ヴァンパイア♡ラブ

田口夏乃子

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第三十三話 「ジュンブライトの名前の由来」

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うわぁ、ふっかふっかのベッド。それに、気持ちいい~。

「おい!俺んちのベッドで遊ぶなっ。」

すみません・・・・・・。でも、こーんな高級な服を着せられて、しあわせです。
おかげで、料理はグロい料理がいっぱいだったので、私は食べませんでしたけど。
え?夜ご飯は何を食べたかって?私の得意な料理、しゃけおにぎりを米としゃけ(ヴァンパイア界にも、あったんです。)を、メイドさんに買ってもらい、つくりました。

「大変ですっ!」

マドレーヌちゃんがあわてた顔で、ドアを開けた。

「どうしたんだ?」

「おば様に・・・・・・おば様に陣痛が来て、もうすぐジュンブライトお兄様が、生まれそうなんです!」

「えぇ~!?」

「なんだと!?」

私達はびっくりした。
ルクトさんの過去の話は、予言みたいです。

「ルクトじいや様とリリアは、おば様の部屋の前にいます!さぁ、急いで行きましょう!」

うん!





レオンさんの部屋の前に、メイドさん、コックさん、家来さん、レオンさんの両親、ヒアン様、そして31年前のルクトさんが集まっていた。
もちろん、私達も集まっている。

「レオンが心配だわぁ。」

レオンさんのお母さんが、ハンカチで涙をふきながら言っている。

「心配するな。レオンは例え体が弱くても、ちゃんと元気な孫を生んでくれるだろう。」

「あなた・・・・・・。」

「だから、無事にレオンがちゃーんと、孫を生めるよう、いのるんだ。」

「えぇ。」

レオンさんのお母さんが、うなずいた。
ポトポトポト・・・・・・ザー!
ん?雨が降ってるよ。今までずーっと、いいお天気だったのに。

「王子が生まれた日は、大雨が降って、雷が鳴っていたんです。」

出た。ルクトさんの過去予言。
まるで、20世紀少年の、予言みたい。
ま、予言って言ったら、私にとって、こわいんですけど。
ピカピカ。
え?今、雷が鳴った?
ドーン!

「ホンギャー、ホンギャー!」

雷の強い音と共に、赤ちゃんの泣き声が、部屋の中から聞こえた。
すると、一人の家来さんが、喜びのせいか、しゃがみこんで、立ち上がった。

「ヴァンパイア界の王子の誕生だ!」

家来さんが声を上げると、みんなは「ワーワー!」騒いで喜んだ。
肩を組み合ったり、手を合わせてジャンプしたり、一緒に涙を流したりしながら、ハグする人もいた。
すると、ドアが開いて、看護師さんがやって来た。

「赤ちゃんは!?」

「今、体を洗っていますよ。」

すると、みんながまるで、新しくできたデパートにお客さんのように、わりこんで入った。

「レオン!」

最初にかけよったのは、レオンさんのお母さん。

「よく、がんばったね。」

レオンさんのお母さんが、レオンさんの手をにぎり始めた。

「赤ちゃんが、お見えですよぉ。」

看護師さんが、おくるみを持って来た。

「顔、見せてくれ!」

「はいっ。」

笑顔で看護師さんが、ヒアン様におくるみを渡した。
そのおくるみを、みんなはのぞきこんだ。

「おぉ!」

みんなが声を上げた。
かっわいい~♡

「誰がかわいいだ!」

あなたです。

「ところで、お名前はお決まりですか?私、何個か考えました・・・・・・。」

「ありがとうございます。でも、もう思いつきましたの。」

ひょっとして、裕次郎とか!?そんなの、言っちゃだめですよ!

「ジュンブライト。」

「レオン、ジュンブライトって、6月の花嫁って意味だ。それなのに、なんでその名前にしたんだ?」

あ、ジュンブライトが超~気になることだ。

「お肌がまるで、女性みたいに輝いて、かっこいい大王になって欲しいから。」

その瞬間、レオンさんが目を閉じた。
医者さん達は、レオンさんの心臓の音を聞いた。
そして、お医者さん達が悲しげな表情で、首を振ると、みんなは涙を流した。

「レオン!」

涙を流しながら、ヒアン様はさけんだ。

「母さーん!」

涙を流しながら、ジュンブライトもさけんだ。

「王子!元の時代に戻りましょう!」

「でも、母さんは!?この後、どうなったんだよ!?」

下を向いて、ルクトさんは口を動かした。

「・・・・・・死んだのです。」

ルクトさんの声と共に、ドアが閉まった。
えっと、31年後っと。
私は、ボタンを押した。

「ではみなさん、準備はよろしいですか?」

「はいっ!」 「おぉ!」 「えぇ。」 「はいです!」

みんながいい返事をすると、ルクトさんはにこっと笑った。

「では、元の時代に、タイムスリップ!」

ルクトさんがボタンを押すと、まぶしい光が、私達をつつんだ。

「またぁ~!?」





う・・・・・・う~ん。あれっ?ここ、どこ?
広ーい床で、目の前には大きな階段がある・・・・・・ってことは、私達、元の時代に戻ったんだぁ!

「なぁ、真莉亜。」

目の前に、ジュンブライトが立っている。
唇をかんでるし、一体、どうしたんだろ。

「何?」

「今日は、俺の誕生日であり、母さんの命日でもあるんだな。」

「そうだけど?それがどうした?」

すると、ジュンブライトがいつものように、にっと笑った。

「どっちも、いわおうぜ!」

あ。それ、いいねっ。

「じゃあ、わたくし達は、お妃様の遺影を持って来ます。」

ルクトさんがにこっと笑って、階段をのぼった。
なんか今日は、いい一日になりそうです。

「真莉亜、テーブルふくの、手伝ってくれる?」

はーい、ただいまぁ!


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