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最終章 廻る因果の果てに
第45話 関わってはいけないタイプの人間
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ここはどこなのだろう。
私が目を開けると黒い石造りの床と煤に汚れた制服が目に入った。
思わず汚れを払おうとして、ある事に気づく。
(……? 手が……何これ……? )
手を動かそうとした瞬間にガチャッと言う音が響く。
目を上に向けると、囚人用のような鎖で拘束されていた。
「お目覚めかい?」
「! 誰?」
声の方を見ると、鉄格子一枚隔てて誰かが立っていた。
壁に飾られた松明の炎がわずかにそいつの顔を照らし、
金髪であるという事だけは分かった。
「僕だよ僕……」
彼はそう言いながら少しだけ松明の方に近づく。
おかげで顔がハッキリと認識出来た。
「……あんたは…………エリト?」
「覚えててくれたんだね。全然嬉しくないよ」
糸目だったはずの目は見開いてこちらを
静かに見つめているが、間違いなく彼だ。
だが、兄との決闘に負け、実家から追放処分に伴って転学した彼が何故?
「この状況はどういう事?それになんであんたがここに……」
「おやおや……いつもの丁寧な口調はどうしたんだい?
まぁ、所詮は下級貴族か……」
「質問が聞こえなかったのかしら?」
「はぁ……うるさいな……君、今の状況分かってんの?」
「質問に質問で返しちゃ駄目って家で習わなかった?
分からないから聞いてるの」
「チッ……相変わらず口は上手いようで……いいよ、君の質問に答えよう。
今、僕は君を誘拐した。そしてここは僕が特別に作らせた地下独房」
「誘拐?なんのために?」
「……復讐だよ」
「……は?」
「そうこれは復讐さ……君達は僕が17年かけて積み上げた一族からの信用を
ぶっ壊してくれたからね……正当な復讐だと思わない?」
「くっだらない……あんたが実家から見限られたのは自分自身で平民に
仕掛けた決闘に負けたからでしょ?逆恨みもいいとこ……」
バァン!
「! 」
鉄格子が強く叩かれて、大きな音が地下牢にこだまする。
「黙れ……元はと言えばお前のせいなんだよセイラァ……お前が学園で頭角を現してきて、面倒になってきてたクラスリーダーとしての仕事を譲ってから俺の運命は狂ったんだ……」
(逆恨みに責任転嫁……どうしようも無いタイプの人間……)
「俺が築いてきた信頼は何にも変え難いものだったんだよ……
でもお前とノーティスのせいで失った……
だから俺もお前らの変え難いものを奪う」
「! おに……ノーティスに何をするつもり!?」
「……はっ! 僕としたことがつい我を……まぁそれは置いておいて。
君達の事は調べたよ……僕は僕の一族以外にも幾らか力が及ぶからね……」
「それで?」
「驚く程に君達の間にはなんの関係も無かったよ。家の繋がりもないし、学園では会話を交わした事すら無い。でも、あのクラス対抗戦とかの様子から他人からは分からない強い繋がりがある事はよく分かった……」
(無駄に察しの良い……)
「君達には命で自分の犯した罪を償ってもらうよ……
でもただ死ぬだけじゃ足りない。
僕と同じように目の前で大切なモノを失わせてから殺す……
あと数日で、ノーティスは目覚めるだろうね、
その日の夜が君の裁きの時さ……」
それだけ言うと、彼は地下牢から去っていった。
(……どうしよう……アイツがあんなやばい奴だったなんて……)
魔法で鎖を壊そうともこころみるが、何故か使えない。
鎖のせいなのかこの場所のせいなのか……
八方塞がりな状況に置かれた事を自覚する。
(私が復讐に巻き込まれるのは良いけど……
お兄ちゃんにまで危害が及ぶのは駄目……
でも……今の私には……どうしようもない……)
ガチャガチャと、どうにか鎖を外そうと抵抗する音が
地下牢に響き続けた……
私が目を開けると黒い石造りの床と煤に汚れた制服が目に入った。
思わず汚れを払おうとして、ある事に気づく。
(……? 手が……何これ……? )
手を動かそうとした瞬間にガチャッと言う音が響く。
目を上に向けると、囚人用のような鎖で拘束されていた。
「お目覚めかい?」
「! 誰?」
声の方を見ると、鉄格子一枚隔てて誰かが立っていた。
壁に飾られた松明の炎がわずかにそいつの顔を照らし、
金髪であるという事だけは分かった。
「僕だよ僕……」
彼はそう言いながら少しだけ松明の方に近づく。
おかげで顔がハッキリと認識出来た。
「……あんたは…………エリト?」
「覚えててくれたんだね。全然嬉しくないよ」
糸目だったはずの目は見開いてこちらを
静かに見つめているが、間違いなく彼だ。
だが、兄との決闘に負け、実家から追放処分に伴って転学した彼が何故?
「この状況はどういう事?それになんであんたがここに……」
「おやおや……いつもの丁寧な口調はどうしたんだい?
まぁ、所詮は下級貴族か……」
「質問が聞こえなかったのかしら?」
「はぁ……うるさいな……君、今の状況分かってんの?」
「質問に質問で返しちゃ駄目って家で習わなかった?
分からないから聞いてるの」
「チッ……相変わらず口は上手いようで……いいよ、君の質問に答えよう。
今、僕は君を誘拐した。そしてここは僕が特別に作らせた地下独房」
「誘拐?なんのために?」
「……復讐だよ」
「……は?」
「そうこれは復讐さ……君達は僕が17年かけて積み上げた一族からの信用を
ぶっ壊してくれたからね……正当な復讐だと思わない?」
「くっだらない……あんたが実家から見限られたのは自分自身で平民に
仕掛けた決闘に負けたからでしょ?逆恨みもいいとこ……」
バァン!
「! 」
鉄格子が強く叩かれて、大きな音が地下牢にこだまする。
「黙れ……元はと言えばお前のせいなんだよセイラァ……お前が学園で頭角を現してきて、面倒になってきてたクラスリーダーとしての仕事を譲ってから俺の運命は狂ったんだ……」
(逆恨みに責任転嫁……どうしようも無いタイプの人間……)
「俺が築いてきた信頼は何にも変え難いものだったんだよ……
でもお前とノーティスのせいで失った……
だから俺もお前らの変え難いものを奪う」
「! おに……ノーティスに何をするつもり!?」
「……はっ! 僕としたことがつい我を……まぁそれは置いておいて。
君達の事は調べたよ……僕は僕の一族以外にも幾らか力が及ぶからね……」
「それで?」
「驚く程に君達の間にはなんの関係も無かったよ。家の繋がりもないし、学園では会話を交わした事すら無い。でも、あのクラス対抗戦とかの様子から他人からは分からない強い繋がりがある事はよく分かった……」
(無駄に察しの良い……)
「君達には命で自分の犯した罪を償ってもらうよ……
でもただ死ぬだけじゃ足りない。
僕と同じように目の前で大切なモノを失わせてから殺す……
あと数日で、ノーティスは目覚めるだろうね、
その日の夜が君の裁きの時さ……」
それだけ言うと、彼は地下牢から去っていった。
(……どうしよう……アイツがあんなやばい奴だったなんて……)
魔法で鎖を壊そうともこころみるが、何故か使えない。
鎖のせいなのかこの場所のせいなのか……
八方塞がりな状況に置かれた事を自覚する。
(私が復讐に巻き込まれるのは良いけど……
お兄ちゃんにまで危害が及ぶのは駄目……
でも……今の私には……どうしようもない……)
ガチャガチャと、どうにか鎖を外そうと抵抗する音が
地下牢に響き続けた……
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