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19 鍵のない未亡人
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19 鍵のない未亡人
ギルベルトの死から三日後、ようやくロシュフォール公爵家から正式な使者がランベール侯爵家を訪れた。
黒の礼装に身を包んだ年配の家令だった。顔立ちは整っているが、いかにも感情を表へ出さぬよう鍛えられた男で、深く一礼したあとも、その声には必要以上の色がなかった。
「このたびは、ロシュフォール公爵家の不幸に際し、丁重なお言葉を賜りましたこと、まずは御礼申し上げます」
父が当主として応じる。義母も同席していたが、娘のことが気がかりで落ち着かぬ様子が隠せない。フィオレッタは少し離れた位置でそのやり取りを見ていた。
使者は定型の挨拶を終えると、すぐ本題へ入った。
「カトリーヌ夫人について、ひとまず命に別状はございません」
義母が目に見えて息をつく。
だが、その安心は長くは続かなかった。
「ただし、心労が激しく、現在もほとんど寝台を離れられぬ状態です。医師の見立てでは、急な環境の変化と精神的衝撃が重なったためと」
急な環境の変化。
精神的衝撃。
どちらも嘘ではない。だが本当のことをどこまで覆い隠しているかは、その曖昧な言い方だけで十分にわかった。
父が低く問う。
「夫人に実家の者が付き添うことは可能か」
使者はわずかも表情を動かさなかった。
「現時点では、難しいかと存じます。喪の手続きと家内の整理が続いておりますゆえ」
義母が堪えきれず口を挟む。
「ですが、娘なのです! せめて顔を見るくらいは」
「奥様のお気持ちはお察しいたします」
その返答は礼儀正しい。だが、取りつく島がない。
「ただ、現在カトリーヌ夫人はロシュフォール公爵家の未亡人として、屋敷の内にて静養中でございます。外からの刺激は避けるべきとの判断もございますゆえ」
未亡人。
その言葉が、部屋の空気をいっそう冷たくした。
花嫁ではもうない。若夫人でもない。
未亡人。
しかも子のない、若い未亡人。
その立場がどれほど脆いか、ここにいる全員が理解していた。
父は表情を硬くしたまま、さらに一つ確認した。
「夫人の身の回りについて、問題はないのだな」
一瞬だけ、使者の目が細くなったように見えた。
「問題、とは」
その問い返しに、父は少しだけ間を置く。
「……医療上の件も含めてだ」
あまりに露骨には言えないのだ。この場で“鍵”や“拘束具”などと口にすれば、それ自体が公爵家の恥を暴くことになる。父が慎重になるのも無理はなかった。
だが使者もまた、同じようにわかっているのだろう。
「現在、医師と女官が必要な対応を進めております」
その一言だけで十分だった。
必要な対応。
つまり、鍵の所在はやはり見つかっていないのだ。
義母の顔色がさっと青ざめる。フィオレッタも、胸の奥に嫌な冷たさが広がるのを感じた。
使者はそれ以上詳しくは語らず、形式的なやり取りを終えると、深く一礼して去っていった。
扉が閉まった瞬間、義母は椅子の背にすがるように手をついた。
「今の……聞きましたでしょう」
声が震えている。
「必要な対応って、あれは、やっぱり……」
父はすぐには答えなかった。
やがて重い声で言う。
「そう考えるしかあるまい」
「そんな……そんなことって……!」
義母はもう泣いていた。
娘の夫が死んだだけでも十分に悲惨だ。なのに、その死によって娘の身体に残された檻が開かなくなっているかもしれない。あまりにも悪趣味で、あまりにも酷い。
けれど現実は、趣味の悪さを理由に止まってはくれない。
その日の夜、侯爵家の食卓には誰もまともに手をつけなかった。
レナールも険しい顔で黙り込み、父は執事を何度も呼びつけて何かを確認させ、義母は食前のスープにさえ口をつけられない。
フィオレッタはそんな家族の様子を見ながら、ひどく奇妙な感覚を覚えていた。
今この家で、皆がようやく“カトリーヌは守られるだけの可愛い娘ではない場所へ行ってしまった”と理解している。
けれどその理解が始まったのは、あまりにも遅かった。
欲しがった時には止めず、奪った時には咎めず、結婚したあとは家同士の体面に押されて見守るしかない。そうしてようやく事の重大さに気づいても、もう娘は“向こうの家の人間”なのだ。
逃げ場がない。
その言葉が、また胸に浮かんだ。
翌日、義母はどうしても我慢できず、ロシュフォール家へ強い調子の文を送った。
娘の容体をもっと詳しく知らせてほしいこと。実母として一目会いたいこと。医師の見立てを知りたいこと。
