけるようになっていったよな、レイヴィス。
それを俺が咎めると、
「来たばかりで慣れない街だから案内しただけだ」
二人で出かけた理由を、おまえはさも親切心から来るかのように言っていたな。
確かに、始めはその気持ちも本当だったのだろう。
けれどセルティアがどんな思いで二人を見ているのか、分からなかったのか?
セルティアと二人で会う回数が減っていき、そんなおまえの態度に俺が何も気づかないとでも?
俺たちとの距離が広がるほど、グロリアとの距離が近づいていったレイヴィス。
俺は何度も言った。
グロリアにもう関わるな、別れろ…と。
だがおまえはその内、俺を疎ましがるようになったな。
そして、おまえは言った。
「うるさいな! グロリアとは、卒業までの割り切った関係だ!」
「………は? 何言ってんだ、レイヴィス!」
「おまえが何も言わなければいいんだ! おまえだって、セルティアが傷つく姿を見たくはないだろ? 知らなければ何もないと同じだよ」
「!!」
そう言うとおまえは足早に去って行った。
どうせこれからグロリアに会うんだろ。
俺は怒りを通り越して呆れた。
“知らなければ何もないと同じ”……だと!
あんなヤツだったか?
女を知って、理性がぶっ飛んだのか!?
ああ…確かに、セルティアが傷つく姿は見たくない、けれどセルティアを不幸にする事は絶対に許せない!
それに…卒業してグロリアとの関係をあいつが切れるとは思えなかった。
「おまえが選んだんだ、愛情より欲情を…」
俺はもともと、3年の時に転入してきたグロリアに違和感を持っていた。
あまりにも季節外れの転校生。
何か引っかかるものがあった。
それからレイヴィスとグロリアが一緒にいるようになり、俺たちの関係がおかしくなっていった。
だから調べたんだよ、この季節外れの転校の理由を。
この学院に来る前、あいつは隣国にいたといっていた。
その国には俺と同い年の従兄弟が住んでいる。
グロリアの事で何か知らないか聞いてみたところ、グロリアがいた学院に従兄弟も通っていて、面白い事が分かった。
グロリアはとある子爵家の令息と関係を持っていた。
それが子爵令息の婚約者にバレて、その婚約は破談になったらしい。
令息は次男だった。
婚約相手である伯爵家の長女と婚姻し、将来は伯爵家を継ぐ予定だったとか。
しかしグロリアとの不貞が露呈し、婚約は破棄。
男は家門から除籍され、屋敷を追い出されたようだ。
グロリアは学院から停学処分を受ける前に自主退学し、この高等学院へ編入したという事のようだ。
そしてここでも同じことをしたのか。
前回のトラブルから何も学んでいないんだな。
多分一度や二度じゃないだろう。
人のモノが好きな、ただの尻軽女。
そうして、発覚したおまえらの関係。
だが、どれだけグロリアが誘惑しようと、おまえが拒絶すれば良かっただけの話なんだよ、レイヴィス。
おまえにはセルティアがいただろ?
なのに愛情より欲情に感けたおまえに…セルティアを裏切った時点で、彼女を幸せにする資格なんかないんだよ!
婚約破棄後、レイヴィスはグロリアと結婚した。
グロリアが妊娠したそうだ。
近々、式を挙げるらしい。腹が目立つ前にってとこか?
どこまで間抜けなんだ。
まともに避妊もできなかったのか。
俺は、ここらへんがタイミングだと思った。
隣国でグロリアが不貞した相手の住所を調べ、書簡を送った。
無論匿名で…だ。
内容はこうだ。
《あなたは婚約破棄され、次期伯爵家当主という未来を失くし、実家も追い出され、苦しい生活を送っていると聞き及んでいます。にも拘わらず、あなたを不幸の道へと誘ったグロリア・ヘルデはこちらで伯爵令息と婚姻し、近々、式を挙げる予定です。しかも現在妊娠中との事。昔馴染みのあなたから、ぜひともお祝いの言葉を述べられてはいかがでしょうか?》
そうして、式会場の住所を同封した。
これで男が来るか来ないかはおまえの運次第だな、グロリア。
――――― だが、運はおまえに背を向けた ―――――
期待以上の働きをしてくれたよ、不遇の男は。
グロリアに襲いかかり、持っていたナイフでそのおきれいな顔や身体を切りつけたらしい。ナイフの傷って消えないんだろうな。
グロリアは襲われた際に流産。ご自慢の美貌が見るも無残な醜貌に変わり、精神を病んだようだ。
そして、その事件からグロリアが隣国で行っていた不貞が明るみになり、さらに同じ理由でセルティアと婚約破棄しグロリアと結婚したレイヴィスが、世間から責められる立場になった。
挙式の最中に起こった事件という事もあり、新聞ではセンセーショナルに書かれていた。
『挙式の最中にナイフを持った男が乱入、新婦を襲う』
『犯人は新婦の元交際相手』
『新婦は略奪好きな淫乱令嬢』
『不貞同士の挙式』
『新郎は腰を抜かして、ただ見ているばかりだった』
アンヘルム伯爵家は社交界での権威を失墜した。
「リーニッド、お待たせしてごめんなさい」
淡いグリーンのドレスにそれと揃いの帽子を被ったセルティアがやって来た。
「全然。とても綺麗だよ、セルティア」
「あ、ありがとう」
俺が今日の装いを褒めると、ほんのり頬を染めるセルティア。
可愛いな。
俺は、チラリとテーブルの上の新聞紙に目をやる。
きっとセルティアも、アンヘルム家で起こった事件の事は知っているだろう。
けれど、俺たちはその事に触れずにいた。
「今日の観劇はどんな内容なの?」
俺はセルティアをエスコートしながら、馬車へと向かう。
「うーん、大まかなあらすじは…主人公は男。その男は幸せな日々を送っていたのに、欲を出したせいで、次から次へと災難に見舞われていくんだ」
