貧乳シンデレラは、貧乳を理由に婚約破棄されましたが、元婚約者には未来の可能性が見えていませんでした。

しおしお

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14話 巨乳絶対至上主義の崩壊と、揺らぐ支配者たち

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巨乳絶対至上主義の崩壊と、揺らぐ支配者たち

王子の公式発表から数日。
王都は、これまでにない混乱と熱気に包まれていた。

「胸が小さくても……堂々としていい時代になるの……?」
「殿下が“巨乳だけが至高ではない”と仰ったって……本当?」
「巨乳じゃなきゃ価値がない、なんて……あれは間違いだったのね……!」

これまで“巨乳こそ女の誇りであり、正義であり、美”とされてきた国。
その中で、自分の胸を理由に劣等感に苦しんできた女性たちは、
信じられないものを見るような目で、
王子の言葉を受け止めていた。

胸が小さいことで笑われた少女たち。
胸が大きいことで媚びていると言われた女性たち。
胸にまつわる悩みを抱える者たちが、
胸の大小を超えて自然と集まっていた。

「巨乳じゃないと価値がないなんて、おかしかったんだ……」
「殿下がそれを否定してくださった……」
「それだけで、胸が軽くなったみたいだわ……」

そんな声の中に――

「シンディ様という方が、巨乳絶対至上主義を変えたのね……?」
「殿下に選ばれたのは“心の美しい令嬢”なんでしょう?」
「その人……会ってみたい……」

シンディという名前への関心と憧れがじわりと広がっていく。


---

◆巨乳絶対至上主義者たちの動揺

しかし、追い詰められている者たちもいた。

巨乳を武器に、
巨乳こそ女の最上の価値だと信じて、
人生を築いてきた者たち。

――その象徴が、継母メリッサと義姉アンジェリカだった。

フラット侯爵家の私室。
メリッサの怒号が響く。

「どうして!?
 どうして巨乳のアンジェリカより……
 シンディのような貧乳が選ばれるのよ!!」

アンジェリカは、涙をこぼしながら叫ぶ。

「巨乳こそ価値って……
 母様が言っていたから……!
 胸を育てるために、あれもこれも努力して……!
 なのに……全部、無意味ってこと……!?」

メリッサは震える唇を押さえつけるようにして呟く。

「巨乳の価値を否定されたら……
 私たちは……何も残らない……!」

それは事実だった。

巨乳ゆえに優位に立ち、
巨乳を武器に男たちを操り、
巨乳こそが勝利の象徴だと信じて生きてきた二人にとって――

“巨乳絶対至上主義” が崩れ去ることは
価値観の根底が粉々に砕け散るのと同じだった。

だからメリッサは呟く。

「……シンディを……潰さなきゃ……
 この家から……追い出さないと……」

それは
巨乳絶対至上主義者の最後の抵抗だった。


---

◆風向きは完全に変わった

王宮では、男性たちの価値観も変化していた。

「巨乳ばかり見てるのって……恥ずかしくないか?」
「殿下が、胸じゃなくて心を選ぶって言っていたよな」
「胸だけ見て女性を選ぶのは浅はかだって……本当だったんだな」

胸より品性、
胸より賢さ、
胸より内面。

これまで“巨乳こそ至高”と教え込まれてきた男性たちも、
王子の影響で思考が変わりつつあった。

巨乳だけが価値の世界は終わろうとしていた。


---

◆胸の大小ではなく“心”で集う女性たち

王都の広場では、女性たちの小さな集会が生まれていた。

胸が小さいことで笑われた女性。
胸が大きいことで卑猥だと言われた女性。
胸がコンプレックスだった女性。

胸の大小で傷つけ合ってきた女性たちが、
互いの悩みに寄り添い始めていた。

「巨乳至上主義の時代は……終わるんだね」
「殿下が道を示してくれたもの」
「そしてそれを変えたのが、シンディ様……?」

胸に関する価値観が、
ゆっくりと、しかし確実に崩れ始めていた。


---

◆巨乳絶対至上主義者たちの逆襲

だが、フラット侯爵家の中だけは別世界だった。

メリッサは机を叩きつける。

「アンジェリカ!
 時代が変わるなら……
 私たちが“シンディを引きずり下ろす”しかないのよ!」

アンジェリカは涙で濡れた目に怒りを宿し、

「胸で勝っているのは……私なのよ……!
 巨乳の私が選ばれないなんて……
 絶対に許せない……!」

巨乳絶対至上主義の価値観に縛られた二人は、
王子に選ばれたシンディを嫉妬の炎で焼き尽くそうとしていた。

しかしこの決意こそが、
彼女たちの 破滅への第一歩 となることに――
二人はまだ気づいていなかった。
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