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監禁される
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「い……っ、痛い、やだ、」
ぐいぐい押し付けられるけど。
ぬるぬるしたやつ……ローションを使っていないせいか、入らない。
あれを使ってちゃんとで慣らしてくれないと。こんな大きいの、入らないよ。
『私を、拒むな……!』
「あう、……痛い、やだ、……やだぁ、やめ、」
崇はちっ、と苛立ったように舌打ちをして。
ボトルを手にした。
ローションのボトルのようだ。
自分の性器に、ローションを塗りつけて。
そのぬるつきで、強引に突き入れられた。
『っ、力を抜きなさい、』
腰を掴まれて。
座った状態で、下から、容赦なく突き上げられる。
まだ、慣れてないのに。
自分の体重もかかって、崇の性器が、奥深くまで一気に入ってしまう。
「いっ、……痛い、やだ、やぁ、」
まるで串刺しにされたような感覚で。
怖いし、痛い。
抵抗しようにも、腕ごと腰を掴まれてるから。
引っ掻いて抵抗することもできない。
『私を拒むな。受け入れろ。奏太は、私の……私だけのものなんだ。絶対に、離すものか。……もう、誰にも、ひと目たりとも、見せたくない……!』
*****
いやだって。
痛いって言っても、やめてくれない。
こんな、力づくで。無理矢理するのは、強姦だよ。
崇のこと、大嫌いだって言ったから?
だからもう、僕の気持ちなんて考えずに、好きなように扱うって決めたの?
誰もわからないくらいに変装してたのに。
ひと目で僕を見つけて。
抱き締めて、もう二度と間違えないって。
最愛の人だって言ってくれたのに。
……助けに来てくれて、嬉しかったんだ。
格好良くて。
まるで、映画のヒーローみたいだった。
だから。
恥ずかしくて、顔が見られなかった。
『くっ、……見た目は一人前のprostitutaのくせに、処女のように狭い、』
鏡に映る二人の姿は。
崇はほぼ服を乱さずに、スラックスの前だけ寛げていて。
僕も全部は脱がされてないし。崇の体格がいい分、華奢に見えるから。
肌も露わな格好のショートカットの少女を抱いている、大人の男が映っている。
女の子みたいに抱かれてる、僕の姿が揺れて見える。
ああ、そうか。
ジーナは娼館の女の人で。
僕も、そういう格好をしているから。
それにふさわしい扱いをしてるだけなんだ。
……娼婦みたいに、扱われてるんだ。
最初の時と、同じように。
*****
めちゃくちゃに抱かれて。
目が覚めたら、そこは崇の寝室ではなくて、知らない部屋だった。
寝かされてたのは支柱があるベッドで。
……天蓋ベッドなんて、初めて見た。
お城とかにあるイメージだけど。実在するんだ?
内装とかは、他の部屋に比べて新しい感じだけど。
最近増設したのかな? 部屋には窓が無い。ここ、地下室とか?
「……?」
違和感に、自分の姿を見下ろせば。
ネグリジェみたいな、スケスケの服を着せられていて。
下着は紐だった。
ジーナに渡されたのとは違うやつ。
もっと高級そう……。絹かな?
身体がだるいのは、乱暴に抱かれたせいだろう。
あちこちに赤い痕がある。これ、キスマークってやつかな?
胸の先も、つねられたり噛まれたりしたのが腫れて赤くなってる。
きつく掴まれていた場所が痣みたいになってるし。
今までは、あれでも手加減してたんだろうなってわかったけど。
もう手加減しなくてもいいような相手だって、思われたってことかな。
足首には、足枷が嵌められていて。
足枷には鎖がついていた。
鎖の繋ぎ目は溶接されている。
渾身の力で引っ張っても外れないだろうなって固さだ。
鎖のもう一方は、ベッドの支柱に固定されているようだ。
天蓋付で大きいから、僕の力じゃどうやっても持ち上がりそうにない。
お尻痛くて、試す気にもならないけど。
*****
鎖はある程度長さがあって、トイレとお風呂には届くくらいだ。
お風呂もトイレも、扉に鍵は付いてない。
出入り口の扉は、崇の寝室のガレージ直結扉みたいに、こちら側からは開けられない仕組みのようだった。
自分が出る時は、ロレンツォとかに声を掛けて、開けさせるのかも。
実際に確かめてみて。
そうじゃないかな? って思ったのが現実だったので、ちょっと頭が追いつかないけど。
……これ、完全に閉じ込められてるよね。
監禁だよね?
