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眠り姫に口付けを sideアルク
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心地よい微睡みからフッと目が覚めると、眠りに落ちた時より日差しが弱くなっていた。
後頭部に枕より柔らかい感触を思い出してレイラの方へ顔を向けた。
レイラは木に頭と背をもたれ、長いまつ毛に縁取られているキラキラした大きな瞳は閉じられてる。絹のように柔らかで美しい髪が肩からサラリと流れ、そよそよと吹く風に遊ばれていた。
精霊なんて子供の読み聞かせの本にしか載らない空想のものだが、もしこの世に存在するなら、風の精霊達が今みたいに彼女の髪の毛にイタズラをしているのだろう。というメルヘンチックな考えが頭を過ぎった。
…どうやら頭はまだ覚醒出来てないようだ。
最近は兄上の側近としてやる事が増えてきて忙しい。
仕事もだが学業も疎かにするわけにもいかず、常に脳みそはフル回転だ。
睡眠時間もどんどん削られているが、出会ったあの日から、たまの休みの日はレイラと過ごすと決めている為そこを削る事は絶対にしない。
学業も大事だか王宮の仕事を優先しなければならない事もある為、学園で一緒に過ごす事が出来ない日もある。
だから余計に休みの日はこうやって一緒に過ごしたいのだ。
レイラも学業の他にも王族のマナーレッスンや勉強で忙しく過ごしているのを知っている。
だが彼女はそれを苦とせず、アルク様の支えになる為だと笑うのだ。
初めて会った日に一目惚れし、それからずっとレイラしか見えず、これからもレイラしか見ない自信がある。
学園を卒業後すぐに結婚する事は決まっている。さっさと卒業して早く彼女と夫婦になりたい。彼女との子供なら何人でも育てると毎日3回は思っている。
それに最近は疲れを増幅させる人物が自分の周りをうろちょろしていて、辟易してきた。
彼女はローズ・マカロン。発情した猫のような声にウルウルした目を向けてくるが、こちらに声をかける前に目薬をさしているのを知っている。
首をコテンと傾げたり、上目遣いをしてアピールをしてくるが、正直なんとも感じない。
もしもレイラがこれをしたら…と考えると、私も思春期だ。自家発電が大変なことになるだろう。
ローズ・マカロンは私にだけではなく、ザックやレイド、セルゲイ先生にまで付き纏っていると聞く。
一体何がしたいのかさっぱりわからない。私にはレイラがいるし、他の女性に気持ちが動くことなんてない。セルゲイ先生はわからないが、ザックもレイドも同じ気持ちのようだ。
まぁ、こうやってレイラと過ごす日は仕事や学業で疲れた心と身体、ローズ・マカロンによる疲れた精神が癒される。願わくばこのまま時が止まってしまえば良いのにと考えてしまう。
こうやってレイラに甘えられるのもあと数刻。辛かったり苦しい時間が過ぎるのは遅いくせに、楽しかったり心癒される時間が過ぎるのはあっという間だ。
私は眠っている彼女を起こさないようにゆっくりと起き上がり、柔らかく滑らかな頬に手を添えた。
寝息を立て少しだけ開いている唇にそっと口付けた。
自分の唇に押し当てた彼女の唇はとても柔らかで、これ以上触れていると自分の欲望が暴走しそうな事を感じ、名残惜しいがそれ以上口付けするのを止めた。
後頭部に枕より柔らかい感触を思い出してレイラの方へ顔を向けた。
レイラは木に頭と背をもたれ、長いまつ毛に縁取られているキラキラした大きな瞳は閉じられてる。絹のように柔らかで美しい髪が肩からサラリと流れ、そよそよと吹く風に遊ばれていた。
精霊なんて子供の読み聞かせの本にしか載らない空想のものだが、もしこの世に存在するなら、風の精霊達が今みたいに彼女の髪の毛にイタズラをしているのだろう。というメルヘンチックな考えが頭を過ぎった。
…どうやら頭はまだ覚醒出来てないようだ。
最近は兄上の側近としてやる事が増えてきて忙しい。
仕事もだが学業も疎かにするわけにもいかず、常に脳みそはフル回転だ。
睡眠時間もどんどん削られているが、出会ったあの日から、たまの休みの日はレイラと過ごすと決めている為そこを削る事は絶対にしない。
学業も大事だか王宮の仕事を優先しなければならない事もある為、学園で一緒に過ごす事が出来ない日もある。
だから余計に休みの日はこうやって一緒に過ごしたいのだ。
レイラも学業の他にも王族のマナーレッスンや勉強で忙しく過ごしているのを知っている。
だが彼女はそれを苦とせず、アルク様の支えになる為だと笑うのだ。
初めて会った日に一目惚れし、それからずっとレイラしか見えず、これからもレイラしか見ない自信がある。
学園を卒業後すぐに結婚する事は決まっている。さっさと卒業して早く彼女と夫婦になりたい。彼女との子供なら何人でも育てると毎日3回は思っている。
それに最近は疲れを増幅させる人物が自分の周りをうろちょろしていて、辟易してきた。
彼女はローズ・マカロン。発情した猫のような声にウルウルした目を向けてくるが、こちらに声をかける前に目薬をさしているのを知っている。
首をコテンと傾げたり、上目遣いをしてアピールをしてくるが、正直なんとも感じない。
もしもレイラがこれをしたら…と考えると、私も思春期だ。自家発電が大変なことになるだろう。
ローズ・マカロンは私にだけではなく、ザックやレイド、セルゲイ先生にまで付き纏っていると聞く。
一体何がしたいのかさっぱりわからない。私にはレイラがいるし、他の女性に気持ちが動くことなんてない。セルゲイ先生はわからないが、ザックもレイドも同じ気持ちのようだ。
まぁ、こうやってレイラと過ごす日は仕事や学業で疲れた心と身体、ローズ・マカロンによる疲れた精神が癒される。願わくばこのまま時が止まってしまえば良いのにと考えてしまう。
こうやってレイラに甘えられるのもあと数刻。辛かったり苦しい時間が過ぎるのは遅いくせに、楽しかったり心癒される時間が過ぎるのはあっという間だ。
私は眠っている彼女を起こさないようにゆっくりと起き上がり、柔らかく滑らかな頬に手を添えた。
寝息を立て少しだけ開いている唇にそっと口付けた。
自分の唇に押し当てた彼女の唇はとても柔らかで、これ以上触れていると自分の欲望が暴走しそうな事を感じ、名残惜しいがそれ以上口付けするのを止めた。
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