「へぇ~、面白そう」
セルティアの笑顔に、俺も微笑んだ。
今はまだ友人でいい。
でも、もう君を諦めないよ、セルティア。
【終】
1,917
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(16件)
あなたにおすすめの小説
婚約者の私より彼女のことが好きなのですね? なら、別れて差し上げますよ
四季
恋愛
それなりに資産のある家に生まれた一人娘リーネリア・フリューゲルには婚約者がいる。
その婚約者というのが、母親の友人の息子であるダイス・カイン。
容姿端麗な彼だが、認識が少々甘いところがあって、問題が多く……。
婚約破棄の夜の余韻~婚約者を奪った妹の高笑いを聞いて姉は旅に出る~
岡暁舟
恋愛
第一王子アンカロンは婚約者である公爵令嬢アンナの妹アリシアを陰で溺愛していた。そして、そのことに気が付いたアンナは二人の関係を糾弾した。
「ばれてしまっては仕方がないですわね?????」
開き直るアリシアの姿を見て、アンナはこれ以上、自分には何もできないことを悟った。そして……何か目的を見つけたアンナはそのまま旅に出るのだった……。
私の婚約者とキスする妹を見た時、婚約破棄されるのだと分かっていました
あねもね
恋愛
妹は私と違って美貌の持ち主で、親の愛情をふんだんに受けて育った結果、傲慢になりました。
自分には手に入らないものは何もないくせに、私のものを欲しがり、果てには私の婚約者まで奪いました。
その時分かりました。婚約破棄されるのだと……。
元婚約者の落ちぶれた公爵と寝取った妹が同伴でやって来た件
岡暁舟
恋愛
「あらあら、随分と落ちぶれたんですね」
私は元婚約者のポイツ公爵に声をかけた。そして、公爵の傍には彼を寝取った妹のペニーもいた。
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。
真実の愛を見つけた婚約者(殿下)を尊敬申し上げます、婚約破棄致しましょう
さこの
恋愛
「真実の愛を見つけた」
殿下にそう告げられる
「応援いたします」
だって真実の愛ですのよ?
見つける方が奇跡です!
婚約破棄の書類ご用意いたします。
わたくしはお先にサインをしました、殿下こちらにフルネームでお書き下さいね。
さぁ早く!わたくしは真実の愛の前では霞んでしまうような存在…身を引きます!
なぜ婚約破棄後の元婚約者殿が、こんなに美しく写るのか…
私の真実の愛とは誠の愛であったのか…
気の迷いであったのでは…
葛藤するが、すでに時遅し…
溺愛されていると信じておりました──が。もう、どうでもいいです。
ふまさ
恋愛
いつものように屋敷まで迎えにきてくれた、幼馴染みであり、婚約者でもある伯爵令息──ミックに、フィオナが微笑む。
「おはよう、ミック。毎朝迎えに来なくても、学園ですぐに会えるのに」
「駄目だよ。もし学園に向かう途中できみに何かあったら、ぼくは悔やんでも悔やみきれない。傍にいれば、いつでも守ってあげられるからね」
ミックがフィオナを抱き締める。それはそれは、愛おしそうに。その様子に、フィオナの両親が見守るように穏やかに笑う。
──対して。
傍に控える使用人たちに、笑顔はなかった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
リーニッドが居なかったら鍵投げつけて終わり!解散!だったのかな。
主人公を思って行動できる誠実で強かなヒーローがいて良かった〜!
ヒーローはこれぐらい清濁併せのむ度量があるぐらいで丁度いい!
クズ女にもざまぁw引導を渡せたし、居て良かった良かった。
こんな没落待ったナシ!な情弱家に産まれる不幸な命は初めから居なかったんだ、良かった良かった。
クズ女を受け入れる前に背景を調べれば良かったのに…(踏めば助かるのにロボ)
BLACK無糖 様
感想を下さり、ありがとうございます。
そうですね、リーニッドがいなかったら鍵を投げつけて終わっていました😓
彼は陰でちょこちょこセルティアのために動いてくれた隠れヒーローですね。
クズ女にも浮気男にもそれなりに報いを受けたのではないでしょうか。多分…
婚姻前の身辺調査は必要ですね。
読んで頂き、本当にありがとうございました。
完結お疲れ様です。
リーニッド、おかしいなと思って調べて何度も警告して(脳みそ下半身男は逆ギレでしたが)。
セルティアがレイヴィスを嫌うように「怪しくね?」等と誘導する事もなく。
相手を思いやれる良い男ですね。
二人(セルティア→リーニッド)はたとえ異性としての愛が芽生えずとも、良いパートナー・家族にはなれそうな気がします。
読ませて頂き、ありがとうございました!
知風 様
温かいお言葉をありがとうございます🤗
そうですね、リーニッドなら不安を煽るような誘導ができたと思いますが、セルティアを必要以上に傷つけたくなかったのかも。レイヴィスの行動でセルティアが傷ついていたのは明らかでしたから。
リーニッド、良いヤツです🤭
そんな彼と一緒になれば、セルティアはきっと幸せになれる事でしょう。
(色々な夫婦の形があっていいと思います)そしてセルティアをベタベタに甘やかしそうですね💕
…脳みそ下半身男は今頃何をしていることやら…😏
最後までお付き合い下さり、本当にありがとうございました!
こういうお話大好きです!
読ませて頂きありがとうございました!
こここ 様
楽しんで頂けて、嬉しい限りです🥰
拙作を読んで頂き、感謝の気持ちでいっぱいです。
心温まるお言葉を本当にありがとうございました!