逃がしたくないからって、ここまでするんだ。
日本に帰してくれないどころか。
本気で、ここから逃げられないように、この屋敷……というかこの部屋に監禁するつもりなんだ。
それで、娼婦みたいに扱うのかな? こんな格好させてるし。
外国だし。
たとえうちの家族が日本から捜索願を出しても、地元警察も協力的っていうんじゃ、まともに捜索なんかされないだろう。
母さん、泣くだろうな。
そういえば、色々あって、ここにいることを連絡してなかった。
今、僕がここにいるってことを知ってるのは、ヴァレンティーノ一家以外はトーニオとジーナくらいだけど。
崇が、僕は行方不明になったって言って、一家で口裏を合わせれば。
誰にも知られずに、ここに一生閉じ込めるとか可能だろう。
だって崇は、世界的にも名が通ってるらしいマフィア、ヴァレンティーノ一家のボスなんだから。
崇は、マフィアになって、変わっちゃったんだな。
僕の意思とか関係なく、自分が欲しいものは力づくで手に入れるって人種に。
しょんぼりだ。
*****
ナイトテーブルには、サンドイッチと飲み物のマグが置いてあった。
そういえば、昨日の朝からほとんど食べてない。
かなりお腹がすいてることに、今更気付いた。
ありがたくいただこう。
……野菜のスープも美味しい。マンマありがとう。
スプーンやフォークとかはついてないので、直飲みだ。
鏡とか、ガラス製のコップとか。
刃物の類が見当たらないのは、逃走防止というより、自傷防止かな?
自棄になって、自殺するとでも?
まあ、よく考えれば、人生悲観して世を儚んでもおかしくないような目には遭ってるかもね……。
拉致されて銃で脅されて売春強要されて初体験。
相手はマフィアになった幼馴染みだと判明したのに、何度も抱かれて。
敵対組織に狙われてるから日本に帰れないとか言われて。
好きな人には結婚前提の恋人がいてクリスマスはホテルに泊まってたとか暴露されて。
お屋敷から逃げようとしたら敵対組織に拉致されるわ、殺されかけるわ。
助けられたけど、売春婦扱いされて乱暴に犯された末に、拘束されて、監禁。
以上。
……前世で悪行でも犯したかで、神や仏から嫌われてるの?
むしろ呪われてるの? ってくらい悲惨すぎるよ。
ぐいぐい押し付けられるけど。
ぬるぬるしたやつ……ローションを使っていないせいか、入らない。
あれを使ってちゃんとで慣らしてくれないと。こんな大きいの、入らないよ。
『私を、拒むな……!』
「あう、……痛い、やだ、……やだぁ、やめ、」
崇はちっ、と苛立ったように舌打ちをして。
ボトルを手にした。
ローションのボトルのようだ。
自分の性器に、ローションを塗りつけて。
そのぬるつきで、強引に突き入れられた。
『っ、力を抜きなさい、』
腰を掴まれて。
座った状態で、下から、容赦なく突き上げられる。
まだ、慣れてないのに。
自分の体重もかかって、崇の性器が、奥深くまで一気に入ってしまう。
「いっ、……痛い、やだ、やぁ、」
まるで串刺しにされたような感覚で。
怖いし、痛い。
抵抗しようにも、腕ごと腰を掴まれてるから。
引っ掻いて抵抗することもできない。
『私を拒むな。受け入れろ。奏太は、私の……私だけのものなんだ。絶対に、離すものか。……もう、誰にも、ひと目たりとも、見せたくない……!』
*****
いやだって。
痛いって言っても、やめてくれない。
こんな、力づくで。無理矢理するのは、強姦だよ。
崇のこと、大嫌いだって言ったから?
だからもう、僕の気持ちなんて考えずに、好きなように扱うって決めたの?
誰もわからないくらいに変装してたのに。
ひと目で僕を見つけて。
抱き締めて、もう二度と間違えないって。
最愛の人だって言ってくれたのに。
……助けに来てくれて、嬉しかったんだ。
格好良くて。
まるで、映画のヒーローみたいだった。
だから。
恥ずかしくて、顔が見られなかった。
『くっ、……見た目は一人前のprostitutaのくせに、処女のように狭い、』
鏡に映る二人の姿は。
崇はほぼ服を乱さずに、スラックスの前だけ寛げていて。
僕も全部は脱がされてないし。崇の体格がいい分、華奢に見えるから。
肌も露わな格好のショートカットの少女を抱いている、大人の男が映っている。
女の子みたいに抱かれてる、僕の姿が揺れて見える。
ああ、そうか。
ジーナは娼館の女の人で。
僕も、そういう格好をしているから。
それにふさわしい扱いをしてるだけなんだ。
……娼婦みたいに、扱われてるんだ。
最初の時と、同じように。
*****
めちゃくちゃに抱かれて。
目が覚めたら、そこは崇の寝室ではなくて、知らない部屋だった。
寝かされてたのは支柱があるベッドで。
……天蓋ベッドなんて、初めて見た。
お城とかにあるイメージだけど。実在するんだ?