父はそれを見て露骨に顔をしかめたが、最後には止めなかった。
「どうせ穏便な返事しか来ぬ」
そう言った声には、諦めと苛立ちが混じっていた。
果たして返ってきたのは、まさにその“穏便な返事”だった。
カトリーヌ夫人は静養中であり、危急の状態ではないこと。
喪の期間につき、外部との接触を極力控えていること。
医療上の処置には十分配慮していること。
落ち着き次第、実家へ近況を知らせること。
そして最後に、
――若い未亡人ゆえ、心身の安定を最優先としております。
と結ばれていた。
若い未亡人。
その言葉が妙に冷たく響く。
“ギルベルトの妻”であることはもう終わったのに、“ロシュフォール家の未亡人”であることはまだ終わっていない。その矛盾した立場に、カトリーヌは押し込められている。
「未亡人、未亡人って……」
義母はその文を読みながら、掠れた声で呟いた。
「まだ十八なのよ……」
誰も答えなかった。
若い未亡人というものが、この世界でどう見られるかを、皆知っているからだ。哀れまれはする。だが、手厚く守られるとは限らない。むしろ子がなく、再婚も容易でなく、実家へ戻るにも体面が絡むなら、厄介な存在として扱われることさえある。
まして今回はロシュフォール公爵家だ。
嫡男を失った大貴族にとって、若い未亡人は“悲劇の中心”であると同時に、“相続の外に取り残された者”でもある。
その日、フィオレッタは一人で庭を歩いた。
初夏の空はよく晴れていて、風は少しだけ湿り気を帯びている。見慣れた石畳を踏みながら、彼女は考えていた。
ギルベルトが死んだことで、カトリーヌは自由になれたわけではなかった。
むしろ逆だ。
夫が死んだことで、愛される花嫁という立場は消えた。だが、夫が閉じた檻だけが残った。
それは、あまりにも象徴的だった。
愛情だと言い張った支配は、男が死んでもなお女を縛り続けるのだ。
そこへレナールがやってきた。
「お姉様」
「どうしたの」
弟は少しだけ躊躇ってから言った。
「父上が、ロシュフォール家の財務状況と親族関係を調べさせています」
フィオレッタは足を止めた。
「財務まで?」
「はい。表向きは姻戚として今後の立場を確認するため、だそうですが……たぶん本当は、カトリーヌ姉上がどの程度“家の中で使われる存在”として見られているかを知りたいのだと思います」
やはりレナールはよく見ている。
フィオレッタは静かに息を吐いた。
「嫡男亡き後、若い未亡人がどう扱われるかは、家の事情でだいぶ変わるものね」
「ええ」
レナールの顔も暗い。
「もし次の相続が別筋へ流れるなら、姉上はますます弱い立場になります」
「そうね」
未亡人を手厚く遇する余裕がある家ならまだいい。だが相続や継承が揺らぐ家では、感情より先に利害が動く。カトリーヌが跡継ぎを身籠っていない以上、彼女の立場はひどく不安定だ。
そして、その不安定さの上に、まだ“鍵のない檻”が残っている。
考えれば考えるほど、胸の奥が重くなる。
「助けられないのでしょうか」
レナールが低く問う。
その声には、若さゆえのまっすぐな悔しさがあった。
フィオレッタは弟の横顔を見てから、静かに答えた。
「いまは、まだ難しいわ」
「まだ?」
「ええ。実家が先走れば、ロシュフォール家は意地でも渡さないでしょう。向こうに“やましいことがある”と示すことにもなるもの」
「では、ずっと」
「ずっとではないと思いたいわ」
そう言った自分の声に、少しだけ空虚な響きを感じた。
思いたい。
それしか言えない現実が苦しかった。
その夜、アルディシア公国から新しい便りが届いた。
封を切ると、フェリクスらしい簡潔な筆跡が現れる。
――到着後の部屋割りを、変更しました。
――東向きの部屋のほうが朝の光が穏やかです。
――環境が変わる時は、最初の眠りが浅くなりやすいと聞いています。
フィオレッタは、その文面をゆっくり読んだ。
朝の光が穏やか。
最初の眠りが浅くなりやすい。
ここまで来ると、もはや笑いそうになる。どこまで細やかなのだろう、この人は。
けれどその細やかさが、今の彼女にはひどく救いだった。
片方では、若い未亡人が鍵のない檻に閉じ込められている。
片方では、婚約者の眠りの浅さまで見越して部屋を変える男がいる。
あまりにも違う。
そして、その違いを目の当たりにするほど、フィオレッタの中で何かが少しずつ定まっていくのを感じた。
自分はあちらへ行くのだ。
差し替えられた未来としてではなく、自分の目で確かめるために。
そして今この家で起きている地獄とは、違う空気を吸うために。
机の上には、ロシュフォール家からの冷えた文と、フェリクスからの静かな配慮の文が並んでいた。
