私達は・・・

radio (寝寝寝)

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【どちらも外れ】これが愛

7話

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「は、初めまして ミアナ・ポースです!」

「うぅ、本当に記憶を失っておられるのですねミアナ様ぁ~」
「グスッグスッ、お痛わしい……」
「お二人とも、挨拶をしませんと」

  今、ミアナの前には3人のがいる。勿論、全員女だ。男の友は例え芝居だろうと許さない。

  ミアナは緊張からか、少しギクシャクした挨拶となったが、友達の方が急に泣き出したため驚きであたふたしている。
 (あぁ、困り顔も可愛いな)

「み、皆さん大丈夫ですか?」

「ええ、大丈夫です。ミアナ様が無事で安心し、緊張が解けたみたいです………自己紹介致しますね。他の二人はまだ挨拶ができそうな状態ではないので私から。
  私は、ソフィーア・エテレインと申します。ミアナ様、私のことはお好きなようにお呼びください」

  
  今回のお友達に抜擢ばってきされている者のうち二人は、私の家、アビッソ公爵家の傍系達だ。
  とは言っても、ほとんど他人といった遠縁である。そんな彼女らが、見知らぬミアナを見て泣いている理由は、 私が失敗は死あるのみと告げているためだ。私としては、ミアナが彼女らを友として大切にすることを望んでいる。
  彼女の鎖を増やすに越したことはない。彼女らはミアナの肉壁であり、私に縛り付ける鎖となる予定だ。まあ、もし失敗したとしても一度に友を失ったミアナの傷を私が癒せばいいので、失敗しようとも構わないが……

「ソフィーアさんですね! よろしくお願いします」

 とはいっても、さすがに傍系と今のミアナだけだと先行きが不安だったため、本家筋に近い私の従妹を入れている。エテレイン家……ソフィーアならうまく他二人の舵取りもできるだろう。



 -ー-ー-ー-ー-ー-ーー-ー-ー-ー-ー-ーーーーーー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ーー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー


 sideソフィーア

  今、私が挨拶しているミアナ様は従兄の婚約者だ。でも、今まできちんと会ったことがなかった。会おうとしても、会わせてもらえなかった。
  今まで学園には私も、そしてミアナ様も通っていたため会う機会は何度もあったはず。
  しかし、従兄であるリアムはそれをよしとはせず、ミアナ様の周りに人がいることがないように徹底していた。
  だからこそ、彼女の友といえる者はほとんどおらず、彼女の近くに残れるのは同性で一癖も二癖もある者しかいなかった。


 従兄の愛は重すぎる。
 だからこそミアナ様は最高の駒になる。

 (私の命や家を守るためにも、ミアナ様とは仲良くしないとね)

  今回のことは、チャンスでもあり同時に切り捨てられる危険もあるため、大きな賭けだが、このチャンスを勝ち取れば私が家を継ぐことも可能になってくる。

 絶対に私が爵位を継いでみせる。愚鈍な兄など蹴落として………

 ~ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 公爵家系のモットーは、『己以外は駒。たとえ親兄弟であろうと容赦は不要』。

  
  傍系からしたら、公爵家は大きな後ろ楯であり、同時に、利用され使い潰されることもあるため、諸刃の刃的存在。
  そんな公爵家に使い潰されたくなければ、己の家の利便性を示すことが必要となる。

  また、公爵家は当主によりそのあたりの過激さは異なり、リアムは歴代でもかなりの過激派である。
  しかし、ミアナのことを何よりも大事にしているため、その過激さが多少抑えられている様に傍系は感じている。(勘違いかもしれないが…)
 また、万が一の場合に備え、リアムの弱点としてもミアナは大きな役割を担っていると考えている傍系達からすると、ミアナとリアムの婚姻は是が非でも成功させたいことなのだ。
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