内装とかは、他の部屋に比べて新しい感じだけど。
最近増設したのかな? 部屋には窓が無い。ここ、地下室とか?
「……?」
違和感に、自分の姿を見下ろせば。
ネグリジェみたいな、スケスケの服を着せられていて。
下着は紐だった。
ジーナに渡されたのとは違うやつ。
もっと高級そう……。絹かな?
身体がだるいのは、乱暴に抱かれたせいだろう。
あちこちに赤い痕がある。これ、キスマークってやつかな?
胸の先も、つねられたり噛まれたりしたのが腫れて赤くなってる。
きつく掴まれていた場所が痣みたいになってるし。
今までは、あれでも手加減してたんだろうなってわかったけど。
もう手加減しなくてもいいような相手だって、思われたってことかな。
足首には、足枷が嵌められていて。
足枷には鎖がついていた。
鎖の繋ぎ目は溶接されている。
渾身の力で引っ張っても外れないだろうなって固さだ。
鎖のもう一方は、ベッドの支柱に固定されているようだ。
天蓋付で大きいから、僕の力じゃどうやっても持ち上がりそうにない。
お尻痛くて、試す気にもならないけど。
*****
鎖はある程度長さがあって、トイレとお風呂には届くくらいだ。
お風呂もトイレも、扉に鍵は付いてない。
出入り口の扉は、崇の寝室のガレージ直結扉みたいに、こちら側からは開けられない仕組みのようだった。
自分が出る時は、ロレンツォとかに声を掛けて、開けさせるのかも。
実際に確かめてみて。
そうじゃないかな? って思ったのが現実だったので、ちょっと頭が追いつかないけど。
……これ、完全に閉じ込められてるよね。
監禁だよね?
逃がしたくないからって、ここまでするんだ。
日本に帰してくれないどころか。
本気で、ここから逃げられないように、この屋敷……というかこの部屋に監禁するつもりなんだ。
それで、娼婦みたいに扱うのかな? こんな格好させてるし。
外国だし。
たとえうちの家族が日本から捜索願を出しても、地元警察も協力的っていうんじゃ、まともに捜索なんかされないだろう。
母さん、泣くだろうな。
そういえば、色々あって、ここにいることを連絡してなかった。
今、僕がここにいるってことを知ってるのは、ヴァレンティーノ一家以外はトーニオとジーナくらいだけど。
崇が、僕は行方不明になったって言って、一家で口裏を合わせれば。
誰にも知られずに、ここに一生閉じ込めるとか可能だろう。
だって崇は、世界的にも名が通ってるらしいマフィア、ヴァレンティーノ一家のボスなんだから。
崇は、マフィアになって、変わっちゃったんだな。
僕の意思とか関係なく、自分が欲しいものは力づくで手に入れるって人種に。
しょんぼりだ。
*****
ナイトテーブルには、サンドイッチと飲み物のマグが置いてあった。
そういえば、昨日の朝からほとんど食べてない。
かなりお腹がすいてることに、今更気付いた。
ありがたくいただこう。
……野菜のスープも美味しい。マンマありがとう。
スプーンやフォークとかはついてないので、直飲みだ。
鏡とか、ガラス製のコップとか。
刃物の類が見当たらないのは、逃走防止というより、自傷防止かな?
自棄になって、自殺するとでも?
まあ、よく考えれば、人生悲観して世を儚んでもおかしくないような目には遭ってるかもね……。
拉致されて銃で脅されて売春強要されて初体験。
相手はマフィアになった幼馴染みだと判明したのに、何度も抱かれて。
敵対組織に狙われてるから日本に帰れないとか言われて。
好きな人には結婚前提の恋人がいてクリスマスはホテルに泊まってたとか暴露されて。
お屋敷から逃げようとしたら敵対組織に拉致されるわ、殺されかけるわ。
助けられたけど、売春婦扱いされて乱暴に犯された末に、拘束されて、監禁。
以上。
……前世で悪行でも犯したかで、神や仏から嫌われてるの?
むしろ呪われてるの? ってくらい悲惨すぎるよ。
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