その温度差は、もはや言い逃れようもなく、二つの結婚の違いそのものだった。
ギルベルトの死から三日後、ようやくロシュフォール公爵家から正式な使者がランベール侯爵家を訪れた。
黒の礼装に身を包んだ年配の家令だった。顔立ちは整っているが、いかにも感情を表へ出さぬよう鍛えられた男で、深く一礼したあとも、その声には必要以上の色がなかった。
「このたびは、ロシュフォール公爵家の不幸に際し、丁重なお言葉を賜りましたこと、まずは御礼申し上げます」
父が当主として応じる。義母も同席していたが、娘のことが気がかりで落ち着かぬ様子が隠せない。フィオレッタは少し離れた位置でそのやり取りを見ていた。
使者は定型の挨拶を終えると、すぐ本題へ入った。
「カトリーヌ夫人について、ひとまず命に別状はございません」
義母が目に見えて息をつく。
だが、その安心は長くは続かなかった。
「ただし、心労が激しく、現在もほとんど寝台を離れられぬ状態です。医師の見立てでは、急な環境の変化と精神的衝撃が重なったためと」
急な環境の変化。
精神的衝撃。
どちらも嘘ではない。だが本当のことをどこまで覆い隠しているかは、その曖昧な言い方だけで十分にわかった。
父が低く問う。
「夫人に実家の者が付き添うことは可能か」
使者はわずかも表情を動かさなかった。
「現時点では、難しいかと存じます。喪の手続きと家内の整理が続いておりますゆえ」
義母が堪えきれず口を挟む。
「ですが、娘なのです! せめて顔を見るくらいは」
「奥様のお気持ちはお察しいたします」
その返答は礼儀正しい。だが、取りつく島がない。
「ただ、現在カトリーヌ夫人はロシュフォール公爵家の未亡人として、屋敷の内にて静養中でございます。外からの刺激は避けるべきとの判断もございますゆえ」
未亡人。
その言葉が、部屋の空気をいっそう冷たくした。
花嫁ではもうない。若夫人でもない。
未亡人。
しかも子のない、若い未亡人。
その立場がどれほど脆いか、ここにいる全員が理解していた。
父は表情を硬くしたまま、さらに一つ確認した。
「夫人の身の回りについて、問題はないのだな」
一瞬だけ、使者の目が細くなったように見えた。
「問題、とは」
その問い返しに、父は少しだけ間を置く。
「……医療上の件も含めてだ」
あまりに露骨には言えないのだ。この場で“鍵”や“拘束具”などと口にすれば、それ自体が公爵家の恥を暴くことになる。父が慎重になるのも無理はなかった。
だが使者もまた、同じようにわかっているのだろう。
「現在、医師と女官が必要な対応を進めております」
その一言だけで十分だった。
必要な対応。
つまり、鍵の所在はやはり見つかっていないのだ。
義母の顔色がさっと青ざめる。フィオレッタも、胸の奥に嫌な冷たさが広がるのを感じた。
使者はそれ以上詳しくは語らず、形式的なやり取りを終えると、深く一礼して去っていった。
扉が閉まった瞬間、義母は椅子の背にすがるように手をついた。
「今の……聞きましたでしょう」
声が震えている。
「必要な対応って、あれは、やっぱり……」
父はすぐには答えなかった。
やがて重い声で言う。
「そう考えるしかあるまい」
「そんな……そんなことって……!」
義母はもう泣いていた。
娘の夫が死んだだけでも十分に悲惨だ。なのに、その死によって娘の身体に残された檻が開かなくなっているかもしれない。あまりにも悪趣味で、あまりにも酷い。
けれど現実は、趣味の悪さを理由に止まってはくれない。
その日の夜、侯爵家の食卓には誰もまともに手をつけなかった。
レナールも険しい顔で黙り込み、父は執事を何度も呼びつけて何かを確認させ、義母は食前のスープにさえ口をつけられない。
フィオレッタはそんな家族の様子を見ながら、ひどく奇妙な感覚を覚えていた。
今この家で、皆がようやく“カトリーヌは守られるだけの可愛い娘ではない場所へ行ってしまった”と理解している。
けれどその理解が始まったのは、あまりにも遅かった。
欲しがった時には止めず、奪った時には咎めず、結婚したあとは家同士の体面に押されて見守るしかない。そうしてようやく事の重大さに気づいても、もう娘は“向こうの家の人間”なのだ。
逃げ場がない。
その言葉が、また胸に浮かんだ。
翌日、義母はどうしても我慢できず、ロシュフォール家へ強い調子の文を送った。
娘の容体をもっと詳しく知らせてほしいこと。実母として一目会いたいこと。医師の見立てを知りたいこと。
父はそれを見て露骨に顔をしかめたが、最後には止めなかった。
「どうせ穏便な返事しか来ぬ」
そう言った声には、諦めと苛立ちが混じっていた。
果たして返ってきたのは、まさにその“穏便な返事”だった。
