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教会で
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「すみませ~ん。ちょっといいですか~?教会の事と、孤児院について説明お願いしま~す。まあ、行かせる気はないんですけどね」
ミリアンがにっこり笑いながらそう言った。
この人行かせる気ないって堂々と言っちゃってるんだけど。
神官は目を数回瞬き、私はギョッとしたようにミリアンを見た。
「…分かりました。説明させて頂きます。…その、行かせる気はないとはどういう事か伺っても?」
「今この子を保護している所の人達は全員そこで暮らす事に賛成してるんだけど、この子が遠慮しちゃってて~」
神官が心配そうに見てくるので、笑って頷いた。
「そうですか…。分かりました。
孤児院とは身寄りのない子ども達が一緒に暮らす場所の事です。国からお金がでていますが、子ども達の数も多いので10歳になれば外で働くようにしてもらっています。
しかしそれまで簡単な計算や文字の勉強をしてもらっている為、就職率は高いです。
そんな中、10を過ぎても教会に残る子達もいます。理由は神官になりたいと思っているからです。ですので教会での仕事を手伝って貰いつつ、学園に入学する為の勉強をしています」
「がくえん?」
「ええ、通わなくても神官になれますが、通った方がより高位の神官になることが多いですね。
先程も言いましたように学園に何人も通わせる程経済面に明るくないので、お金が必要ない教会特別枠として毎年5人教会から学園に行く子がいます」
「なるほど」
「孤児院についてはこのくらいですかね…。次はこの教会についてお話しましょうか。
この教会は薄藍色の髪に天色の瞳をした破壊を司るディスターナ様。
淡紅色の髪に天色の瞳をした創造を司るティリアーナ様。
この双子神を信仰しております。何をなされたかは長くなりますので今回は省かせて頂きます。聞きたくなったらいつでも聞きに来てください。
君はまるで双子神様を混ぜたような色合いをしていますね。
きっと神の御加護がありますよ。
そうだ、折角ですし祈りをしていきませんか?」
神官に促されて双子神の像が建っている場所に案内された。
調度良い時間だったのか、ステンドグラスから入る光が美しく双子神の前にある祈る場所を照らしていた。
「調度光が差している所が祈りの場です。お1人ずつどうぞ」
ミリアンは作法を知らない私の為に先に出て、お手本を見せてくれた。
ミリアンは顔も綺麗だし、騎士だからしっかりと伸びた背筋や程よくついた筋肉のおかげか、私服だと言うのにその髪色も相まってか聖騎士が祈りを捧げているように見えた。
「…彼は騎士なのですか?」
神官がしゃがんで小さな声で聞いてきたので頷く。
「なるほど、だから見覚えがあったのか」
「見覚え?」
「ええ。ここには庶民だけでなく商人も、貴族も、騎士も、色んな立場の方が訪れますので」
ミリアンは祈りを終えたのか、こちらへ歩いてきた。
「シス。次ど~ぞ。祈りは自分のお願いでもいいし、それが無いなら今までの事を報告するのでもいいよ~」
ミリアンに促され、光が差しているそこへ膝を着く。
ミリアンは騎士、または男性だったから片膝だけ着いたのだろうが、ズボンを身につけていている事の少ない女性はこれが正しいだろう。
手を胸の前で組み、頭を下げて瞳を閉じる。
どこからか、ほぅ、と息を吐く音が聞こえた気がした。
願い、願いか。
そう考えていると、目を閉じているはずなのに目の前が真っ白になった。
ミリアンがにっこり笑いながらそう言った。
この人行かせる気ないって堂々と言っちゃってるんだけど。
神官は目を数回瞬き、私はギョッとしたようにミリアンを見た。
「…分かりました。説明させて頂きます。…その、行かせる気はないとはどういう事か伺っても?」
「今この子を保護している所の人達は全員そこで暮らす事に賛成してるんだけど、この子が遠慮しちゃってて~」
神官が心配そうに見てくるので、笑って頷いた。
「そうですか…。分かりました。
孤児院とは身寄りのない子ども達が一緒に暮らす場所の事です。国からお金がでていますが、子ども達の数も多いので10歳になれば外で働くようにしてもらっています。
しかしそれまで簡単な計算や文字の勉強をしてもらっている為、就職率は高いです。
そんな中、10を過ぎても教会に残る子達もいます。理由は神官になりたいと思っているからです。ですので教会での仕事を手伝って貰いつつ、学園に入学する為の勉強をしています」
「がくえん?」
「ええ、通わなくても神官になれますが、通った方がより高位の神官になることが多いですね。
先程も言いましたように学園に何人も通わせる程経済面に明るくないので、お金が必要ない教会特別枠として毎年5人教会から学園に行く子がいます」
「なるほど」
「孤児院についてはこのくらいですかね…。次はこの教会についてお話しましょうか。
この教会は薄藍色の髪に天色の瞳をした破壊を司るディスターナ様。
淡紅色の髪に天色の瞳をした創造を司るティリアーナ様。
この双子神を信仰しております。何をなされたかは長くなりますので今回は省かせて頂きます。聞きたくなったらいつでも聞きに来てください。
君はまるで双子神様を混ぜたような色合いをしていますね。
きっと神の御加護がありますよ。
そうだ、折角ですし祈りをしていきませんか?」
神官に促されて双子神の像が建っている場所に案内された。
調度良い時間だったのか、ステンドグラスから入る光が美しく双子神の前にある祈る場所を照らしていた。
「調度光が差している所が祈りの場です。お1人ずつどうぞ」
ミリアンは作法を知らない私の為に先に出て、お手本を見せてくれた。
ミリアンは顔も綺麗だし、騎士だからしっかりと伸びた背筋や程よくついた筋肉のおかげか、私服だと言うのにその髪色も相まってか聖騎士が祈りを捧げているように見えた。
「…彼は騎士なのですか?」
神官がしゃがんで小さな声で聞いてきたので頷く。
「なるほど、だから見覚えがあったのか」
「見覚え?」
「ええ。ここには庶民だけでなく商人も、貴族も、騎士も、色んな立場の方が訪れますので」
ミリアンは祈りを終えたのか、こちらへ歩いてきた。
「シス。次ど~ぞ。祈りは自分のお願いでもいいし、それが無いなら今までの事を報告するのでもいいよ~」
ミリアンに促され、光が差しているそこへ膝を着く。
ミリアンは騎士、または男性だったから片膝だけ着いたのだろうが、ズボンを身につけていている事の少ない女性はこれが正しいだろう。
手を胸の前で組み、頭を下げて瞳を閉じる。
どこからか、ほぅ、と息を吐く音が聞こえた気がした。
願い、願いか。
そう考えていると、目を閉じているはずなのに目の前が真っ白になった。
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