【R18】【Bl】強くなって、浮気症の婚約者に婚約破棄を告げてやる!オオカミ君は赤ずきん君と幸せになります

ペーパーナイフ

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3 身体検査

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俺は村から南の方角へひたすら走った。確か噂になっているのはこの付近だったはずだ。狼村からはかなり離れてしまった。

人の匂いは微かにあるのに目的の赤ずきんはまったく姿を現さなかった。
というか川が近くにあるからイマイチ鼻が効かないんだ。

「ん?あれは…」

ふと森の奥になにかの建物を見つけた。茶色の尖ったあれは…。煙突?
近づいてみると、川の近くにまるで隠れるようにして一件の小屋が建っていた。小屋は古びていてボロボロだ。人が使われている形跡はない。
ここが赤ずきんの家なのだろうか。

俺は茂みの中からこっそりと観察した。建付けの悪そうな木の扉は開けっ放しになっている。でも人は見当たらない。

その時だった。

「そこで何してるの?」

背後から高めの男性の声がした。

「ひっ!!」

恐る恐る振り向くとそこには青年が立っていた。
彼は赤い髪に黒い頭巾を被っている。シャープな輪郭に通った鼻、キリッとした眉にパッチリとした紅の瞳をした美しい男性だった。彼は手に猟銃を持っている。

「赤い髪に黒い頭巾…。赤ずきん…いた!!」

俺は大声でそう叫ぶとその場でジャンプした。やった。やっと見つけたぞ!本当にいたんだ!

「へぇ…。僕のこと知ってるの?君は狼族か。珍しい」

赤ずきんは興味深そうに俺のことを観察した。

「見たところ敵意はなさそうだね。この前のは威勢がよかったんだけどなぁ」

ひとしきり観察したあと彼はそう呟いた。

「あの!赤ずきん!お願いがあります」

ウルは目を輝かせ赤ずきんに詰め寄った。

「襲わせてくれませんか?」

「僕のこと食べるわけ?」

「いや、違くて」

「じゃあどうするの?」

それに対して彼はにこにこと楽しそうに笑っている。

あれ、どうするんだっけ。俺は一瞬首を傾げた。そもそも襲うってどうすればいいんだろう。

「え…と、俺と喧嘩をして、俺が赤ずきんを倒すの」

「ほう」

「すると村の奴らに強いってわからせることができるんだよ」

そう力説をするとやがてクスクスと笑い始めた。

「何がおかしいんだよ」

「いや、僕喧嘩なら負けないけど大丈夫?」

「もちろん!狼が人間に負けるわけないだろ」

「そうかな」

「そうだよ。だってほら見てみろよ」

狼の強さをわからない人間に少しムッとした俺は手を突き出し爪を見せつけた。

「爪も歯も刃物みたいに尖ってるし、耳だってこんなに大きい」

「ほんとだ。危ないね。もっと見せてよ」

すると赤ずきんは一歩こちらに近づくと、ハグでもするんじゃないかってぐらい体を密着させた。ふわりとおひさまの香りがした。
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