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しおりを挟む俺の名はウルフローレン・ハミンド17歳
見た目も中身も普通人な俺は子爵家の三男
そんな俺の目下の悩みは来年の婚姻だ
来年俺は学校を卒業する
卒業した次の日が結婚式だ
本当の予定は卒業2ヶ月後だったんだけど、俺がドジ踏んだ為に結婚が早まってしまった
俺のアホ~
10代で結婚は早いって思ったから30歳では駄目ですかって意見書を提出したらその場で燃やされた
半日夢の中で考えた意見書が………酷いよね
その日卒業式が終わったら即出荷されることが決まった
出荷されたら俺は積む
ァアナンテコッタイ…………
因みに俺の結婚相手は侯爵家の令息だ
令嬢じゃなく令息
単純に同性婚が可能って事じゃなく、切実な問題がある
実は女性は男性の三分の一しかいない
年々女の子のが生まれる率が下って来て今にいたる
このままでは人口が衰退し滅びる運命を辿るはずだった、が、人類も滅びをただ素直に待つ素直な生態ではなかった
しぶとく進化したのだ
なんと何と男の中にも子が産める生態が100年前から誕生しだした
国は産めちゃう生態をU性と名付けた
このU性まだまだ少ないがボチボチ居る
クラスに2人か3人居る位の割合
そして何故か女性も産ませる生態が50年前からちょっぴり誕生した
えっ?いる?要らないよね!不足してるの子供産める人よ
そのお陰で俺困ってるんだけど
実は俺U性なのよね
子供生めるのよ
何か知らんけど男女共に寄って来る
自慢じゃないよ
切実に困ってる
日々貞操の危機だから
普通の域を超えないこの俺がU性ってだけでモテる
家柄は貴族に毛が生えた平民に近い貧乏子爵家、結婚してもなんの旨味もないのにね
平民の金持ちの方が金持ってる
世の中不思議
幾ら女性が少ないって云ってもクラスに5人程は居る
侯爵家なら選り取り見取りな筈
何故に俺?
俺生まれて17年間ずっと女性が好きなんですけど
男は憧れても恋情でLikeもloveもトキメキもない
13歳の春、俺は伯爵家のお茶会でクソ侯爵子息に見初められたのが憂鬱の始まりだ
心を奈落の底へ落とされた日は忘れない、クソ令息は忘れたい
俺は確かにU性だけど普通の女性と結婚も出来る
まぁ改めて言わなくても俺が尻を提供する方です
逆に男の尻なぞ提供されても困りますけどね
………ぅッウッウてイイヤアアダアァアアぁぁあ嗚呼!!
あのクソ令息のせいで俺の5歳からの可愛い嫁を貰ってイチャイチャする計画が台無しだっ!
2回目だけど俺オトコ、婚約者も男
…………ノNぉぉおおおぉぉぉO!!
どうしてぇだぁあ嗚呼…………
あのアホ婚約者めぇ何故に俺を選んだぁああ!
ぁぁ゙ぁ゙可愛い女の子ならば全く焦らず、寧ろ『カモ~ン!奥さん』だったのに
コンチクショウ、イヤだぁああぁあああ!!
俺は女性が好きなんだよぉ!!!
男と結婚する位ならこの際女子の性別を持つなら親子ほどの年齢が離れた御婦人でもいい
寧ろ一回り以上離れたお姉様がいい!!
乳臭いのも悪くないが、やはり経験豊富なお姉様を強く希望する
どうしたものか、残り1年、後1年、墓場まで1年、猶予1年、言い方替えても1年に変わりなく
俺、どうするぅ?
逃亡する、無理、家に融資されてる金が火を吹く、ようは破滅する
誰かぁ代わって♡
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