カトリーヌ夫人は静養中であり、危急の状態ではないこと。
喪の期間につき、外部との接触を極力控えていること。
医療上の処置には十分配慮していること。
落ち着き次第、実家へ近況を知らせること。
そして最後に、
――若い未亡人ゆえ、心身の安定を最優先としております。
と結ばれていた。
若い未亡人。
その言葉が妙に冷たく響く。
“ギルベルトの妻”であることはもう終わったのに、“ロシュフォール家の未亡人”であることはまだ終わっていない。その矛盾した立場に、カトリーヌは押し込められている。
「未亡人、未亡人って……」
義母はその文を読みながら、掠れた声で呟いた。
「まだ十八なのよ……」
誰も答えなかった。
若い未亡人というものが、この世界でどう見られるかを、皆知っているからだ。哀れまれはする。だが、手厚く守られるとは限らない。むしろ子がなく、再婚も容易でなく、実家へ戻るにも体面が絡むなら、厄介な存在として扱われることさえある。
まして今回はロシュフォール公爵家だ。
嫡男を失った大貴族にとって、若い未亡人は“悲劇の中心”であると同時に、“相続の外に取り残された者”でもある。
その日、フィオレッタは一人で庭を歩いた。
初夏の空はよく晴れていて、風は少しだけ湿り気を帯びている。見慣れた石畳を踏みながら、彼女は考えていた。
ギルベルトが死んだことで、カトリーヌは自由になれたわけではなかった。
むしろ逆だ。
夫が死んだことで、愛される花嫁という立場は消えた。だが、夫が閉じた檻だけが残った。
それは、あまりにも象徴的だった。
愛情だと言い張った支配は、男が死んでもなお女を縛り続けるのだ。
そこへレナールがやってきた。
「お姉様」
「どうしたの」
弟は少しだけ躊躇ってから言った。
「父上が、ロシュフォール家の財務状況と親族関係を調べさせています」
フィオレッタは足を止めた。
「財務まで?」
「はい。表向きは姻戚として今後の立場を確認するため、だそうですが……たぶん本当は、カトリーヌ姉上がどの程度“家の中で使われる存在”として見られているかを知りたいのだと思います」
やはりレナールはよく見ている。
フィオレッタは静かに息を吐いた。
「嫡男亡き後、若い未亡人がどう扱われるかは、家の事情でだいぶ変わるものね」
「ええ」
レナールの顔も暗い。
「もし次の相続が別筋へ流れるなら、姉上はますます弱い立場になります」
「そうね」
未亡人を手厚く遇する余裕がある家ならまだいい。だが相続や継承が揺らぐ家では、感情より先に利害が動く。カトリーヌが跡継ぎを身籠っていない以上、彼女の立場はひどく不安定だ。
そして、その不安定さの上に、まだ“鍵のない檻”が残っている。
考えれば考えるほど、胸の奥が重くなる。
「助けられないのでしょうか」
レナールが低く問う。
その声には、若さゆえのまっすぐな悔しさがあった。
フィオレッタは弟の横顔を見てから、静かに答えた。
「いまは、まだ難しいわ」
「まだ?」
「ええ。実家が先走れば、ロシュフォール家は意地でも渡さないでしょう。向こうに“やましいことがある”と示すことにもなるもの」
「では、ずっと」
「ずっとではないと思いたいわ」
そう言った自分の声に、少しだけ空虚な響きを感じた。
思いたい。
それしか言えない現実が苦しかった。
その夜、アルディシア公国から新しい便りが届いた。
封を切ると、フェリクスらしい簡潔な筆跡が現れる。
――到着後の部屋割りを、変更しました。
――東向きの部屋のほうが朝の光が穏やかです。
――環境が変わる時は、最初の眠りが浅くなりやすいと聞いています。
フィオレッタは、その文面をゆっくり読んだ。
朝の光が穏やか。
最初の眠りが浅くなりやすい。
ここまで来ると、もはや笑いそうになる。どこまで細やかなのだろう、この人は。
けれどその細やかさが、今の彼女にはひどく救いだった。
片方では、若い未亡人が鍵のない檻に閉じ込められている。
片方では、婚約者の眠りの浅さまで見越して部屋を変える男がいる。
あまりにも違う。
そして、その違いを目の当たりにするほど、フィオレッタの中で何かが少しずつ定まっていくのを感じた。
自分はあちらへ行くのだ。
差し替えられた未来としてではなく、自分の目で確かめるために。
そして今この家で起きている地獄とは、違う空気を吸うために。
机の上には、ロシュフォール家からの冷えた文と、フェリクスからの静かな配慮の文が並んでいた。
その温度差は、もはや言い逃れようもなく、二つの結婚の違いそのものだった。
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